私は昨年8/16に「マクロ親父」の名でYouTubeデビューした。

私は手先が不器用なのがコンプレックスである。子供用の玩具ですら組み立てられない。

そんな私に息子と妻はがっかりしているので、信頼を取り戻したかった。

そこで私は閃いた。実際の玩具を組み立てることが無理なら、その玩具をエクセルマクロで創ってしまおうと。

そして私はYouTubeでSNSデビューを果たした。息子が大好きなものエクセルマクロで動かすおもちゃを創る親父として名前は「マクロ親父」にしたが、子供向けエクセルマクロの動画は、全く結果がでない。

そんな中、ついつい道草してしまう悪い癖が出た私は何故かサラリーマン向け動画を投稿してしまい、すぐに結果が出始め、私のYouTubeは思わぬ方向に進んでしまう。

サラリーマン向け動画が着実に結果を出す中、子供向けエクセルマクロの動画は結果が出る気配すら感じない。

元々は息子に楽しんで貰う為に動画制作を始めたので、そう簡単に退くわけにはいかない。

普通の動画がダメなら、ショート動画で挑戦だ！と意気込み、私はショート動画に挑戦した。

YouTubeでできることは全てをやり尽くし、何としても子供向け動画で結果を出したかった。

YouTubeのショート動画については、昨年10月に初投稿した。

とにかく子供向けエクセルマクロの動画を中心に投稿していったが、ほとんど視聴されることはなかった。

こちらは、もしも踏切がダイヤモンドで創られていたら、というショート動画である。

このように単なる踏切ではなくこういう工夫を凝らして投稿していたが、視聴者はもちろん、息子ですら見て貰えず結果は惨敗に終わった。
このダイヤモンドの踏切動画は既に削除済みである。

視聴者はまだしも、なぜ息子は私の動画を見てくれないんだ！と嘆いている私の様子を見た妻が言った。

「この子供向け動画を見てご覧！晴喜、勝てると思う？」

映像のクオリティー、子供が楽しくなる演出、細部にまで拘り抜いた仕掛け、等々、現実を思い知らされた。

私がやっていたのは、虎を相手に丸腰で喧嘩する自殺行為であった事を思い知らされた。

給料が少なくても、旅行に行けなくても、ブランド品、おもちゃが買えなくても、例えお金がなくても、妻と子供を喜ばせることは可能である。

自分のスキル、アイデア次第で、家族の仲がより深まる。

私はエクセルマクロで、動画をつくり、家族にエンタメを届けている。

現状を悲観しないで欲しい。

可能性は無限大である。

私は、この子供向けエクセルマクロの動画で、エンタメを届けるのはもちろん、これくらいなら私にもできるかも！と皆さんが何かに挑戦するきっかけになり、そして、そして皆さんの家族がより一層仲良くなることを願い、私は動画制作に励んでいた。

しかし、子供向け動画は、あくまで子供が見るものであり、一緒に見るご両親に対して何かに挑戦するきっかけを与えるものではない。

仮にそれを意図して動画制作するなら、子供向け動画ではなく「０円で家族を楽しませる方法」など、子持ちの人が見る動画だとパッと見て分かるようにする必要があった。

それでも私は子供向けエクセルマクロの動画に拘り続けた。

なぜなら、私の武器である「ITスキル」と「創造力」を同時に活かすことができると信じていたからだ。

確かに活かすことはできていると思う。しかし、需要がなかった。では需要がある動画とは何か。子供向け？エクセルマクロ？さてどちらを選ぶ。

子供向け動画は、先ほど叙述したとおり、私にはまず勝ち目がない。

そんな私は必然的に、エクセルマクロの動画を選ぶことになった。

エクセルマクロのYouTube動画はプログラミングの投稿が大半であったが、他のチャンネルと同じような投稿をしていても誰も視聴してくれないと思い、私は独自性を発揮できる動画を追求した。

私のYouTubeは、子供向け動画は一旦止めにして、エクセルマクロそもそもに焦点を当ててニーズを探ることにした。

他チャンネルではプログラミングの投稿が圧倒的に多い。しかしながら、私のプログラミングはとにかくスピード重視で感覚的に行っているため、動画には不向きである。

今から言うことは決して自慢ではない。私は仕事でプログラミングをすることがあるが、会社の方から「仕様書なしで、いきなりプログラミングできるのは愛鳥だけだ。」「感覚的にプログラミングするのは愛鳥の特殊能力だ。」と言われている。

