患者の症状を的確に診断し、的確な治療方法(投薬等)を提示できる医師と出会えるか?が一番大事だし難題なのだ。

『1980年代には、海外で強い依存性が指摘され、国内でも「麻薬及び向精神薬取締法」で麻薬と同等の扱いを求められてきたベンゾジアゼピン系などの睡眠薬や抗不安薬を、この国の医師たちは「依存性はない」「一生飲んでも大丈夫」などと言って患者に飲ませ続けてきたのだ。~自浄能力なき精神医療業界――。見るに見かねた厚生労働省は2014年度以降、睡眠薬や抗不安薬などの処方剤数制限(基準を越えると診療報酬を減額)を段階的に行ったり、2017年3月には、適量の薬でも長く飲み続けると薬物依存(常用量依存)に陥る危険があることを薬の添付文書に明記させたりするなど、予防策を強化していった。すると驚くべきことに、それまで漫然処方を続けていた精神科医までもが、手のひらを返したかのように「睡眠薬や抗不安薬の長期服用は好ましくない」などと講釈を垂れ始めた。これで薬害が減少するのならば良いが、こうした医師たちは自己保身と逃げ果せることしか頭にない。患者のことなどハナから考えておらず、認知行動療法などの精神療法の技術も持ち合わせないので、従来の薬が使えなくなると別の薬を流用し始めるだけだ。実際、近年は鎮静作用が強い統合失調症の薬(抗精神病薬)を睡眠薬代わりに処方するケースが増えている。冒頭の会合でも、複数の被害者から「睡眠薬を減らす代わりにセロクエル(抗精神病薬)を追加するケースが目立っている」と指摘があった。本来、統合失調症にしか使えないはずの薬を不眠症などの患者に処方するため、診療報酬請求では患者を「統合失調症ということにしている」のだ。明らかな違法行為である。患者に合った良い薬を提供するため、苦肉の策として嘘の病名を書く行為までも否定するつもりはない。しかしこのケースは、処方薬依存の被害者を更に追い込む結果にしかならないのだから、看過できない。~ところが精神科医たちは、処方薬依存の問題を「過量服薬」の問題にすり替えて矮小化を図ってきた。患者を処方薬依存にした自らの責任は棚に上げて、「過量服薬は、薬を飲み過ぎる患者が悪い。医師の責任ではない」と言うのだ。だが、過量服薬は処方薬依存の一部に過ぎない。厚生労働省が、遅ればせながら添付文書での注意喚起を求めた「常用量依存」こそが、処方薬依存の核心と言える。医師に言われた通りの量を長年飲んできただけなのに、次第に症状が強まったり、今までにはなかった心身の症状が表れたりしている患者は、常用量依存の可能性がある。~苦しんでいる患者が現実に存在する薬害を、全否定してはばからない大胆さやご都合主義には、かえって病的なものさえ感じる。精神科の被害者が、何をされても声を上げない時代は終わった。非科学的な屁理屈も、これだけ情報の溢れる世の中ではまかり通らない。被害者の怒りは燎原の火のごとく広がり、無責任な医師や腰の引けた役人たちに迫っている。』

私は約10年前に繊維筋痛症と診断され、その対処療法として体質改善としての漢方薬「疎経活血湯」「アコニンサン錠」と睡眠改善としての「ランドセン(抗てんかん剤)」「トフラニール(抗うつ薬)」を今も処方してもらっている。「ランドセン」も「トフラニール」もベンゾジアゼピン系の抗てんかん・抗うつ剤である。睡眠前に服薬する処方だが日~木までは次の日が普通は出勤なので服用するが、それ以外ではなるべく服用しないようにしている。線維筋痛症と診断されるまで私も3~4年かかったが、その間は「慢性疼痛・不定愁訴」という事で心療内科や整形外科等の痛みに関する診療科を多数受診した。私は医療業界で働いていたが、それでも正しい診断名と自分に合った対処療法にたどり着くまでは困難を極めた。患者の症状を的確に診断し、的確な治療方法(投薬等)を提示できる医師と出会えるか?が一番大事だし難題なのだ。

医者に睡眠薬を飲まされ続けて失業…精神科「処方薬依存」の恐怖
気づかないうちに依存症にさせられる
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/66638

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