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外部院試体験記(北大理物→東大理物&京大理物)

この記事は日記のようなもので、役に立つことはあまり書いていません。
みんなが欲しそうな情報は次の記事でピックアップしています。

以下、結果になります。

北海道大学 大学院理学院 物性物理学専攻 → 第1志望に合格
京都大学 大学院理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 → 第1志望に合格
東京大学 大学院理学系研究科 物理学専攻 → 筆記通過、第1志望不合格

詳しくは後述しますが、東大は筆記でやらかしました。1次試験通過自体が奇跡に近かったので、第1志望であった(内部の事情を知らないので本当に人気だったかは定かではない)人気研究室への内定は難しかったようです。
しかし京都の第1志望の研究室も東大と同じくらい行きたかったため、大勝利と言えます。春から京都大学に進学します。

本記事は時系列にそっています↓


4月から試験日までの過ごし方および志望校の選び方

だいたい4月くらいから過去問を解き始めて、分かっていないところや忘れているところを補う形で勉強を進めました。卒研配属の研究室ゼミや自主ゼミの準備があったので試験勉強はそれと並行して進めていました。過去問については東大は10年分くらいを解きましたが、京都はほとんど問いてません。1年分だけやったのですが他の年の問題も見て「あ、これ脈略ないわ」と思ったので範囲内の問題集を解くしかないだろうと踏みました。東大は比較的傾向が見えやすかったです。電磁気は電磁波、統計は量子統計、量子は演算子法を中心に復習すれば大丈夫そうです。次年度以降の保証はしませんが。北大は1週間前に過去問見て回路とか剛体がヤバそうだったので問題集で復習した感じです。範囲全部をできたわけではないので、もっと早く始めておけばなとめちゃくちゃ思いました。この記事を読んでいるそこの君も、まずは積んでいる問題集に手を付けよう!

4月中旬には東京大学本郷キャンパスの研究室をいくつか訪問しました。
私は非平衡統計力学と情報理論の学際分野をやっている研究室に興味があったので、物工のs先生や理物のi先生、a先生の研究室にお邪魔させてもらいました。皆さん親切丁寧で、特にi先生は1時間も最新の研究を僕の学習進度に合わせてレクチャーしてくれて最高でした(s先生は緊張しすぎてうまく話せなかったです)。一番良かったのは院生とたくさん喋れたことです。研究室の実態がよくわかったし、皆さんとても親切でした。研究室見学は絶対行きましょう。指導教員との相性はとても大事なのでいっぱい喋ってみるといいと思います。見学は3〜5月に行く人が多いです。本当は京都にも行くべきでしたが京都も行くお金の余裕はありませんでした。でもzoomとかでやっておけばよかったと思います。見学には行っていないものの、京大の研究室は物理専攻で知らぬ人はいないss先生がもうすぐ退官されるにあたって外部から熱力学で高名な先生を招致していたり、非平衡統計力学の中でも自分が特にやりたい領域の文献でよく名前を見る先生もいらっしゃったので受けておいて間違いないと考えました。

だいたいどの大学も6月の末頃に出願が始まります。ということは同時に複数の志望理由書を書くことになります。 私は当時、実際に受験した大学院に加えて東大の物理工学を受けようとしていました。そうすると合計4つの出願書類を作成することになりますが、出願書類4つも書くのは正直言ってかなり面倒です。特に物工はプレゼン資料が必要になります。物工でつきたい先生は一人だけで、試験日程的に関西と関東を往復しまくることになり心身ともに疲弊することはわかり切っていました。「物工は第8希望まで書けるのに受ける研究室が1つだけ(しかもめちゃくちゃ有名で人気)なのはコスパが悪い」と思って諦めました。
東大理物は志望サブコースの志望動機書をA4で1枚ずつ書きますが、形式がはっきりしているのですぐに書けました。自分が勉強してきた内容・興味と希望指導教員の研究内容が合致していることをアピールしました。研究室見学したこともあって非常にスムーズに進みました。サブコースは生物物理と物性理論にしました。
京都が一番大変でした。A4用紙4枚もの志望動機と勉強した内容を形式自由でまとめる必要があります。とてもメンドクサイ。LaTeXを使ってこれまで学んだことの概要、好きな物理法則の好きな導出や数学の定理の自分なりのイメージ図だったりを書きました。非平衡統計力学の自主ゼミや確率過程のゼミを研究室でやっていたことから内容自体はわりとスラスラ思いつきました。京都の研究室見学には行けていなかったので、志望動機には「これまでの学習内容で参考文献に〇〇先生がよくいらっしゃったので研究内容を知りました」みたいな感じで書きました。作成にはまる3日かかりました。大変だった。。。第4希望まで記述可能で、第1,2希望は統計物理の研究室、第3希望は生物物理の実験系研究室を記入しました。第4希望は北大よりも行きたいとこがなかったので書いていません。
出願はそんな感じで勉強も進めつつ全部で一週間くらいかかりました。北大はレポートとかなくてめちゃくちゃ楽でした。
全体の志望順は
i研(東大) ≒ ss研(京大) > h研(京大) > 東大のそれ以外 > 北大 ≒ 京大の第3希望
って感じです。
ところで多くの人が言っていることですが、学歴ロンダで大学院に行くのは非常に愚かしいことです。学士と修士は全然違います。しっかり調べて自分のやりたい研究ができるところを選びましょうね。