つまり、何が言いたいかと言うと、会社の方にも理解して貰えない私のプログラミングの動画なんて誰も見てくれないということで、惨敗確定だということである。

では、私がエクセルマクロの動画で勝負するにはどうすれば良いのか？

途方に暮れる中、昨年10/21に「1ドル＝151円」と32年ぶりに円安水準を更新したニュースがテレビで流れた。

このニュースを見た瞬間、これだ！と私は閃き、すぐにこちらの円安のショート動画を作成し、その日のうちにYouTubeに投稿した。

そして翌日、その勢いで昨年10/22に私はTwitterデビューした。
Twitter初投稿はこちらのツイートである。

【お詫び】この円安のショート動画は、現在の私の動画コンセプトを合わない為、削除させて頂きました🙇

エクセルマクロの動画で何としても結果を残したかったので、単にYouTubeに動画投稿するだけでなく、Twitterにも投稿することで少しでも多くの方に動画をご視聴頂きたかった。

これが私のTwitterデビューのきっかけである。当時のTwitter名はYouTubeと同じく「マクロ親父」であった。

マクロ親父を名乗るだけあって、何としてもエクセルマクロの動画で結果を出したかった。

ショート動画では「円安」に続き「為替介入」「そもそも為替とは」と関連する動画を続けて投稿し、フル動画ではそれらを一つにまとめたものを投稿していった。

昨年10月は、このようにエクセルマクロの動画に拘った。当時トレンドだった円安や新型コロナウィルスなど分かり易く咀嚼した内容の動画から、月末のハロウィンに向けてハロウィンの動画もエクセルマクロで制作していったが、全く結果が出ることはなかった。

すぐに結果が出ないのは解っている。だが、道草癖のある私がなんとなく制作したサラリーマン向け動画が伸びていく。

この状況を受けた愛鳥家の会話は以下のとおりである。

妻「エクセルマクロの動画は、もうやめなよ。」

愛鳥「まだ２ヶ月半しか経っていないんだ！」

妻「サラリーマン向け動画は、もう結果出始めているじゃん。中途半端なことはぜず一本に絞ったら。」

愛鳥「俺はマクロ親父なんだ！エクセルマクロの動画で結果を出さなければ、この名が泣くだろうが！」

妻「前から思っていたんだけど、その名前、センスないよ！」

愛鳥「なにーー！おいおいおい言ってくれたな！」

妻「何がマクロ親父よ！私、初めて見たとき、マグロ親父だと思ったよ。息子の玩具を創るのにマグロって、マジで意味不明だったよ。せめてマグロ一本じゃなくて魚全般にしろよと思ったぐらいだよ！」

愛鳥「おいおい！冗談も大概にしろよ！」

妻「それはあなたでしょうが！小さい子供がいる主婦層をターゲットにしているんでしょ！そういう人がプログラムのマクロなんて知っているとでも思ってるの？私のように、ぱっと見るとマグロ親父だと思うわよ！この人の動画は、マグロ漁船に乗ってマグロを釣る親父さんだって、誰だって思うわよ！」

確かに、妻の言うとおりだった。
当時は怒り狂っていたが、主婦層千人に多数決をとると圧倒的大差で敗北する画が容易に浮かんでしまう。

そもそも、マクロ親父という名前でデビューした時点で負け確定だったのか。

マクロ親父はもう潮時なのか。

手先が不器用な自分を見返してやりたいんだろ！

息子が大好きな玩具を創って、エクセルマクロで創って息子と妻の信頼を取り戻すんだろ！

おい！愛鳥よ！情けなくねえのかよ！覚悟が足らねんじゃねえのかよ！

おい！愛鳥よ！ビビってどうするんだ！漢だろうが！

だったら覚悟を決めてやる！

絶対に結果を出してやる！

そして、私は妻に言った。

「分かったよ。マクロ親父として絶対に結果を出してやるからな！10月31日のハロウィンに子供向けエクセルマクロの動画を全身全霊を懸けて制作し投稿する。もしも、この動画で結果が出なければ、マクロ親父から改名してやる！約束だ！」

