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「財閥ごっこ」という独自考案した遊び

「財閥ごっこ」とは、私が小学生の時に考案・実践した独自の遊びです。これに関して、東京大学で行われたワークショップデザイナー育成プログラムの体験講座に参加した際、皆様にお話させて頂き大変好評でした。


アイスブレイクでのお題

ワークショップ講座でのアイスブレイクで「小学校4年生の時に何をしていたのかについて同じグループの人たちに共有して下さい」とのお題が出されました。小学校4年生はピンポイントな設定かつ、全く記憶にない方も多々見受けられました。しかし、自分にとってはソーシャル活動を開始した時期(関連記事)でもあり、鮮明に記憶が残っています。そのため、率先して自分のエピソードを語らせて頂きました。

財閥ごっこについて語る

小学校4年生の時に考案・実践した独自の遊びは、その名も『財閥ごっこ〜Social Cash Flow and Zero-sum Games〜』(以後、財閥ごっこ)です。英語の部分は、大人になってからつけたものです。しかしながら、講座のグループ内で大変に盛り上がってしまい、最終的にはセミナー全体に対しても発表させて頂くことになったのです。

小学生時代の私はゼロから新しいものやコンテンツを作り出し、さらに作ったコンテンツを使って一緒に遊ぶプレーヤーを組織することを得意としておりました。特に10歳の頃はそれが顕著で、この年令といえば千尋(千と千尋の神隠し)、サトシ(ポケットモンスター)と言った有名な作品の主人公たちが挙げられます。年齢的には自分の判断で行動することも可能で、学校においては中学年にあたるため、当然ながら上下に学年があり、やろうと思えば幅広い校内ネットワークを構築できる時期でもあります。

財閥ごっこの厳粛なルールと高度な裏設定

財閥ごっこは複数人でプレーすることを前提とし、テーブルトークRPGやモノポリーなどのゲーム要素を取り入れています。プレーヤーは3〜4人で、それぞれ財閥企業を経営し、自社の財力を高めることを目標とします。そして、財閥という言葉に相応しい場所として、当時勝手に遊び場として事あるごとに占有していた横浜銀行の敷地内(建屋の裏側)をプレー会場に指定しました。

ゲーム設定上の財閥は3つで、①ビッグストーンホールディングス、②グリーンストーンホールディングス、③S&Mクラブ、と名付けました。ビッグストーン社及びグリーンストーン社は、国際ルール(3財閥間)で決められたエレメント(近所の石)をそれぞれ銀行の敷地内や隣接する空き地から集めます。S&M社は総合武器商社でもあり、武器・兵器(近所の建築廃材や金属片など)を取り扱います。この財閥ごっこの世界でのエレメントは、貨幣を生成するために用いられます。

ビッグストーン社では、丸みのある青色っぽい石をエレメントとし、グリーンストーン社では、角ばった緑色の石をエレメントとしました。このストーン財閥2社は金融財閥であり、エレメントから貨幣の発行を可能とする中央銀行的な役割を果たします。一方で、S&M社にはエレメントをマイニングするといった金融機能は備わりませんが、この世界の全てのものを取り扱うことや凡ゆるサービスの提供ができる権利があります。ストーン財閥2社に対してそれぞれに武器・兵器を提供することも可能で、実際の世界での戦争の裏にあるマネーゲームみたいな動き方を再現しました。

財閥ごっこにおける日常業務

財閥ごっこの日常業務は、マイニングから始まります。ストーン財閥2社は、自社の「エメレント鉱山」を所持することや金融・トレードすることが認められています。但し、ここに協定(特殊ルール)があり、自社保有のエレメント鉱山での自社マイニングは禁止されているため他社のエレメントを探します。一方で、中央銀行機能の無いS&M社では全てのエレメントをマイニングすることが認められています。この協定(ルール)を定めたことにより、3社のパワーバランスを絶妙に保ちました。

そして、マイニングを終えるのと同時に、各プレーヤーは本店に戻り、中央の空間を取り囲むように座ります。中央部分は「ワールドトレードセンター」(以後、WTC)となります。各社マイニングを一生懸命行いますが、その後に本店をバックにしてのWTCでの取引が重要となるのです。

取引きを開始するにあたり、適量のエレメントを手持ちとして他のプレーヤーに見せることがあります。これはルールにはありませんが、WTCにエレメントを持ち込むことで、取引きする準備があるとの意思を表示するものです。また、マイニング成果が良い時に他社に見せびらかす心理戦でもあります。WTCでは、自社のエレメントを如何に多く獲得することができるのかが重要でした。

大人になってからの偶発的な巡り合わせ

私は財閥ごっこでは、ビッグストーンホールディングスの総裁として活動しました。大人になり、実際の仕事で中国の化学会社「石大勝華化工」とお取引させて頂く機会があったのですが、「石大」社を直訳したら「ビッグストーン」であると思いました。しかし、それ以上に衝撃的だったのが、同社の英語表記は「Shida Shenghua Chemical」であり、ここに「Shida」という文字が入ります。偶然とはいえ大変嬉しく思いました。

遊びを通してプラットフォーマーの重要性を知る

子どものお遊びと言ってしまえばそれまでですが、詳しく説明した通りに厳粛なルールと高度な裏設定があり、社会を模倣し、謂わばリアルなシミュレーションゲームだったと思います。

さらに遊びを通して、組織・機構づくりを自分なりに磨き、今日のソーシャルフィクサーとしての活動につながっています。

さいごに

ここまでお読み頂き、心より感謝申し上げます。名称や横文字が多く難しさを感じられたかもしれません。もし、この投稿が「参考になった」「興味を持った」という方は、フォロー、スキを頂けると嬉しいです。

今後とも幅広く社会活動を展開しているソーシャルフィクサーとして様々な実践と実戦を投稿しますので、お付き合い頂けますと幸いです。

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