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【体験レポート】特別感のある場所でほっこり暮らす 高島葛川①


とっても自然が豊かな、高島と大津市葛川(かつらがわ)という地域へ、移住体験に行ってきました!

初日は企業訪問。
よこいファームさんと、薫彩堂さんに訪問しました。

よこいファームの横井さんはUターン組。元ホテルマン、その後は、保険のお仕事で全国転勤をされ、高島に帰ってきて8年目だそうです。

Uターンのきっかけは仙台転勤。山形県のさくらんぼ農家へ行ったときに「儲からないと思っていた農業」が、きちんと「仕事」になっていたことを目の当たりにしたこと。
何事も、やり方次第できちんと収入が得られるとわかり、実家が農家だったこともあり挑戦したくなったとお話ししてくださいました。次の京都勤務時代は、保険のお話と一緒に実家のお米を売っていたそうです。お父様が農業を辞める話が出たときに高島へ戻る決意をしたそうです。

今は、お米とニンニクを作っているそうです。
ニンニクづくりを始めたきっかけは、戦後の三大開拓地に数えられる泰山寺。数年前から荒地になっていたこの地にニンニクを作ろうと話が出たことからでした。


ニンニクにも種類があるそうで、寒い地域のニンニクは甘くて臭いもほどほど、暑い地域のニンニクは辛くて臭いが強い。
高島地域は、雪の量や気候が、青森によく似ていて、寒い地域のニンニクの栽培に成功し、当時、6社が挑戦したそうです。そこから3年が経ち、横井さんのニンニクだけが残りました。
ニンニク栽培自体に獣害が起こらないこともありますが、それよりも「売り先を作れた」ことが一番のポイントだと教えてくれました。


横井さんの住む地域は、移住してきた人が多いそうです。
中には、移住して農業がしたい人もたくさんいますし、もともとの農家さんで「作るプロ」はたくさんいます。その中で成功するためには、「販売に特化する伏線」を持っていることだと教えてくれました。


例えば、営業をしていた人であれば、もし田舎に移住したいと思ったときに農業を1から始めるよりも、今までの経験やスキルを活かして地域に埋もれている商品の売り先をしっかり作る人になる、という変換の仕方もあるのだな、と感じました。

一番印象的だったのは、「はたらくことは、田舎に行っても変わらない」と仰っていたこと。
田舎でも、都会でも、生きるために働くことは変わらない。田舎に住み、働くのであれば、地域の人々と協力しながら関わっていけるかが大事だと教えていただきました。

よこいファーム
http://yokoifarm.jp/brand/
クラウドファンディングもされていたそうです!
https://www.securite.jp/fund/detail/2642


2 社目は、薫彩堂の梅村さんにお会いしました。

28 歳のとき、家族から家業の川魚商を継ぐようにいわれた梅村さん。長男だったこともあり他に後継者もいなかったため、会社を退職してUターンされました。前職は雑誌の編集をされていたそうです。

家業として琵琶湖の魚を扱い始めたのは明治の終わり頃。農業のかたわら、漁師さんが獲った魚を行商の方々に卸していたそうです。

大正時代の取引台帳を見せていただきました!

琵琶湖の恵みは、鮮魚の状態で京都の市場に卸すほか、鮒寿司や佃煮などに加工しています。 これらは滋賀を代表する特産品ですが、近年は消費量が減ってきているとのこと。
そこで、「新しいお客さんにも手に取ってもらえる商品を!」と考え、新ブランド「薫彩堂」を立ち上げ、オリジナル商品の開発を始めたそうです。

鮒寿司を知ってもらうには、順序が必要だと考えた梅村さん。まずは手軽に試してもらえるように、価格を抑え、食べやすい商品を目指しました。
利用価値の低いオスのニゴロブナを使い、子の部分にチーズを入れてスライスした少量パッケージの鮒寿司。これがビギナーに好評となったそうです。

実際に食べてみましたが、とても食べやすく、本物の鮒寿司へのハードルが下がりました!

あと、レシピや食べ方の提案もしているそうです。
例えば、クラッカーやピザに乗せておつまみにするとか、ワイン合わせるときは、オリーブオイルを少しかけると相性がよくなるといった情報もパッケージに同封されています。これらは、開発段階から関わった東京のレストランや食通の方との意見交換が生かされています。

鮒寿司の新しい切り口を見つけられたのは、前職で培った編集者としての企画力かもしれませんと梅村さん。

エキセントリックな変化は、伝統を守る業界やそのファン層からの反発が起きるところですが、ターゲットをビギナーに絞り、マーケティングの手法を用いて企画した「チーズふなずし」は、意外にもすんなり市場に受け入れられました。
2015年には滋賀県主催の「ココクール マザーレイク・セレクション」に選定。また、日本のおもてなしの心にあふれた商品「OMOTENASHIセレクション」も受賞され、その情報は海外にも発信されています。

伝統を守ることと、新しく変えること。
「時代が変われば、食べるお客さんも変わる。在り方は変わっていくことができる。」 伝統を守るために、ひとつの在り方にこだわるだけでなく、時代に応じた変化を持たせることも必要ではないかと教えてくださいました。

薫彩堂さん HP
http://kunsaido.com

ココクール マザーレイク・セレクション紹介
https://www.kokocool-shiga.jp/selection/33


Writing by つながる滋賀移住体験プラン事務局(株式会社いろあわせ)

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