アリエルが黒人なのは「攻めてるな」と思う理由
前回、こういうnoteを書いたわけですけど、
「アリエルが黒人になるのはかなり攻めてるな」と思う理由について書いてみようかなと。
アンデルセンの人魚姫と「人間」
原点の「人魚姫」はかなりキリスト教色が強いというか、まぁキリスト教圏の児童書なので、あたりまえにキリスト教の価値観が根本にあります。
それは『魂は天国に行って永遠に生き続ける』ということ。
では、どうすれば天国に行けるのか? その条件は「人間である」こと。
人魚は300年生きることができる。けれど「人間と違って」、魂がない。死んだら泡になって消えてそれっきり。
だけどもし「人間に愛されたら」魂を得ることができ、天国へ行って永遠の命を持つ事ができる。
人魚姫は恋をした人間の王子から愛を得るために、声を失って、足の痛みに苛まれるという代償と引き換えに足を得て「人間の世界に行く」。
けれど、人間の愛は受けられなかった。
王子が恋していたのは、波打ち際に倒れていたところを修道院で介抱してくれた修道女。修道女は実は、教養を学んでいた王女様。王子と同じ世界の「人間」。
人魚姫は、王子を殺せば泡にならずに済む。けれどそうしなかった。
泡になった人魚姫は、「人間じゃない」ので天国にはいけないが、風の精に生まれ変わる。
風の精も「人間ではない」ので魂を持っていないが、「人間から愛されなくても」、「300年勤めを果たせば、自分の力で」天国に行ける。
人魚姫は人魚としての行いで、風の精に生まれ変わる事ができた。
リトル・マーメイドのアリエルと「人間」
ここでリトル・マーメイドのテーマをあえて「人間」に絞って見てみると。
アリエルは「人間じゃない」けれど「人間に強く憧れている」
「人間の世界で暮らしたい」という強い想いの果てに「ついに人間になる」
そんな物語なんですよ。
こんな人魚姫ことアリエルを「黒人」が演じるって……オラ、ワクワクしてきたぞ……!
「人間じゃなかった」アリエルを黒人が演じるドリーム
アンデルセンは人魚姫を「白い肌」を持つ美しい少女として描いています。
これを黒人にしたと聞いたら……私だったら膝を叩きながら「そうきたか!」とゲラゲラ笑う。
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