7月はゼミの準備の優先順位を下げて院試勉強に注力し始めます。
ただし物性の授業の期末レポートだったり数学科の幾何の授業の期末試験があったりしたのでそこは大変でした。

8月は完全に院試勉強のみに取り組みます。
この頃からかえってストレスがかかりやすかったように思います。
弊ラボにはエアコンがありません。今年は札幌も真夏日が続いており、無駄に断熱性の高い室内は最悪の環境でした。エアコンのついている研究室にお邪魔させてもらい、同じくB4のその研究室の同期と一緒に勉強しました。日々ストレスが溜まっていくので、お喋りがかなり捗りました。教え合いができたのでその点はよかったです。

北大

北大の試験はお盆前にありました。異例の早さです。内容はだいたい北大の演習の授業の内容が理解できていれば解けるような問題で、個人的には京都の下位互換っぽいなと思っています。実際には東大の対策で解いた量子力学の問題がそのまま出題された上に統計力学はめちゃくちゃ簡単だったので、午後の量子・熱統計は計算ミスがなければ満点だと思います。午前の力学・電磁気は下書きに全部回答書いて答案用紙に清書をするみたいな時間のかかることをやっていたので、剛体を最後まで解く時間がありませんでした。アホですね。試験は2日かけて行われ、翌日の面接では希望研究室にスコアが届いていなければその旨を言われるのでだいたい結果がわかります。ダメだった場合

「君の点数だとうちの研究室は厳しいけど、この研究室とかどうですか?」

みたいな感じで言われるそうです。怖い。私は現在卒研配属されている研究室を受けたのですが、指導教員に冗談を言われるくらいには和やかに終わったので受かってるんだろうな〜と思ってました。

北大が終わってからけっこう気が抜けます。外部院試を受ける人はここがネックかもしれませんね。院試全落ち&就活もしていない異常成人男性になるリスクがほぼなくなったのと、普通に試験に疲れたのとで、数日は試験勉強に身が入りませんでした。これはいけないと思って、1日だけ思いっきり遊びました。その後はけっこう集中してできたと思います。

東大筆記

22日の試験に向けて、21日に札幌を発ちます。東京は真夏日の札幌に比べてもとても暑かったです。午前中に着いたので本郷のスタバで最後の勉強をします。内容は物理数学をやりました。

勉強を始めるときに筆箱を忘れたことに気がつきます。試験受ける気あるのかな。生協に行きせっかくなのでと思って東大シャーペンを書きます。これしかないので当然京大の筆記試験もこれで回答することになります。

東大を落として京大に受からせた東大シャーペン
験担ぎとしての役割を果たしていません

筆記試験当日になります。午前はTOEFL ITPで午後は物理4時間解きます。
TOEFLは文法をしっかりやっておいたおかげで(リスニングのパート2だかが全く聞き取れませんでしたが)、それなりにいけました。

