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「ありがとう」と言われたら、なんて返す?

いやいや、何言ってるの。
「どういたしまして」でしょ。

と思われた方、そのとおりですよね(笑)
ただ今回は、もう少し日常を振り返ってみたい。

✳︎

最近、中国の方と話していて思うことがある。

こちらが「謝謝(シエシエ)!」と感謝を伝えると、
「不客气(ブークーチー)!」(意味“遠慮はいらないよ“)
とよく言ってくれるのだ。

それも、かなりの割合で。

おはよう、といえば、おはようと返ってくる、そんなノリで。


思えば、英語もそうかもしれない。

“Thank you” と言われたら、人によっては、
”Never mind” “It’s nothing” 
なども言うには言うだろうが、
基本は、“You are welcome” で異論ないように思う。
(意味”あなたの為なら喜んで”)

少し大げさというか、丁寧な人は、
“you are VERY welcome” “you are MOST welcome”
とかも使うだろう。

これも、決まり文句みたいにすらすら出てくるのだ。



では、日本語では?実際にそのシチュエーションに遭遇したら、私たちはなんて言っているだろう?

「どういたしまして。」

なんかちょっと、日常で使うには長すぎやしないか?
(私が言い慣れてないだけの可能性もあるが…)

「どいたまー」
「どーいたまして」
こんな感じならまだ使うかもしれない。

「いえいえ、お気になさらず」
「いえこちらこそ、ありがとうございます」

実際にはこんなところが多いような。



せっかくなので、「どういたしまして」の意味を調べてみた。

どういたしまして【どう致しまして、如何致しまして】
「何かをいたしたわけではありません」の意。したがって「気になさらないでください」の意。

Wikipedia

感謝の気持ちを受け止めるというよりは、ちょっと否定するニュアンス。

ありがとうを盛大には受け止めない感じ。

なるほど、この精神は、「どういたしまして」を使っていなくとも、
「いえいえ」「とんでもない」「こちらこそ」
こんな返答を使う人にはしっかり流れていると感じる。
やまとごころ。その国の思考が、言葉に溢れ出ている。


他の国の言葉も調べてみた。

スペイン語:  De nada (デナーダ)
「何でもないことさ」
フランス語: De rien (ドゥ リヤン)
「同上」
韓国語: 천만에요(チョンマネヨ) 
「あなたの感謝の気持ちだけでいっぱいです」
(韓国語は他にも言い方が豊富)
タイ語: ไม่เป็นไร (マイペンライ カップ/カー) 
「大丈夫、気にしないで」
ヒンドゥー語: कोई बात नहीं । (コーイー バート ナヒーン)
「大丈夫です」
アラビア語: ًعَفوا (アフワン) 
「気にしなくていいですよ」
ロシア語: Не за что (ニェーザシト)
「とんでもないです」
Вам спасибо (ヴァム スパシーバ)
「こちらこそ」
スワヒリ語: Karibu (カリブ)
「あなたは歓迎されてます」


これだけで結論づけてはいけないかもしれないが、
世界各国、多少の違いはあれど、似たり寄ったりではあるようだ。

日頃、感謝することは意識していても、感謝をどう受け止めるかまでを考えることは少ないかもしれない。
ありがたいお言葉を頂いたら、丁寧に返答できる自分でありたいな。
改めてそんなことを思った。


…ちなみに今日は、家で無意識に「うん。」と言っていた。

「ありがとう」
「うん。」

なんて味気ない(笑) 


【参考】
https://tabi-biyori.jp/1493
https://thailand-navi.com/thai-you-are-welcome
https://indiamylover.com/2017/09/26/hindi-thank-you/
https://kanga-ya-katikati.com/guide/1531/
https://arabiago.net/2018/11/04/thanks/
https://ruuski.net/russian-language/russian_thankyou_sorry/

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