優等生から劣等生へ

この二つの記事を合わせて読むと悲しくなります。

大手ドラッグストアやスーパーでも簡単に摂取、かつ、どのワクチンをうつか選択できるアメリカ。一方で、え?何?やっと、今ごろ承認されたの?という日本。

平時のときに「何かあったら、どうする」リスク回避メンタリティーは、まだ理解の範囲内です。しかし、有事のとき、つまり既に「何かあった」時に同じメンタリティーに捕らわれている日本。

政治は役所が動かなければ執行できず。役所は責任の担保のために審議会に議論。審議会は様々な既得権益の集会の合議。真面目な人たちが、真面目に任務を果たそうとしている構造です。ただ、命を落とされ、生活困窮の国民が増えるなか、時間が経つだけ。

1年前の未知の世界で日本は優等生だったと思っていましたが、今の日本は残念ながら劣等生に陥ったことが一国民として悔しいです。日本は、もっと良い国でしょう。

渋沢栄一は明治末期に「元気振興の急務」という講演で以下を唱えています。

「これは要するに社会が稍々秩序的になつた共に、人々が何事にも慎重の態度をとるやうになって来たから、其の余弊として斯の如き現象を見るに至ったことであらう。<中略>我国の有様は、是迄やり来た仕事を大切に守って、間違いなくやつて出るといふよりも、更に大に計画もし、発展もして、盛んに世界列強と競争しなければならむのである。」

このような状況で、世界列強のトップアスリートを日本に招くことはできないと思います。強行できるかもしれませんが、彼らが本当に安心して日本で競技できる環境を整えているのか。長年のトレーニングを重ね、今でも世界の競合で力を発揮する目標を抱いていた彼らに、日本はお詫びしなければなりません。



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