午後からは物理の試験です。
大学院入試の試験本番の心得はこれです。

「解ける問題を見極めて確実に解く」

東大の理論系は最終的にだいたい8割くらい取らないといけないわけですが、メンタル的には上のように考えたほうが楽です。また、東大の傾向として、大問ごとに基本問題から徐々に難易度をあげていって最後はごくごく一部しか解けないような問題設定にしていることが多いです。なので試験が始まった瞬間にやることはひとつ、すべての問題に目を通すことです。
パッと見た感じの難易度が

統計 << 量子 < 物理数学 < 電磁気学

だったのでこの順番で解き進めます。

統計は理想気体と吸着の問題。「久保統計でやった問題だ!」とばかりにすぐに取り組みます。文字の記入漏れだったり等比数列の和の公式の暗記に不安を覚える(試験のこういうとこが本当に苦手だ)も、30分程度で完答します。続いて量子は演算子法を使ったスクイーズド状態の問題。スクイーズド状態そのものは知りませんでしたが、昇降演算子の問題はさんざんやったのでガンガン進めます。大問の半分以上解き終わってまだ試験時間はたっぷり3時間も残っています。

「よしいい調子だ!」

最後のほうが計算に時間がかかりそうだったので「いったん物理数学で休憩するか〜」と物理数学に取り組むことにします。この選択が命取りでした。最後の大問のページをめくります。物理数学は2パートに分かれており、それぞれフーリエ変換と線形代数の問題でした。与えられた行列は3x3であり線形代数のほうがサクッと解けそうです。まずは行列式とトレースを求めます。楽勝です。次に逆行列を求めます。「はいはい基本変形ね」計算を進めます。求めた結果をかけて1になるか確かめます。なりません。「あれ、計算ミス。。。」やり直します。1になりません。このあたりから冷や汗が出始めます。そもそも基本変形の操作を間違えて覚えているのかもしれない。疑心暗鬼になります。今度は連立方程式を9つたてて計算してみます。合いません。私は四則演算が早い方ではないので3x3の逆行列の計算であっても大体4,5分かかります。時計を見ます。ただの逆行列の計算にもう15分も消費していることに気が付きます。時間が気になってくるとメンタルが終わり始めます。「逆行列も求められないのに東大に入る資格があるのか」安くない受験料を出してくれた両親や応援してくれている友人の顔が頭に浮かんでは皆に謝りたくなります。「逆行列も求められなくてごめんなさい。。。ごめんなさい。。。」もう試験を受けられるメンタルではありません。とは言え逃げ出すわけにもいかないので逆行列は諦めて電磁気学の問題も見てみます。1問目は簡単です。「いけるかも。。」2問目を見ます。「これは。。。」おそらく強制振動の問題になっていますが、過度なストレスにより解法を思い出すことができません。過呼吸気味になりもう頭は真っ白です。正直帰りたかった。挙手してトイレに逃げ込みます。


試験中の私

同行した試験監督も青ざめた私の顔を見て同情したことでしょう。トイレで10分ほど深呼吸します。精神状態は全く万全ではありませんでしたが、とりあえず分かる問題だけ解こうという気持ちになってきました。こういう気持ちは大事にしたいものです。試験室に戻ると、途中だった量子力学の計算をやり直します。時間がかかりましたがなんとか解が出ました。電磁気学もよく見ると後半に簡単な問題が散見されます。それも解きます。強制振動と逆行列はついぞ解くことができませんでしたが、物理数学も簡単そうなところだけ埋めて試験終了です。

散々でした。マジで落ちたと思いました。量子、統計がうまくいったと見積もって6割程度でしょうか。第1希望の研究室には8割ほど必要なはずなのでボロボロです。すぐに京都行きの新幹線を手配して逃げるように東京を去りました。新幹線の中では逆行列を求め直してモノの5分で正答が出てきたので一層気分が悪くなりました。最悪です。。。
今思うと気負ってコーヒーを飲みすぎて軽い興奮状態だったのが良くなかったのだと思います。ホテルの朝食でコーヒーを飲み試験前にスタバでコーヒーを飲み休憩時間に缶コーヒーを飲みまくっていて、明らかにカフェインの過剰摂取です。みなさんも気負いすぎには気をつけましょう。