それを聞いた妻は、

「晴喜がいう結果って何のことを言っているの？」

と言ったので、私は、

「11月10日までに視聴回数729回、チャンネル登録者数5人を超えることだ。10日で結果がでなければ、約束通り改名だ！」

とついに宣言してしまった！

10日で視聴回数729回、チャンネル登録者数5人というのは、こちらのサラリーマン向け動画の結果であり、昨年10月31日時点では、私史上最も結果が出た動画である。

私はエクセルマクロの動画で結果がでなければ、本当に改名となってしまう！絶対に結果を出さないといけない。

そして、私は渾身のエクセルマクロの動画を制作し、昨年10月31日のハロウィンにこの動画を投稿した。

【お詫び】このハロウィンに投稿した動画は、現在の私の動画コンセプトを合わない為、削除させて頂きましたので、詳しく知りたい方は上記動画をご視聴頂きたいと思います🙇

この動画は私史上最高傑作に仕上がった。

この動画にはマクロ親父としての進退が懸かっている。

もし惨敗ならマクロ親父から改名だ。

果たして、マクロ親父の運命はいかに？

１０（2022年11月1日）
視聴回数34回、チャンネル登録者数0人

まだまだこれからよ！

９（2022年11月2日）
視聴回数49回、チャンネル登録者数0人

とにかく辛抱だ！

８（2022年11月3日）
視聴回数59回、チャンネル登録者数0人

厳しい戦いだ！

７（2022年11月4日）
視聴回数65回、チャンネル登録者数0人

頼むよ～！

６（2022年11月5日）
視聴回数85回、チャンネル登録者数0人

起死回生のサムネイル変更だ！

５（2022年11月6日）
視聴回数105回、チャンネル登録者数0人

残り半日しかない！

４（2022年11月7日）
視聴回数120回、チャンネル登録者数0人

流石にヤバイのでは！

３（2022年11月8日）
視聴回数137回、チャンネル登録者数0人

伸びろ！伸びろ！伸びろ～！

２（2022年11月9日）
視聴回数160回、チャンネル登録者数0人

神様助けてーーー！

１（2022年11月10日）
視聴回数169回、チャンネル登録者数0人

終わった！何もかも！

結果は、惨敗に終わった。
こうしてマクロ親父は終焉を迎えることになった。

その時だった。

私は過去に会社の経営層から進捗ゼロのプロジェクトを丸投げされ、適応障害を患った。

その時の記憶が走馬灯の如く駆け巡った。

徹夜で仕事する日々が続いた。
助けを求めた。
誰も助けてくれなかった。
過労で倒れた。
適応障害を患った。
絶望の淵で泣いていた。

あれから５年が経過したが、未だ自分探しの旅の途中であり、自分自身に全く自信が持てずにいた。

そう！私は逃げていた。

子供向けエクセルマクロの動画で息子と妻の信頼を取り戻し幸せにすると言いながら、自分の幸せから逃げていた。

何気なく投稿したサラリーマン向け動画は、不幸なサラリーマンを幸せにするために制作した動画であった。

不幸なサラリーマン、私もその中の一人であった。

その時、私はこのような想いを抱いた。

この動画って、実は私に向けて制作したのでは。

本当は、私も幸せになりたいのでは。

このサラリーマン向け動画こそ、私の本心では。

だったら、もう一度、自分探しの旅を再開しよう！

本気で幸せになる為に、再び自分と真剣に向き合おう！

今は、自分が一体何者なのか、分からない。

絶対に探してみせる！

私は決断した。

昨年11月10日に私は「マクロ親父」から「幸せの愛鳥」に改名し、こちらの動画で幸せととことん向き合う決意表明をした。

彩氷とは、カメラの偏光フィルターを通すことで薄氷の一部が光の屈折で虹色に見える現象。それは肉眼では見れない奇跡の現象。

マクロ親父の道は凍結した。

しかし、その凍結に私は彩氷を見ることができた。

マクロ親父の終焉への１０カウントは、幸せへのいざないであった。

この物語は、私のSNS活動の軌跡である。

～第３話完～

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。彩氷～愛鳥SNS活動の軌跡～は、引き続き投稿していきますので、どうぞ宜しくお願い致します。

～追伸～
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