アートボード_1

デザイナーとして求められる能力の変化

Hello! note.mu! この投稿が初めてのnoteになります。
ツクルバという会社でアートディレクター/デザイナーをやっています。

初めての投稿として、最近思っている「デザイナーとして求められる能力の変化」について書いてみたいと思います。

起こっている変化

① あらゆるデザインにおいてこれからの時代、テクノロジー領域を回避して作ることは不可能
② テクノロジーがものづくりに関わるということは、職能や思考の違う人がワークフローに関わるという事(プログラマやエンジニアなど)

③ アウトプットの媒体が多種多様であるが故に、作る人数も関わる人数も桁違い
④ この状況になってまだ10年(スマホの誕生、iPhoneが変えた世界ともいう)と日が浅く、確立されたツールもベストプラクティスもまだない状態で過渡期である
⑤ その状況を打破する為にツールを使うことが目的化されていて、表現や本質的な意味でのデザインに時間が使いきれてない状況

自分なりの考察

① あらゆるデザインにおいてこれからの時代、テクノロジー領域を回避して作ることは不可能

この事実は重要だけど、あまりデザイナーという人種の間では重要視されていない印象がある(自分の付き合いの中で)。既にデザインの主戦場は情報空間に移動しておりWebやAPP、これからは車(自動運転などのエンジニアリング面)やWearbleデバイス、脳インターフェイスや、今では想像も出来ない「何か」にデザインを費やすのは間違いない。デザインのアウトプットを表現(かっこいいとか)だけでしか考えられない人は、今後デザイナーの市場価値を上げられない。(分かりきっている事だけど、こういうデザイナーは少ない)

②テクノロジーがものづくりに関わるということは、職能や思考の違う人がワークフローに関わるという事(プログラマやエンジニアなど)

クラシカルなデザインフロー(デザイナーだけで完結できる仕事)では自己完結できていたが、テクノロジー領域を含めたものづくりでは自己完結できなくなっており、デザインフローが複雑化してコミュニケーションコストが多くなる。(エンジニアに伝えたり、指示書を書いたり、クライアントに説明する資料作ったり、仕様書作ったり)

③アウトプットの媒体が多種多様であるが故に、作る人数も関わる人数も桁違い

例えばiOSやAndroid、Web、動画やサイネージ、CM、印刷物など多様なチャネルでの展開を考えたときに、一人のデザイナーですべてをコントロールすることは不可能。
だからこそ「誰が携わってもクオリティを担保できる」デザインシステムの確立やもの・こと整理能力の重要性がめちゃ高くなってる。
この能力を高めないと、資料作りや確認のための「何か」に時間を取られて、本来すべきデザインに時間を費やしきれなくなってしまう。

④この状況になってまだ10年(スマホの誕生、iPhoneが変えた世界ともいう)と日が浅く、確立されたツールもベストプラクティスもまだない状態で過渡期である

誰もが手のひらに収まるコンピュータ(スマホ)を持ち、インターネットにアクセスできる世界に変わった。
そんな劇的な変化を経て、デザイナーとして携わるべき分野やアプローチ方法もより変化している。

⑤その状況を打破する為にツールを使うことが目的化されていて、表現や本質的な意味でのデザインに時間が使いきれてない状況

今は過渡期でベストプラクティスがまだ無い。
無いが、変化のスピードが早く、それに追随する為にどうしても手段が目的化してしまう。

これからのデザイナーに求められる能力

①〜⑤までを解決して、表現者としても素晴らしい人は本当に少ない。
これからデザイナーとして抜き出たいと思うなら、複雑化したデザインフローに対応でき、表現力もすごい人材になることかな。

この状況は写植時代からDTP(簡単に言うとイラレ)に、フィルムカメラからデジカメに。そういった時代の変化に似ている気がする。
その時代のテクノロジーについて来れなかった人はメシ食えてないよね。
常々思うけど、本当にいい時代に生まれたと思う。若過ぎもせず、年取りすぎてもなく、時代が変化する時にいい年齢でいられる。

この話は何もデザイナーに限った話ではなくて、変化のスピードが早い今を生き抜く人にはみんな関係している話。

そういった能力を身につけて2019年も生き抜く。

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