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オーストラリアでレンタカーを借りてみた話(1) 出国前の準備

ジャカランダを見たいという母についていくことに

大人になってから、海外旅行になんか行ったことはなかった。そんな私がオーストラリアに行くことになった、その理由は母にあった。母は、桜が大好き。有名な桜が見頃と聞けば、片道500キロくらいならクルマを走らせた。京都の桜を見に、東京から日帰りでクルマを走らせたこともあった。そんな母が近年話題にしていたのが、ジャカランダという花だった。日本における桜のように、南半球の国に春を告げる木なのだという。季節が反転している南半球での話なので、日本では秋が深まる11月が見頃なのだそうだ。ジャカランダを、孫(私の長男)と一緒に見たい。ここ数年、そう話していた。

木を見たいというのだから、現地である程度自由に動きたい。できればクルマで移動したいけれど、さすがの母も海外での運転は怖い。旅費は出すからついてきてレンタカーを運転してくれと、私は母から指名を受けたのだった。

海外で運転するために必要なもの

すぐに思い浮かぶのは、国際運転免許証。私もそれを考えていたのだけれど、ほかの方法もあるらしい。

調べてみたところ、ジュネーブ条約加盟国同士であれば、自国の運転免許証に翻訳を添えることでクルマを運転できるのだそうだ。ハーツレンタカーには、運転免許証翻訳フォームが用意されており、必要事項を入力すると英語に翻訳してくれる。

ハーツ運転免許証翻訳フォームの画面(2022年12月12日時点)

有効な国はある程度限られるものの、これをプリントして日本の免許証と一緒に持ち歩けば、外国でも運転できるようだ。費用も時間もかからず、手軽だ。有効期間は90日間だが、旅行には十分だろう。

でも、せっかくなら国際運転免許証を取得してみたい。ということで、千葉運転免許センターに足を運んだ。

ところで、国際運転免許証という呼び方が広まっていると思うし、実際に交付されるものにも「国際運転免許証」と書かれているのだけど、道路交通法によれば「国外運転免許証」と呼ぶらしい。細かい扱いの違いまでは調べていないが、通りがいいのでここでは国際運転免許証という表現で統一する。

国際運転免許証を交付してもらう

まず、必要なものを確認しておこう。写真のサイズが、運転免許証用とは異なるので注意が必要だ。

  • 有効な運転免許証

  • 有効なパスポート

  • 申請用写真1枚(4.5cm×3.5cm)

  • 手数料(千葉県の場合は 2,350円)

これらを持って、運転免許センターの国際運転免許証窓口に行く。必要書類を書いて、証紙を貼り、窓口に提出する。しばらくすると国際運転免許証ができあがるので、記載内容に間違いがないことを確認して最後に自署でサイン。実は私はこのサインで、あろうことか自分の名前を書き間違えてしまい、再度作り直してもらった。いやな顔をせずに対応してくださった窓口の方には申し訳なく思うとともに、感謝を述べたいと思う。そしてこれを読んでいるあなたには、書き間違ったときのために予備の写真を用意しておくことを強くおすすめしておく。

交付された国債運転免許証はパスポートよりひとまわり大きい
開くと、厚めの台紙に冊子が貼り付けられたつくりになっている

国際運転免許証の中に貼り付けられている冊子には日本語、英語、スペイン語、ロシア語、中国語、アラビア語で運転できる車種などの情報が書かれている。つまるところ国際運転免許証も、運転免許証の翻訳情報が記されただけのものと言える。上で記した運転免許証翻訳サービスとの違いは、ジュネーブ条約加盟国90ヵ国で通用すること、有効期間が1年間あること。あとは、厚紙でできていて手に持つとちょっと嬉しい。この気持ちのために2,350円払ったようなものだ。

レンタカーを手配する

国際運転免許証を用意したら、次は運転するクルマを手配しなければならない。本当は滞在期間全体でレンタカーを借りようと思ったのだが、ホテルの駐車場がとても高かったので断念。シドニーで1泊2日、ウルルで1泊2日の2台を手配することにした。レンタカー会社は、世界各国に店舗を展開しているハーツを選んだ。日本語で手配できる。

クルマ好きとしては、日本ではあまり乗れないような車種に乗ってみたいという思いがあった。しかし、オーストラリアで借りられる車種のほとんどが日本メーカーのクルマ。しかも左側通行の右ハンドルなので、日本で乗れるクルマとほとんど違わない。これでは面白くない。日本メーカー以外の車種と言えば、KIA、Hyundaiなどの韓国メーカーと、テスラ。EVは、充電場所を知らないと面倒くさいことになる。日本ならともかく、地の利のない海外でEVに乗りたいとは思わない。ということで韓国メーカーのクルマに乗ってみるかー、と思いながらハーツのページをスクロールしていたら、面白いものを見つけた。

エアーズロック ウルル 営業所で見つけた謎のクルマ

察するに、空いている車種を適当に貸してくれるのだろう。一番安い車種と同程度の金額に設定されているので、何が出てきても損はしない。何が出てくるのかというワクワク感もある。これしかないだろう。

シドニーにはミステリーカーが設定されていなかったので、一番安い車種だったHyundai I30を予約した。あとは、現地に行ってのお楽しみだ。

(1) 出国前の準備
(2) シドニーでタクシーに乗ってビビる
(3) ミステリーカーでウルルを堪能
(4) シドニーも走ってみればなんとかなる


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