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SLAMDIVA記:2(揃った面子、初優勝、そして高い壁)

HADO WORLD CUPに出場する為には、チームメンバーを集める必要がある。
CEATECのHADO体験会で高成績を納めてしまった私とぴよひな氏は、早速メンバー候補を挙げ始めた。

体感として、HADOは非常にフィジカルが重視される様に思えた我々は、

・運動が得意そうな人
・筋力がありそうな人

を基準に考えた。


最初に白羽の矢が立ったのは、声優:さきはまりみこ(通称りーさん)だった。

当時りーさんは、声優にも関わらず、ぴよひな氏を始めとするタレントのバックダンサーを勤める機会が少なくなかった。
各地で評判だった動きの機敏さを、HADOに活かせるのではないか、と考えた。

もう一人の候補は、シンガー:佐々木淳平(通称JP、アニキ)。

2019年、錚々たる面子が参加するミュージカル『レ・ミゼラブル』に顔を連ねる程圧倒的な歌唱力をもつアニキだが、その体格の良さも見逃せない。
パワフルボイスを生み出す身体が、HADOにも通ずるのではないか、と考えた。

半分はイメージで声を掛けた二人だったが、有難いことにHADOに興味を持ってくれたようで、それぞれ一緒に体験会に参加してくれた。

…いや、厳密に言えば、アニキは違っていた。
体験会には参加してくれたものの、最初のやる気のなさは断トツ一位だった。

初めて体験会場前で待ち合わせた時の
「これからやる事あるんで早く帰りたいんですけど」
と言わんばかりの顔を、私は忘れられない。


当時HADOのプレイフィールドといえば、meleap社自身が開催する体験会が主流だった。
厳密に言えば長崎ハウステンボスや、後に通う事になる越谷レイクタウンのVRCenterがあったものの、都内を中心に活動する我々にとっては足が遠のく距離だった。

その為、月数回のペースとは言え行われていた練習会は、非常に有り難い機会だった。


HADOに初めて触れた時の二人の感想は、上々だった。
初参加の体験会にも関わらず、数回のプレイで掴んできた。

りーさんは最新のスポーツに終始感動しっぱなしだったし、あれだけやる気のなさそうだったアニキも帰る頃には満面の笑みだった。


それからというもの、体験会にはほぼ欠かさず参加し、前述のVRCenterにも初めて足を運んだりしてHADOの経験値を上げていった。

その甲斐あってか、HADOを初めてから非常に短い期間だったにも関わらず、2016年11月に行われた『超人スポーツゲームス』のHADO部門で優勝。
日本テレビ系列『スッキリ!』を始め、各種メディアにも取り上げられた。

うなぎ登りでHADO界をのし上がってきた我々だったが、初めて大きな壁にぶち当たる。


それこそが、今もチームのモチベーションに繋がっている『HADO WORLD CUP 2016』での惜敗である。


つづく

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