京大筆記

京大の試験は東大の2日後にあります。
京都で1日フリーになったので、現在京理B3の高校の後輩と一緒に勉強しました。東大でできなかったフーリエ変換と行列をやりました。別にできないわけではないのですけど。。。
試験当日、正直東大の傷は癒えていません。開始1時間前に北部キャンパスに着いたのですが、試験室に向かうのが嫌すぎて理学部棟のピロティで後輩と待機しているとストレスで急に鼻血が出てきました。顔色も悪いし色々限界でした。「記念受験デスワ。キタイシナイデネ。」と後輩にずっと言っていた気がします。と、そこへ「そりうしTシャツ」を着た橋本幸士先生が颯爽と現れて「おはようさん」と言いながら建物内へ入っていきます。橋本先生は私が高校生の時から知っていて、まだ阪大におられた折には湯川黒板前で一緒にツーショットを取ったことがあるくらい憧れの存在です。そんな物理学界のスターとも言える人がキャンパス内で普通に過ごしている姿を見て一気に京大受かりたいモチベが爆上がりしました。まさに幸運の橋本先生です。まぁ私の志望研究室は素研ではないのですが。

試験は午前3時間と午後3時間。ずっと物理を解きます。ツライ。
午前はそこそこに難しかったのものの、時間内に分かる範囲で全て書ききることができました。7,8割くらい取れたと思います。

後輩と食堂でご飯を食べて午前の出来栄えとかを話したりします。ずっと付き添ってくれてこいつ本当にいい後輩ですね。

午後の試験に入ります。1問目から剛体の重そうな問題です。ただし確実に解けるはずなので一気にやってしまいます。最後の2割ほどがそもそも問題設定がよく理解できなかったのでとばします。次の問題を見ます。イジング模型です。「しめた。」統計力学は得意ですし、平均場近似はそれなりに解いてきました。問題設定を見てみると

横向きのスピンの数をgとする

頭に?が浮かびます。そんな系は解いたことがありません。とりあえず場合の数を考えて分配関数やらは求めることができました。その後の展開がマジでよくわかりません。とばして次の問題を見ます。物理数学です。「エルミート多項式….」正直に白状すると多項式や特殊関数を時代の遺物だと思っていてまともに勉強したことがありません。誘導が丁寧だったので2割程度は解くことができました。次の問題。何度も見たことある図が書かれています。マイケルソン=モーリー干渉計です。「こんな100年前のエーテル実証実験をなんで院試で聞くんだよ…..」心の中でブチギレます。しかし試験ですから解かなければいけません。すぐにわかりそうなところだけ書いて後回しにすることにしました。最後の大問は量子と電磁気のよく見る問題設定です。思い出しながら時間をかけて回答することができました。結局解けなかった問題はそのままになっていて、午後は5割くらいになってしまったんじゃないかと思います。合計6割超えくらいですかね。実力は出し切ったのでこれで落ちたら問題が悪いと思って、京大の後輩や友人と河原町に繰り出しました。

京大面接

京大は1次通過者が29日に発表されました。
ホームページから見られるpdfで、自分の受験番号とオンライン面接の日時が確認できました。番号順に並んでいるのではなくスケジュール表にある受験番号を確認して始めて合否が分かるシステムは、もし落ちていたらと思うと心にきますね。とりあえず1次試験を通過していて安堵します。しかし面接の日程が意地悪なもので、31日は他に東大の1次通過者の発表と北大の合格者発表があります。たった1日で私の人生が決まるわけです。なんて日だ!
対策を何もしないわけにもいかないので、今の卒研配属の研究室OBで、京大の私の志望研究室のOBでもある先輩に連絡をとって、面接で聞かれたこと等を教えてもらいました。面接まで1日あったので、先輩の話を参考にして統計力学で解けなかった問題を解き直したりレポートに書いた内容で突っ込まれそうなところを復習します。
また京大を受けた知り合いからも面接で聞かれたことを聞いたりしましたが、「外部受験者は面接時間が50分になることがある」と聞いて戦々恐々とします。志望分科の中で私の後ろだけ面接時間が1枠空いているのがなんだか嫌な予感がしました。
面接当日、私の時間は09:20-09:40とかでした(ちなみに結局時間通りに終わった)。朝早いです。頭が回るか心配です。朝ご飯を食べて待機します。9時頃にzoomに入り、開始時刻になると入室許可をもらって試験開始です。実際に聞かれた内容を画像で紹介します。

