学歴があったほうがいいか、なくてもいいか?
私が子供だった昭和時代は学歴社会真っ只中でしたが、令和時代となった今も学歴はあったほうがいいという意見が大半ではないかと思います。
一方で、学歴だけではだめ、というのも根強い意見としてあります。産業界からは、自ら考えられる人が求められ続けてきました。AIの発展もあり、求められる能力も変わってきています。それを受けて教育制度も2020年に変わります。
学歴があったほうがいいという方は、学歴のメリットに注目しているでしょう。そうでない方は、学歴があっても不幸せな人や、仕事ができない人、学歴がそれほどでなくても幸せな人を想像しているかもしれません。
子供たちも将来のことを考えると、迷いのあるところかもしれません。
今回はこの点について私なりの意見を述べたいと思います。
なお、ここで「学歴」とは、大卒以上のことをさすのではなく、大学の中でも、GMARCH以上の偏差値の大学と定義したいと考えます。なぜなら大学は、すでに全入時代に突入し、選り好みせずお金さえ出せば誰でも入れる環境だからです。
まず最初に、なぜ多くの方が高い学歴を求めるのでしょうか?
よく言われるのは、以下のようなことと思います。
全員に当てはまるかは別として、確かにそういう面があると思います。
そのため、多くの方は、
になるために投資をするのだと思います。
一方、学歴を求めることによる負の側面もあります。
学歴が高い人全員が幸せになれるのであれば問題ないのですが、学歴が高くても不幸せな人がたくさんいるために、モヤモヤしてしまいます。
私はまずこのことを考える上で、学歴が高い状態がいいのか、低くてもいいのか、という二元論ではなく、もう一つ、子供が感じる「幸せ」軸をもうけて整理したらいいのではないか、と考えています。
つまり以下のような形です。
多くの子は生まれた時には学歴はなく、幸せな状態と思います。
そして多くの方は、高学歴で幸せな状態を望むわけです。もちろん、理想どおりになる人も多いです。
でも残念ながら、たくさんの時間をかけて、多額の費用をかけて塾に行かせ、お尻を叩いて勉強をさせても、以下のような状態になることだってあるわけです。かけた投資が回収できない状態です。
子供の性格にもよりますが、向いていないのに、無理やりお尻をたたいて詰め込むこと自体が上記の結果を招いていることもあります。
一方、それほど高学歴ではないけど高収入で幸せな大人もたくさんいます。
もちろん塾である以上、勉強もできるようにしてあげたい、点数も上げてあげたいと思います。
でも、だからといって、管理し、お尻を叩いて詰め込んで、子供から笑顔が消えてまで、高い学歴を目的にすべきなのか、疑問が残ります。つまり私がめざしたいところは以下の場所です。
もちろん、どんな親であれ先生であれ、塾であれ、最初から不幸な状態を望んでいるはずがありません。
でも、今の社会を見れば、子供の個性や指導のしかた次第では「学歴はあるけど不幸せな状態」に至らせてしまうという現実がある点、最悪は「学歴も得られず、不幸せな状態」にさせてしまうこともある点を意識しなければなりません。
特に、テストの点数や受験の合格が「目的」になってしまうと、その目的の達成のためには、子供が嫌がっていても、過度に管理して大量の課題をやらせたりということが今だに行われがちです。
私としては、学歴を得る過程で身につけてしまうこともある負の側面にも十分注意していくべきと思います。
そして、子供達のやりたいことにもよりますし、親御さんのご理解も必要となりますが、子供達が学ぶことが楽しくなり、自力で学ぶ力がついて、その結果としてテストの点数も上がるように、日々努力したいと考えています。
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