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【民事系トリプルAが教える】予備論文民事系の完勝攻略法

割引あり

こんにちは、しがいです。
 令和5年司法試験予備試験試験はおかげさまで無事に合格しました。論文成績は一応BAAAABAAEの感じで、民事系は全てAでした。(選択科目の国際私法も民事系に近い性質で、同じくAでした)

 民事系は3科目連続起案しなければならず、時間が3時間30分となります。予備試験、司法試験の中で時間が一番長い試験となります。しかも試験時間は2日目の午後で、午前は3時間の実務科目もあるから、かなり疲れた状態で臨まなければななりません。こうした中、民事系の時間配分はとても崩しやすいです。時間配分失敗して一つの科目が途中答案になり、即死Fになった人もいます。

 そこで、いかに「守り」の答案を作るかは重要な課題になります。普段の勉強でもこれを意識する必要があると考えます。今回は民事系の攻略を全面的に紹介します!


民事系の特徴

問われる範囲はとても幅広い

 民法の論証数と条文数は全ての科目の中で一番多かったです。商法もかなりの条文があり、論点も少なくありません。民訴の論証は比較的に少なかったが、抽象的で、理解が難しい上、民法と要件事実の知識も必要です。こうした民事系に必要な知識量は予備試験全科目の半分以上を占めしていると言っても過言ではありません。時間が限られている中、民事系の知識を十分インプットできないおそれがあります。

論点がわかりにくい

 これは予備試験の特有の難しさです。予備試験の論文では誘導がほとんどなかったです。特に民訴の問題を見ればわかるが、司法試験の民訴に丁寧が誘導があって、それに乗って書けばいいのに対し、予備の民訴には誘導がほぼ一切ありません。論点の段階で間違ってしまうと、後にいくら当てはめで頑張ってもほぼ無駄に近いので、民事系の論文は非常に恐ろしい試験です。
 これに加え、司法試験では比較的に基礎な問題も一問ぐらい出るのに対し、近年の予備民事系の設問自体も簡単ではありません。民法では応用的な問題、商法についてマイナーな条文が問われる問題も出ているから、普通の論証レベルの知識では十分対応できません。
 そのため、民事系で「論点をひろう」ことは刑事系よりも困難です。でも、逆に民事系は当てはめがそんなに上手にできなくても点数取れる科目です。刑事系の当てはめがうまくできず、憲法も得意ではない方はぜひ民事系を得点源にしてください。

他の科目よりも高い事務処理能力が求められる

 前述のように民事系は三科目連続で起案しなければならず、時間面がそもそも大変です。しかも論点の範囲が膨大で、条文数も多かったから、より一層の事務処理能力が求められます。知識がいっぱい頭に入っても現場でこれを答案に反映できないと全く意味ないので、民事系では知識よりも、事務処理能力の方が大事だと思われます。(もちろん知識不足だと話にならないですので、あくまで知識面について完璧さを過度に追求しない意味です。)
 普段の勉強では、事務処理能力の訓練も不可欠です。

 こうした民事系科目の特徴を踏まえて、ここから具体的な対策について説明したいです。

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