暮らしをコンパクトにまとめる。

 わたしのおウチは築20年くらいの団地。35にもなると周りがほとんどマイホームを持つようになり、今はもうめったに見なくなってしまったFBにも誰かがそれを手に入れるとあっという間にコメント交わしが活発になる。

 私は父の影響で「渡辺篤史のたてもの探訪」だけは毎週欠かさずに見ているくらいのおウチ好きだから、正直みんなが羨ましい。どれくらいかっていうと、「うらやましーっっ!!!」て空の果てに向かって叫びたいくらいだ。

 妹が中古だけどおウチを手に入れた時、私はダダをこねる子供みたいに旦那に向かって泣きじゃくった。今思い出すと旦那にごめんねという気持ちも湧き上がってくるし、ちょっと恥ずかしい。姉あるあるだと思うけど、やっぱり「先越された~!」とか思っちゃうのだ。悲しい性。

 3人目の子どもが生まれて、教育費の負担が重くなると身にしみて知り、現役時代におウチを買うことにはスッパリ諦めがついた。と、いうのも私は片付けが苦手。そして170㎝の旦那をMAXに、家族全員小柄。

 まぁ、子供達はこれからどんな感じに成長するかわからないけど、生活する人が小さければ部屋も広く感じられるんじゃないの?という単純な思いつきなのです。要するに、お掃除もしやすいし、部屋数が少ない分電気代もかからない。そして管理維持はほとんどJKKに払う共益費で賄われるし、固定資産税だって払わなくっていい。もっと細かく言うと、手続きを要するものに時間や脳みそを費やさなくてもいいから、比較的ストレスはない精神状態。

 そしてそして、コンパクト生活最大のメリットは学校が近いということ。これに尽きる。1番上の子が男の子だけに登校時の事故が心配だったけど、この団地に引っ越してきてその心配はほとんどなくなった。(本気で走れば30秒くらいでついてしまうほどの近さ。)女の子に関しては最近本当に怖いニュースが多いから、なおさらここを動きたくない気持ちが強まった。

 下の子2人が女の子なので、2DKの1部屋を長男の勉強部屋にして、もう1つの部屋を姉妹のお部屋にすればいい。私達両親は仕事で家にいる時間が短いから、寝る時だけそれぞれのお部屋にお邪魔させてもらおうかな、というのが今んとこの計画。ろくに家にいないのに、広い家があっても意味を成さない。そう、家はテントみたいな感覚でもいい。駅まで5分と好立地なので、子どもの進路だけは幅広い。仕送りするほどの大学に進学する可能性も低くなるし、バイト先も地元に豊富にある。

 うーん、それにしてもみんな、よく30代で家なんて買おうというものだ。まぁ、半分ひがみで言ってるんだけどね。パートナーの失業、天災とか気候変動のこと、親の病気・介護のこととかよーく考えないと恐すぎて買えない。いや、住まいのために自分の稼いだお金をガーッとつぎ込むのも元が取れない気もする。住んでいる家のためにほぼ死ぬまで働き続けるというのも、なんだかなぁ…。だったら私は身1つでも生きていけるような教育を、子供たちには受けさせてあげたい。

 自分にとってお金をかけたいものを取捨選択して、暮らしをコンパクトにするのも、余計な事考えずに済むからなかなかステキなのである。

 

 


 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?