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なぜメスライオンは何もしないオスライオンにキレないのか

テレビでやっていた動物番組を見ていて、ふと思ったんですが、ハーレムで暮らすメスライオン達は、何もしないオスライオンになぜキレないのでしょうか。

もし自分がメスライオンだったら、自分はこんなに頑張っているのにお前は何もしないのか!と、絶対にキレてます。実際、男性が家事や育児に参加しないことで、フラストレーションを感じる女性も多いでしょう。

しかし、ライオンの場合、命をかけて狩りをしたり、子供を産んで育てているにも関わらず、何もしないオスライオンに対して、メスライオンがボイコットを起こしたとか、暴動によってハーレムが崩壊したとか、そんな話を一度も聞いたことがありません(誰に聞くんだって話もありますが…笑)

なぜでしょうか。

今日はそれについて、自分なりの考えをまとめてみたいと思います。

メスライオンは帰属欲求が強い説

この類い(なぜ◯◯は××のような行動をとるのか)のことを考えるとき、僕はいつも"生物的欲求"の観点から考えます。

代表的なのは、マズローが提唱した欲求の5段階説。 承認欲求という言葉は、皆様も聞いたことがあると思いますが、それはこの説からきています。

▼マズローの欲求5段階説

アブラハム・マズロー(1908-1970)は欲求を五段階に分け、人はそれぞれ下位の欲求が満たされると、その上の欲求の充足を目指すという欲求段階説を唱えました。下から順に、生理的欲求、安全の欲求、帰属の欲求、自我の欲求、自己実現の欲求という順になっています。

参考URL:http://www.innovetica.com/resource_02.html

ネットなどで調べてもらえれば、どこかで見たことがあるような三角形の図が出てくると思います。

めちゃくちゃざっくりいうと、

とにかく死にたくない!(生理的欲求)

安全に生きていきたい!(安全の欲求)

どこかに属したい!一人はいや!(帰属の欲求)

私を認めて!(自我の欲求) ※実はこれが承認欲求

私以外私じゃないの(自己実現の欲求)

という考え方です。

基本的に欲求は生理的欲求から順番に満たされていくとされています。

生きていける保証がないのに、安全か安全でないかなど考える余裕はありません。安全でないのに、どこかのグループに属したい、一人では嫌だというようなことを考えてる余裕はありません。

また自我の欲求(=承認欲求)以上の概念は、精神的な欲求とされているため、おそらく人間だけが持つ特異な欲求だと考えられます。とすると、メスライオン達は、生きることと自分の身の安全が保障されると、次は帰属欲求を求めるようになると考えられます。僕はこれがメスライオンがオスライオンにキレない理由だと考えました。

プライドをかけて戦うオスライオン

メスライオン達は、自分の命がある程度保証されると、強い帰属欲求を覚えます。しかし、サバンナでは誰かがグループを作ってくれることも、グループを紹介してくれることもありません。そこで登場するのがオスライオンの存在。

オスライオンは成長すると"プライド"と呼ばれる自分の群れを作ります。オスライオン同士はプライドをかけて戦い、勝てばそのプライドを乗っとる、負ければ死ぬかそのまま去ることになります(ちなみにこの時、子どもはすべて殺されてしまうらしい…)

メスライオンは、そのオスライオンのプライド・群れに入ることで、自分の帰属欲求を満たしているのです。もちろん、どのプライドでもいいわけではありません。より強くより大きなプライドに属していることが、彼女たちのステータスです。

オスライオンに求められているのは、その帰属欲求を抜群に満たしてあげること。なので、オスライオンが狩りや子育てなどをしてくれなくても、帰属欲求さえ満たしてくれていれば、メスライオン達はキレることはないのです。

人間も実は同じ?

僕はこれに関して、人間でも同じような事が起こるんじゃないかと思っています。最近ではSNSのいいね論争によって"承認欲求"という言葉がちょっとしたバズワードになっていますが、マズローいわく本来は帰属欲求は承認欲求よりも先に満たされなければならないものです。

どこにも属していないのに、一体どこの誰に何を認めてもらうのでしょう。

昔は会社や家がその役目を果たしていました。大きな会社に入社することは、メスライオンが大きなプライドに入るのと同じように、帰属欲求を満たしてくれました。社内結婚をして専業主婦となることは、さらに強く帰属欲求を満たすと同時に、承認欲求も満たしてくれたはずです。

しかし、今の社会はグローバル化やインターネットの普及によって世界は広がりすぎてしまい、自分がどこの何に帰属しているかがわからなくなってしまいました。大きな会社に入っても、そのプライドはいつ崩壊するかもわからない。結婚しても不倫や離婚と隣り合わせの生活。

コミュニティの線引きが曖昧になり、集団の存在が保証されなくなった結果、帰属欲求が満たされにくくなってしまったのです。

結局、友だちが大事

帰属欲求が満たされにくい今の社会そのものが、昨今のイイネを過剰に追い求めてしまう"承認欲求の暴走"を引き起こしていると、僕は考えます。

きちんと自分がどこかのコミュニティに属していて、そこから認められている、必要とされていると感じていればいいし、承認欲求もそのコミュニティ内での承認で満たされることができる。

属しているコミュニティが定まっていないのに、承認欲求を満たそうとしてしまうから、誰に認められても満足できない、いいね欲を止めることができなくなってしまっているのです。

では、今の社会で帰属欲求を満たすには、どうすればいいのでしょうか。

僕の考えでは、より小さなローカルのコミュニティに特化して、その世界で帰属欲求を満たすか、世界レベルで大きなコミュニティ(キリスト教とか)に属して、他と比べる必要をなくすかのどちらかだと思います。帰属欲求が満たされれば、承認欲求にも終わりが見えるので、不安は多少緩和されるはずです。むしろその先の自己実現欲求に向かって、前向きな毎日を送れるようになるかもしれません。

人によって、欲求が満たされる帰属先は違うと思うのですが、僕の場合は大学のサークルでした。サークルに必要とされていると感じたときから、回りのことも大切にするようになったし、回りに何を言われても、サークルの友だちは認めてくれている、この人たちは味方でいてくれる、そう思えるようになって色んなことに挑戦できるようになりました。今思えば、あれが帰属欲求が満たされた瞬間だったと思います。

帰属先のコミュニティは、学校でも地域でも家族でも同僚でもなんでもいいと思います。とにかく自分の存在を認めてくれる、そして自分が満たされるコミュニティを見つけることが、世界中のいいねを集めるより大事なことなのではないでしょうか。

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吉岡 茂樹

教育大学出身のWebプランナー|2018年9月に27歳で結婚して嫁と二人暮らしを始めました。土日はアカペラグループでボイパしてます。 https://otabe-acappella.com
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