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Fintech- フィンテックに詳しくなるノート

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記事一覧

不確実性の中でこそ、「長期・積立・分散」の資産運用を

敢えて、昨日と同じ内容を投稿します。(昨日の記事は株価の急落。今日の記事は株価の急上昇です。)

ーー(昨日の投稿)ーー
新型コロナ・ウィルスが社会や経済にもたらす影響について、まだわからないことが多すぎます。

このような不確実性は、金融の世界では「リスク」そのものであり、相場を大きく上下に揺り動かしながら、数週間から数ヶ月かけて相場を押し下げていくかもしれません。それは、金融市場が不確実性を消

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トランプ大統領のテレビ演説(経済関連)

トランプ大統領の会見のポイント(経済関連)は以下の通りです。

(1)イギリスを除く欧州からの渡航を停止(30日間。状況に応じて見直し。貨物はOK)
(2)中小企業の資金繰り支援。支援規模の拡大のための協力を議会に要請(500億ドル)
(3)新型コロナ・ウィルスの影響を受けている個人と企業の納税期限の猶予(2,000億ドル相当)
(4)給与税(payroll tax)を即時減税を議会に要請

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不確実な今こそ、長期・積立・分散の資産運用を

新型コロナ・ウィルスが社会や経済にもたらす影響について、まだわからないことが多すぎます。

このような不確実性は、金融の世界では「リスク」そのものであり、相場を大きく上下に揺り動かしながら、数週間から数ヶ月かけて相場を押し下げていくかもしれません。それは、金融市場が不確実性を消化し切るまで続きます。

しかし、仮にそうなったとしても、経済的な影響は一時的なものです。10年後、20年後の世界経済は今

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スタートアップの企業価値=将来の期待値ー「日経NEXTユニコーン」の読み方

スタートアップの企業価値=将来の期待値ー「日経NEXTユニコーン」の読み方

2019年11月3日に「日経NEXTユニコーン」が発表されました。

急成長を目指す新興企業をスタートアップと呼び、スタートアップの中でも時価総額が10億ドル(約1,100億円)を超えている企業を「ユニコーン」と呼びます(本来、存在しないはずのため)。ユニコーンに乏しい日本では、「ユニコーン」候補を「NEXTユニコーン」と呼びます。

「日経NEXTユニコーン」のランキングは、2017年、2018

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大型調達をしたスタートアップが軒並み赤字になる理由

大型調達をしたスタートアップが軒並み赤字になる理由

スタートアップの大赤字は本当に危機なのか最近、スタートアップによる大型の資金調達が華やかに報道される一方で、1年ほどすると、同じスタートアップの短期的な業績(赤字)がSNSなどで厳しくコメントされるというパターンが見られるようになりました。

実は、スタートアップによる大型の資金調達と大きな赤字は、同じコインの表裏の関係にあり、大型調達をしたスタートアップはほどなくして、ほぼ確実に大きな赤字を出す

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なぜ批判を受けたか?金融庁「人生100年時代」レポートを読み解く(中編)

なぜ批判を受けたか?金融庁「人生100年時代」レポートを読み解く(中編)

金融庁「人生100年時代」レポートを読み解く(前編)では、主要なメッセージや、その前提として、日本社会の構造変化をどのように捉えられているかにについて読み解きました。

今回は、「老後に2,000万円が不足する」という数字が一人歩きし、「人生100年時代」レポートが"炎上"してしまった理由を考察したいと思います。

金融庁「人生100年時代」レポートを読み解く(前編)で見たとおり、統計データから高

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金融庁「人生100年時代」レポートを読み解く(前編)

金融庁「人生100年時代」レポートを読み解く(前編)

2019年6月3日、金融庁の金融審議会が、人生100年時代の金融サービスのあり方を論じる「高齢社会における資産形成・管理」(以下、「『人生100年時代』レポート」)を公表しました。

「人生100年時代」レポートでは、少子高齢化や長寿化、働き方の多様化といった、日本の社会構造の変化を踏まえて、人生100年時代の資産運用についての指針を示しています。

