最近読んだ本、5選。

こんにちは、葛飾区の訪問看護師、重本です。

訪問看護ステーションのつくりかた、今回はお休み。
代わりに、最近読んだ本の中で印象に残った5作を、ご紹介します。
お話し変更の理由は、後ほどご紹介の5作目の本を最近読了し、noteでお伝えしたくなったから。
1作じっくりご紹介でもよかったのですが、最近の読書歴と感想を一部開陳、ちょっとだけ自己開示です。
では5作、ご紹介します。

「不毛地帯」山崎豊子
SHIPのバヌアツさんに山崎豊子を勧められて、コツコツと3ヶ月かけて全5冊読み切りました。

シベリア抑留、夜中の線路、京都の雪、暑かったり寒かったり砂漠、油田開発のジリジリ、フィクサーとのゾワゾワする会見、会社中枢での権力闘争……
頭の中で情景が鮮やかに浮かんでくる精緻な描写に、どんどん引き込まれていく感覚の心地良さ。

続きを読むのが楽しみになり、いろんな場所で、いろんな時間で、少しずつ読み進んでいきました。
バヌアツさん、ありがとう。

「玉村警部補の巡礼」海堂尊
チーム・バチスタからずっと海堂作品は追っかけて読んでいるのですが、どんどん物語が進む中で、独特の突き抜けた世界観とキャラクターの奇想天外さに、読みながら思わず苦笑い。

四国を一周、巡礼しながら事件を解決する。
その設定がまずあって、起こる事件は大きかったり小さかったり、理解出来たり意味不明だったり。

浮き沈みの大きさの割に、読後の爽快感はあまりなかったなぁ、と読了。
海堂尊はもう一波くるのかな、こないのかな、くるといいなぁ……

「石の肺」佐伯一麦
電気工事に携わりアスベストを吸って、石綿肺を患った作家。
筆者が経験した実際の現場やひとりひとりの患者の声を克明に描きつつ、時代背景や産業構造、地域性という大きな話もきちんと伝えきる、縦線と横線の構成が鮮やか。
固くて小難しい話に陥らず、当時の人たちが懸命に生きる様子がひしひしと伝わってきます。

中でも、患者さんやご家族が、満足に呼吸できない息苦しさ、痰が絡んで上手く出せない辛さ、進行の不安に怯える描写に、アスベストに携わった人たちが、生きるため他に術なく働くうち病気に人生を絡め取られていく過程は、グッと胸に迫りました。

「東京やきとり革命!」はんつ遠藤

焼鳥は好きで、飲み会で、家族で、よく食べるのですが、この本を読んで初めて日本には「全国7大ご当地やきとり」があることを知りました。

地理的にすぐ行けそうなお店も紹介されていたので、食べに行きたいなぁと思ってます。

もし、開業間際の訪問看護師の話を、絶品の焼鳥を左手に、美味しいお酒を右手に、じっくり聞きたい方がいらっしゃいましたら、是非お声かけください!

「破天荒フェニックス」田中修治
SHIPのまさまささんに勧められて、読んでみました。

これから会社を立ち上げて、ステーションを経営する私としては、このタイミングでこの本に出会えたことは本当に有り難かった。

起業前に感じているゾクゾク感や、不安や孤独、いろんな後ろ向きな感情と心持ちを、隣から優しくポンポンと肩を叩かれたような。
読了直後はそんな気持ちにさせてくれました。

もちろん、一冊の読み物としてもグイグイ引き込まれていく力強さと文体は魅力に溢れており、おススメです!
まさまささん、ありがとう。

以上、最近読んだ本から印象に残った5作をご紹介しました。

次回は改めて、訪問看護ステーションのつくりかた、モノ編をお送りします。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

重本 誠之

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?