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即位礼正殿の儀で、安倍首相が敷居を踏んだことの意味

 生涯で一度しかない大事な行事で、敷居を踏んでしまった65歳。驚きである。

 この世代は普通、敷居と畳の縁を踏まないよう親からきびしく言われて育つ。子どもの頃はうるさいと思ったが、こういう所作や身体感覚こそ日本美と品性の土台だったのだ。

 夫人の釣鐘ドレスといい、実に嘆かわしい。安倍首相は退場する時も、他の人間が敷居を踏まないよう慎重に歩く中、堂々と踏んで出ていった。

 日本人の美徳である配慮や気遣いが、公の場で踏みにじられた瞬間だった。一つの時代の終わりである。



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