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ミッションという言葉のおじさん化について

先日"Mission driven meetup #1 "というイベントに参加してきました。

このイベントは「イノベーター支援のプラットフォーム」を標榜するFastGrowが大学生を対象に、

「ミッションドリブンに生きる社会人の話を通じて、自分自身を振り返り、自身のミッションについて同世代の仲間たちと一緒に考えませんか」

というコンセプトで行っているもの。

イベントページはこちら
主催:FastGrow

当日はスタートアップやNPOの代表のパネルディスカッションと交流会があったんですが、登壇者の話に対して参加学生の発する「会場の空気」を観察していると、面白いことに気づきました。


それは、

もしかして「ミッション」という言葉自体がおじさん化してるんじゃないか?

ということです。

それを感じたのは、株式会社yutori 代表の片石さんの以下の発言です。

「ミッションは生きるための言い訳。
生に意味を持たせることで生きてる価値を見いだせ安心するのでは。」

「誰かにならなきゃ病って流行ってますよね。
snsとかでタレンティブな人が目立ちやすくなってきたことで、自分のことより人の目を気にすることが増えたのでは」

ミッション持とうぜ!みたいなノリに柔らかく疑問を投げかけています。

他にも色々あったんですが、どうも片石さんが話している間、学生の空気が違うんですよね。ちゃんと聞いているというか、共感を生んで引き込まれているような。

他の登壇者の発言ですごく納得感ある感覚が

「ミッションは無から見つけるものでなく、
自分の過去の選択に意味づけしたものかなと思います。
私もミッションとか最初は全く無かったし考えてもなくて、
自分がやりたいと思っていることをただやっているだけでした。
とある時に、それ何のためにやってんの?ミッションは?と人に問われて、
過去を振り返って意味付けしてできたのが今のミッションなんです」
龍崎さん(L&Gグローバルビジネス 取締役/CCO)

結局片石さんも龍崎さんも言いたいことは、
「やりたいことや興味あることを勇気出してやっちゃえばいいじゃん?
 あとからついてくるよミッションって」
というものだと思って、言いたいことは会の主旨と同じなんですが、
伝え方がうまいなと。

果たしてその秘伝のタレは何なのか?

考えてみたんですが、おそらく、
 ・本音
 ・等身大

あたりがキーワードなんですね。

ミッションとかビジョンってことを話すとき、
どうしてもカッコイイことを言ったり著名人の話を引用したりして、
「ドヤァ」って話したくなっちゃう事ってあると思うんですよね。

そういうマウントっぽい大人の話し方には飽き飽きしているのが今の20歳くらいなのかなと。

「リアリティねえなーこの人、本当に思ってんのかなーそんな高尚なこと」

って感じで。(20歳くらいの方、違ったら教えてください笑)

まとめると

20歳くらいの方にミッション・ビジョンの話をするときの障壁とそれを乗り越える具体策は、

【障壁】
・ミッションって言葉に癒着している「高尚な感じ」に、自分ごと感を感じられない
・ミッション関連の話をするときに著名人・成功者の話などをされても共感しづらい

【対策】
自分の等身大のエピソードを、失敗やネガティブな感情も含めた本音で話す

ということかなと思います。
(企業人事やOB訪問を受けるリクルーターの30代以上の社会人の皆様は、せっかくの熱い思いをちゃんと伝えるためにもぜひ参考にしていただければと思います笑)

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私自身、今の興味領域は、
得られるスキル・経験ではなく、企業のミッション・ビジョンやそこで働く社員の想いに共鳴して職業選択する人をいかに増やせるか?
なんですが、

自分と10個以上離れた20歳近辺の方への伝え方は、
かなり学び直さないといけないなと考えさせられた良い機会でした。


このイベントでは他にも
「で、結局自分のミッションってどうやって見つけんのよ?」
ってことに対しても、登壇者の経験から手触り感のある示唆が得られたので別の機会に書こうと思います。

フライングして色々知りたい方は、イベントのスポンサーでもあるパナソニックの杉山さんの以下の記事がすごくよくまとまっているので一読してみてください。



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