…が今のヒトビトなのだ。

『私本人だってわかっているのに、本人確認の書類が要る。要求されたのは、生身の私ではなく、情報としての私だったんです。銀行にとってみると、本人はノイズでしかない。マイナンバーに抵抗感がある人も多いですよね。個人情報を悪用されたらどうするのかなど、さまざまな理由があると思いますが、しかし根本の問題は、生身の私と、情報としての私の折り合いが、まだ社会的に決着していないことです。今の社会は、情報、つまり意味しか求められていない社会。それが情報化社会の正体です。でも、生身の人間は、いわばノイズを含みすぎています。〜ちなみに、うちの母は95歳まで生きていまして、ほとんどボケていませんでした。しかし、ちょっと問題があってですね。母の場合は、体が動かなくなってしまった。頭はボケていないので、そうすると、いろいろ文句が多くなって、かわいそうでした。逆に体が非常に丈夫でいわゆるボケが起こっちゃいますと、徘徊が始まっちゃいますね。どんどん歩いていってどこへ行ったかわからないと、こういう話になっちゃう。だから脳・体を含めて全体のバランスが大切なんです。』

身体と頭とバランスよく「老る」のが大変に成ってきたのは都市型生活が原因なのはあきらかだ。やはりヒトは自然の一部だとそろそろ社会自体を変えないとダメだろう。「快適な生活と引き換えにストレス耐性が低くなり新たな病で苦しんでいる」のが今のヒトビトなのだ。

7割弱が「具合悪い」を訴える日本の異常
五感を忘れた生活が認知症を早める
https://president.jp/articles/-/28361

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