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【洋画】グラディエーター(2000)

監督:リドリー・スコット
出演:ラッセル・クロウ、ホアキン・フェニックス、コニー・ニールセン、オリヴァー・リード、デレク・ジャコビ、ジャイモン・フンスーなど
上映時間:2時間35分

「グラディエーター」初鑑賞。2000年度のアカデミー賞で、作品賞はじめ5部門を受賞した作品。

時は西暦180年。ローマ帝国は平民出身の将軍マキシマス(ラッセル・クロウ)の大活躍でゲルマニア遠征に勝利し、さらなる領土拡大に成功した。しかし勝利とは裏腹に老境を迎えていた皇帝アントニウス(リチャード・ハリス)は、膨張し続ける帝国の崩壊を悟っていた。

アントニウスにはコンモドゥス(ホアキン・フェニックス)という息子がいた。しかしアントニウスはコンモドゥスに皇帝の資質はないと考えており、平民や仲間からの信頼の厚いマキシマスを次の皇帝に指名する。マキシマスは身分ゆえに一度断り、改めて時間をおいて答えを出すことに。

次にアントニウスはコンモドゥスを呼び出し、マキシマスに帝位を継がせることを伝える。コンモドゥスは深く悲しんだ末に、アントニウスを絞殺する。しばらくするとマキシマスは「皇帝がお呼びだ」と伝えられ天幕に向かう。そこに待っていたのはコンモドゥスで、アントニウスの原因不明の死と、自らが皇帝になったことを伝える。事を悟ったマキシマスはアントニウスの握手を拒否してその場を去る。

アントニウスは部下にマキシマスを捕えさせ、彼を田舎に住んでいる彼の家族ともども処刑するよう命じる。マキシマスは近衛兵を倒して難を逃れるものの、最愛の妻と子どもの救出には間に合わず、二人は生きながら焼かれ吊るされていた。二人の遺体を前に泣き崩れるマキシマスは疲労と負傷で意識を失ってしまう。

久しぶりに魂を震わされる、めちゃくちゃアツい映画でした!正直歴史ものや、アクションものは、あまり得意じゃないのですが、その概念を覆されるおもしろさ。ここまで熱くなったのは、最近だと「RRR」以来かも。

まず凄いのはオープニング。超絶スペクタクルな映像で、度肝を抜かれました。戦闘のスケールの大きさ、血しぶき、殺される人など、すごい迫力です。あれでガッと心を掴まれました。U=NEXTでの鑑賞でしたが、本当にスクリーンで観たかった~。

その後の展開力も素晴らしい。皇帝アウレリクスが死ぬところから、グッとストーリーが動きます。息子コンモドゥスによる謀殺、マキシマスの妻子の暗殺など、哀しみ&怒りのボルテージが最高潮まで高まります。「RRR」もそうですが、復讐劇は敵のアクションがいかに非人道的であるかが、作品の成否を決めるといっても過言ではありません。そういう意味ではこのシーンの時点で、後の展開が面白くなるのは決まったようなものです。

ラストも素晴らしい!!マキシマスの死期が近いことを表現する演出がニクい!泣いてしまいました。そして大ラスも悲しくも希望のあるいい終わり方でした。

白眉はキャラクター設定!マキシマスが最高です。彼のいいところは、外見がイケメンじゃないところ。質実剛健という言葉が似合う、ゴツゴツした男の中の男で、平民の男たちから圧倒的支持を集めます。まるでAWEのジョン・モクスリーのようです(プロレス知らない方すみません)。やっぱイケメンじゃない俳優っていいですね!イケメンだと嫉妬しちゃって、捻くれた作品の見方をしてしまうので。僕だけでしょうか?

そしてジュバ!色んな登場人物がいますが、彼の存在がこの映画の中でとても大きい。マキシマスと同じくよそ者である彼は、彼を助け、彼に助けられ、二人は真の友情で結ばれます。後から調べて分かったのですが、ジュバを演じるジャイモン・フンスーは、「ブラッド・ダイヤモンド」にも出演しています。どおりで見覚えのある顔だと思いました。

「グラディエーター」はローマ帝国が舞台の映画で、マキシマスの復讐劇に、スペクタクルな戦闘シーンと、魂震える作品。マキシマスのキャラクターの良さも光っています。アカデミー賞納得の出来です!


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