週末が終わる。
別れ際にいつもお互いにつぶやく決まり文句。

「夫婦別々に暮らしています」
「週末にどちらかの家に行くスタイルです」
というと、大抵の人は
「それはいいね」と言ってくれる。

無い物ねだりかもしれないけど
そうはいっても
別れ際はいつもやっぱり、少しさみしい。

改札でいつも
姿がみえなくなるまで見ててくれるので
なんども振り返って手を振るのだけど
そのたびごとにきゅっと胸がしめつけられる。

なんでこんなにまでして、べつで暮らすのかな
なんて気持ちも少しよぎったりするけど

私はわたしでやってることがあるし、
おっとり旦那はそういう私の
男前な所が好きみたいだから、
まあこのまま
しばらくはこの感じが続くだろう。

あんまり寂しいとか感じてないっぽいし
いつもこの話題になると、にっこり
「適切な距離感だいじ」という旦那には
ほんとうに恐れ入っている。

東京の家を出て駅に向かう道すがら
見事に咲き誇る桜並木を見上げながら
「来週まで持つかねぇ」なんて話をして。

あ、冷蔵庫のクリームパン
食べるの忘れないでね。
明日いっぱいまでだよ。

また、来週ね。