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第3話「イベント発生!なんて言ってる場合じゃない!」

前回までのあらすじ

なぜか異世界にやってきてしまった伏木ありす。
最初に出会ったウサミミ族のぴょんちゃんと一緒に第7領都市「ダイナーウェル」に到着。
ファンタジーな世界に心を躍らせるありすだったが…

第1話「もしかして、異世界?
第2話「ウサミミ族ぴょんちゃん


宿屋の中の談話室のようなところで、暖かいお茶を飲みながらぴょんちゃんと作戦会議中…

「さて…結局ありすさんのお住まいの情報はなかったですね。ありすさんはこれからどうするおつもりですか?」
「え?う、うーん…元の世界に戻る…戻った方がいいよね…戻り方分からないけど」
でも、せっかく来たんだから、ファンタジー世界をもう少し堪能したいけど…!」
「うーん、戻れる方法が分からない以上、ここで生活するうえでお金が必要になりますよ。何か特技とかないですか?」
「そうだね…あ!私メイド喫茶で働いていたから接客とか得意だよ!」
「メイド喫茶…?喫茶店ですか?それはいいですね。じゃぁ、働くお店が決まるまでつきあってあげますよ」
「わぁ、ありがとう〜」
ぴょんちゃん…いい人だ…!

部屋に入ってベッドに座って、やっと落ち着けてほっと一息。そういえば、森林で起きてからずっと初めて見るものばかりで、ちょっと疲れちゃったな…。テーマパークに初めて来たような…足が痛い…

「これって現実だよね…ほっぺつねったら痛いし…」

これがゲームなら、武器持ってモンスター倒しながら魔王を倒す旅をしていく感じだけど…どうなんだろう?魔王なんているのかな?明日ぴょんちゃんにその辺りも聞いてみよう。
ベッドの布団に入ると、温かい太陽の匂いとカビ臭いにおいがした。

夜中…スマホ見ても時間があってないので何時かわからないけど…部屋をノックする音で目が覚めた。
「ほえ?今開けます〜」
ドアを開けるとお婆さんが一人立ってる。ここの宿屋の従業員さんかな?
「こんばんは。夜分に申し訳無いね」
「いえいえ。何かあったんですか?」
「いやね、ウサミミの子とおたくが話しているのを偶然聞いちゃってさ。私の知り合いに似たような境遇の人がいるから来てもらったのさ。」
そ、そうなんだ…結構異世界トリップってメジャーなのかな…?

お婆さんと一緒に宿の談話室へ行くと、男の人が2人立っていた。身なりはまぁこの世界では普通なのかな?見た目優しい感じ。
「お嬢さんこんばんは〜。この世界に俺たちも来てしまってね。戻り方を知ってるから教えようと思って」
「俺たちについてきてくれ」
そう言うと手をとり引っ張っていこうとする男性。
「え?いやその…ぴょんちゃんに声をかけないと!」

ぴょんちゃんの部屋へ向かおうとすると、後ろからいきなり口を塞がれて
「おっと、それは困るんだな」
「ん?んー!?」
「さぁて、俺たちと一緒に来てもらうぜ。”あっちの世界”へ連れってってやるぜ」

抱きかかえられて連れていかれる私。
もう一人がお婆さんの方に近づくと、袋みたいなものを渡して…
「へへ、まいどあり」
と言って立ち去っていく。

裏口みたいなところから外に出て、ロープみたいなもので縛られて馬車か何かの荷台に放り込まれる私。
(え、え、え〜?これはヤバイ展開じゃなかろうか)

ガタンガタンと揺れる度に頭が床にぶつかって痛いんですけど。

「でもよう、本当に異世界だっけ?そんなもんあるかなぁ」
「さぁな…化け物をこの世に召喚する魔術とかあるって聞いたことあるけどよ…」
「あの姉ちゃんもそれか?化け物には見えねぇけど」
「それか、単純にどこか頭打っておかしくなってるのかもしれねぇぜ」
「その可能性の方が大きいな!」

うぬぅぅ…なんとかして座ろうとするけど、揺れるからうまく動けない…
大声出したいけど口を布か何かで塞がれてて無理…

「顔は悪くないし、身なりもいいから、たぶん高く売れるぜ」
「へへ…いくらになるかな…」

売れる…?
ま、まさか私…売られるの??人身売買は禁止だよ〜!

ん?止まった?逃げるチャーンス!!
と思ったら男たちが荷台に乗ってきた!

「ん〜ん〜!!」
「ぬあ!?こら、暴れるな!おい、足を押さえろ」
「痛い目あいたくなけりゃ、大人しくしろ!」

冗談じゃない。売られてたまるかってーの!

「へっへっへ、元気な嬢ちゃんじゃぁないか…」

違う男の声がする。こいつは悪そう。
私は強引に押さえつけられて、足までぐるぐる巻きにされてしまった…!

「おっと傷をつけてくれるなよ…!可愛いから”オモチャ”として金持ちにでも売り払うつもりだからねぇ」
「金持ち?それなら、報酬ちょっと上げてくれよ!」

うう…こういう時って誰かが…颯爽とやってきて助けてくれる…はずなんだけど、お話なら。
誰か助けて…

「はいはーい、そこまでだよお兄さんたち」

ん?

「誰だてめぇは!?」
「さぁね、おまえらの知ったことじゃない」
「おい!早くその娘をよこせ!」
「そうはさせないよっと」

うーん暗いからよくわからないけど、バトルが繰り広げられている。
誰だか分からないけど頑張って〜!!

しばらくして。静かになった。どっち?どっちが勝ったの?

「さてと…縄を解いてやれ」
「ワカッタ」

背の低い…でも鎧を全身にまとった…人が私の横に来て縄を切ってくれた。

「お嬢さんお怪我はありませんか?とんだ災難でしたねえ」
「ケケケ!運が良かったナ!オレたちに感謝しろヨ」
「おまえ何もしてねぇだろ」

あたりが明るくなってきた。月明かり。

そこには大小さまざまな人たちが立っていた。

「大丈夫か?ありす」

声を掛けてきたその人は…

「え?ドロシー先輩!?」

〜第4話に続く〜

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黒絵しーな

「異世界の国のありす」のお話を描いている絵描き屋さんです。よろしくお願いします(ӦvӦ。)

異世界の国のありす

突如、異世界に召喚された可憐な乙女。 私の名前は伏木ありす。 目覚めて最初に出会ったのが、私の頼れる相棒、ぴょんちゃんだった! (ぴょんちゃんって呼ばないでください) かくして、私とぴょんちゃんの奇想天外な冒険が始まるのであった〜 (大げさですね…)
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