京大の面接で聞かれたこと

多すぎる。20分の面接とは思えません。
最初にs先生が顔出し無しかつ早口で質問を畳み掛けてきました。
さらに怖いのが、質問の回答が合っていてもノーリアクションで次の質問に移行して、間違っていると「えーそれは間違っているのですがー」とだけ言って即次の質問に移ります。焦りすぎて平均場近似の解をハイパボリックタンジェントではなくアークタンジェントと言い間違えてしまいました。それも指摘されました。あとで言われて慌てて訂正しましたが…
あとフォノンの低温での振る舞いの説明で私は田崎先生の本の解説をそのまま言ったつもりだったのですが、それは間違っているという指摘をされてしまいました。私の説明が本質をつけていなかったのか、記述がそもそも間違えているのか。
たぶん指摘されたのは2,3個なのですが指摘された印象が強すぎて全部間違ったことを言ったんじゃないかという錯覚に陥りました(あとs先生はあとで実際にお会いしましたが普通に優しかったです)。
他の先生方は顔出しされていて、かなりフレンドリーな感じで答えやすかったです。
以上が面接になります。

東大面接

北大よりも先に東大の発表がありました。ちなみに昼頃のポスト(ツイート)がこれです。

東大発表前の私

東大を諦めて(5月に発売されてずっと我慢していた)ティアキンをプレイしようとしています。
受かった瞬間がこちらです。

東大発表後の私

受かった嬉しさよりも信じられないといった心情です。9月5日に面接が決定します。その後に北大の合格も確認できました。
この晩に父親と飲んだビールが人生で一番美味かったです。

面接の内容については口外禁止となっているのでここに書けることは特になくて、面接に呼ばれるまで一人で面接室近くに待機していると地震が起こったことくらいしか話せません。「こんなとこまで来て死ぬの嫌すぎるな」と思った記憶があります。

面接の対策は自主ゼミでやった教科書を読み返したくらいです。
問題が回収されてしまったので解き直しとかも出来てません。

まとめ

9月8日に京都の発表があって、無事第1志望の研究室に通っていました。
9月20日には東大の発表があって、第1志望の研究室には通りませんでした。
実は東大理物は筆記に合格している時点で振替希望を出していればサブコースのどこかの研究室がだいたい拾ってくれるのですが、私は振替されてまでいきたい研究室がなかった(それなら最悪北大でもよかった)ので振替希望は出していませんでした。
京大と東大の第1希望の研究室でそれぞれつきたかった先生方は私のやりたい分野においてよく共著で論文を出されています。つまり、研究分野としては申し分なかったのでどちらも合格した場合は(W合格した悦に浸りながら)指導方針とかその他要素を比較検討してゆっくり選びたいというかったのですが、試験で選別されたのは選ぶ手間が省けたという意味ではよかったのかもしれません。逆に言えば、人より大変な思いをして複数の大学院を受けたことで、1回のやらかしでやりたいことが出来なくなってしまう最悪の結果を免れたと言えます。

'24.4.22追記 このへんは後で聞いた話、i先生とss先生の間で話し合いがあって「i研が志望者が多かった一方でss研には比較的余裕があったこと」「私の得点がi研の及第点には届いていたもののギリギリだったこと」「私のやりたいことがどちらかというとss研の先生がやりたい方向性と近かったこと」などから私の進路は決まったようです。院試には偏差値がないと言いますがこんな感じで決まるくらいなので見学は必須だし自分のやりたいことをしっかり伝えることが大切だと思いました。

私が異常かもしれませんが、外部院試はトラブル続きで大変でした。外部を受ける人の多くは2つ以上の大学院を受けることになると思うので、メンタルコントロールがいちばん大事なのかと思います。個人的な話になりますが、思えば京大は高校生の頃から何度も訪れたことがありかつ同級生も多く進学している馴染み深い大学であった一方、東大はそこまで身近になかったのでその差が大きくメンタルに出たのかもしれません。来年度以降受験者はしっかりと準備をした上で、前日はしっかりと睡眠を取り、当日にコーヒーを飲みすぎたりしないで、いつも通りのメンタルで頑張ってもらえたらと思います。

おわり

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