ところが、「人生100年時代」レポートは、全く

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スタートアップにとって、大型資金調達より大変なこと

スタートアップにとって、大型資金調達より大変なこと

「スタートアップと投資家 カネ余りで規律に緩み」(日本経済新聞2019年5月24日)

起業家として、耳の痛い記事です。

新しい事業を築くには、大きな資金が必要です。数年前までは、スタートアップが数千万円の資金を調達することすら難しく、数億円の資金調達はビッグニュースでした。

しかし、巨額の資金を調達して大きな事業を築くシリコンバレーの仕組みが理解されるについて、日本でも数十億円の資金調達も可

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創業4周年を迎えて

創業4周年を迎えて

2019年4月28日に、ウェルスナビ株式会社は創業4周年を迎えました。

海外の富裕層と同水準の資産運用を自動化したWealthNavi(ウェルスナビ)は、12万人を超える方々に利用され、預かり資産も1,400億円を超えています。

今日までの4年間を振り返ってみると、あまりにもたくさんの出来事があり、その彩りの豊かさに驚かされます。困難に直面する度に、多くの方々が手を差し伸べてくれ、あるいは、仲

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「人間は自主的に貯蓄できない」マネーフォワードのユーザーから学びたい資産づくりの極意

「人間は自主的に貯蓄できない」マネーフォワードのユーザーから学びたい資産づくりの極意

マネーフォワード取締役兼Fintech研究所長の瀧俊雄さんとの対談・後編が公開されました。

対談してみて最も意外だったのは、瀧さんも私も当初は起業するつもりはなかったということです。私たちを起業に駆り立てたのは「貯蓄から投資へ」を日本で実現しないと手遅れになる、という使命感(ミッション)でした。

今回の瀧さんとの対談の後編のテーマは、なぜ日本で資産運用が普及してこなかったのか、そして足元では何

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「75歳まで働きたい」と思える仕事をしているかどうかで生涯の金融資産は決まる?

「75歳まで働きたい」と思える仕事をしているかどうかで生涯の金融資産は決まる?

マネーフォワード取締役兼Fintech研究所長の瀧俊雄さんと対談しました。本日より2日にわたって、ダイヤモンド・オンラインで掲載される予定です。

今日公開された前編では、日本にどんな資産運用が広がればいいのかについて、マネーフォワードの設立秘話とともに瀧さんにお聞きしています。

対談の中でご提示いただいたヒューマン・キャピタル論の観点は、「貯蓄から投資へ」を同じく実現したい私にとっても、非常に

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「アマゾン銀行」への期待と不安

「アマゾン銀行」への期待と不安

 「アマゾン銀行への期待と不安」というテーマでインタビューを受けました。

 2019年3月時点では、「アマゾン銀行」が実在するわけではありません。しかし、アマゾンをはじめとするグローバルなプラットフォーマーが銀行業に参入するというシナリオは、テクノロジーの進化に伴い、日々、現実味を帯びています。

 グローバルなプラットフォーマーが銀行業に参入する場合、必ずしも銀行免許を取得する必要があるわけで

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「大学」と「お金」の健全な関係とは

「大学」と「お金」の健全な関係とは

AI研究の第一人者として知られる東大の松尾先生と、大学のあり方について議論する機会がありました。

荒削りであることを承知の上で、問題提起のために敢えてシンプルに議論すれば...

基礎研究のカギとなるのは「好奇心」です。研究者が、好奇心のおもむくまま自由に行える環境づくりが必要となります。そのために、例えば、ハーバード大学は大学全体で、3.8兆円の資産を運用しています(2015年時点)。

応用

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番外編:『元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法』

番外編:『元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法』

11月15日(木)、『元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法』をダイヤモンド社を上梓しました。

『これからの投資の思考法』の第5章と第6章は、この「フィンテックに詳しくなるノート」で議論してきた思考がベースとなっています。議論にお付き合いくださった読者の皆さまに厚く御礼申し上げます。

http://amzn.asia/d/fDyBnOd

今回の出版は、3年半前の起業

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