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「eスポーツ」なぜ日本で盛り上がらないのか の記事に関する批評

おそらく、このnoteを開いた方は、大方目を通しているであろう。

この配信記事に関する批評です。

X(旧ツイッター)やこの記事が掲載されているYahooニュースのコメント欄は、多様なコメントが付いており、どこかしらで目にして興味関心をもっている方が多い。


記事の概略

すべての問題意識は最初の分にすべて表されている。

eスポーツ」が誕生して久しい。映像ゲームを「スポーツ」として捉え、プロ選手も存在するほどだ。だが、それらプロ選手を、あなたは何人知っているだろうか。

当記事より

つまり、

eスポーツと言い出して久しいものの、その実態ってどうなのか。
その中身だったり、選手だったりを知らないけれども、
それは、果たして”盛り上がっている”とは言えないんじゃないか。

というところにある。

穿った見方をすれば、
eスポーツの関係者だけが、”盛り上がっている”といっているだけで、実体が追いついていないという冷ややかな視点を含むかもしれない。


そして、渡邉卓也氏への取材の形で記事は進行する。
ここではの議論は以下の通りだ。

  • 日本はCS機のゲームが主流 海外はPC・モバイルゲームが主流

  • CS機が主流のため、大会の賞金規模が。。。。?

  • ぷよぷよ、パワプロ、太鼓の達人など盛り上げようとしているタイトルがあり、急速ではないものの、普及していくのではないか。

議論の甘さ・タイトル詐欺・釣り記事


正直、私としては、上のように言わざるを得ない。

このような記事で飯を食っていけるなんて。。。とさえ思ってしまう。

eスポーツ関係をよく取り上げられている田本氏の記事でも、閲覧数稼ぎで、この記事を取り上げることは、相手の思う壺とも あり、

私としても、そう思うところは大いにある。


取材がそもそも

まず、取材形式ということで渡邉卓也氏が話しているが、

この方、ゲーム関係のライターであり、最近の記事では、かの”パルワールド”に関する記事などを執筆されています。
X(旧ツイッター)にて、記事紹介されていますが、


この方、eスポーツに関する記事はほとんど執筆されておりません。

つまり、スタートから的外れです。
記事内容も日本のゲーム中心のため、当記事の最後で列挙したゲームタイトルも彼のよく知るタイトルということなのでしょう。


また、この記事の執筆者である坂下朋永氏は、評判がお世辞にも良くない方であり、dis記事を書くライターとのこと。

過去には、現在別の話にて渦中の松本人志氏に関して、ダウンタウンの”老化”を指摘したとのこと



つまり、そもそもまともな議論など最初からする気がないとも言えます。

その意味では、Yahooニュースのコメントに書かれている4人のエキスパートの方の意見の方が、記事の分量の半分以下ですが、中身があります。



格ゲー・FPS・TPSを無視した議論


これは、この記事のタイトル・内容を読んだ方が誰しも思ったことでしょう。

元来、日本のeスポーツのベースともなった、ストリートファイター・スマッシュブラザーズなどの格闘ゲーム
Apex、VALORANTなどのFPS・TPS

これらを全く無視しているのである。


記事中のぷよぷよ、パワプロ、太鼓の達人などは、上のものとは毛色が少し違う。
格闘ゲームは日本由来のゲームタイトルが覇権を取っているが、同じ日本のゲームタイトルでもぷよぷよ、パワプロや旧ウイイレ(現efootball)は、JeSUが力を入れたいタイトルたちだ。

これらは、日本国内は有名であるものの、海外展開がいまいちとなっている。
この点だけをいえば、

”盛り上がっていない”

という評価を下しても致し方ない。


私は、CoDから始まり、VALORANTも追うようになった身としては、昨年のMastersの開催や一昨年の日本代表を決めるZETA対Nthの試合は、観客数からしても

”盛り上がっている”

という評価をせざるをえない。


つまり、結論ありきの記事なのである。


なぜ話題となったのか。 理想と現実との差


さて、ここでは、なぜこの記事が話題となったのか。

について、推察していきたい。


上では、議論が甘いだの、釣り記事だの言ったが、

釣られるだけの”現実”が読者の中に、問題意識として持っているからではないのか。

的はずれなこと 例えば、3月に外宇宙から異星人が地球の侵略を開始するという記事があったとしよう。
そもそも、常識的な話として、”異星人の存在”自体現実的な話でない上に、地球に侵略するなど、フィクションにしか感じないであろう。


つまり、現実的なところでeスポーツが”盛り上がっていない”と感じる部分が共通認識としてあるということだ。



eスポーツ元年から夢見た理想


およそ、eスポーツ元年というと2018年と定義されることが多い。
こちらの経産省の検討会資料にも記載がある。

https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2019FY/030486.pdf


ここからeスポーツが熱気を帯びてくるが、5年が過ぎた現在。
一時期よりかはその熱気も収まり、現実が見えてきた。


確かに、市場は伸びているが、プロ選手・プロチームでeスポーツの競技のみで飯が食える人間はそういない。
新規参入が相次いだ時期から、しばらくし、採算を取るのが難しく、撤退する案件も少なくない。


バブルのように膨らんだ”理想”は弾けることはないものの、現実を見せられ、萎んだのは間違いないのであろう。


10代後半~20代のターゲット層


その現実の中では、日本はCS機のゲームが主流などは関係ないのだ。
問題なのは10代後半~20代の層の性質であろう。

推し活など一般的になり、”全くお金を使わない”わけではないが、
財布事情には限界もある。
そして、少子化により、日本でのパイは必然的に小さくなっていく。

SDGsとは少し違うが、”持続可能”なものでなければ、いずれeスポーツ市場の拡大も止まることになる。


最後に

別の話にも飛んでしまったが、

覚えてほしいところは、

変な記事だと思ったら、記事の筆者や取材先を調べていること。

釣りに引っかかるということは、そうなる現実・背景があるということ


記事としては最低ですが、何も得られないのは時間の無駄なので、
”盛り上がってないと感じる現実”を改めて認識するいい機会と思うことにしましょう。


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