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better half 小池真理子と藤田宜永 2021年7月8日

 おはようございます。自称「考えさせられた女」神垣です。

 夫婦とは・・・

「週刊文春」7月8日号
 阿川佐和さんの対談に作家の小池真理子さんが登場していました。

 小池さんの夫は作家の藤田宜永氏。
 2020年1月に肺がんで亡くなっています。

 文壇のおしどり夫婦として語られることの多かった二人ですが
 文士同士の結婚。

「二人ともモラリストとはほど遠い感覚を持っていた」からこそ
 傍で見るよりもずっと、
 激しいぶつかり合いがあったであろう
 ことは想像していました。

 夫婦というより、戦友だったのかもしれません。

 藤田さんとの結婚前
 同棲するための部屋探しに2人で入った不動産屋の
 初めて会う男性からも
「あの人はやめた方がいい」と言われたという小池さん。

 小池さん自身も。藤田さんのことを
「最初はタイプでもなんでもなかった」と語っていますが
「世間から結婚詐欺師みたいに思われてる男って面白いじゃない」
 とブレずに結婚。

 でも、面白そうという理由で結婚し、最期まで添い遂げられたのは
 小池さんが藤田さんの美意識とか本質を見抜いていたから
 に違いありません。

 夫を失った現在の心境として
「自分の半身をもがれるような痛み」
 という小池さんの言葉が印象的。

 配偶者を指す「better half」という言葉がありますが
 きれいな意味だけでなく、葛藤を抱えつつ共にあった二人は
 この言葉にふさわしい夫婦だったのだなと感じます。

 久しぶりに読み応えのある対談でした。

 ▼対談が載っている「週刊文春」はこちら

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 個人的には、
 藤田作品のファンで、直木賞受賞前後の恋愛小説を
 集中して読んでいた時期があります。

 小池さんとチークダンスを踊ったとき
「すごく肌合いがあったから」結婚した
 という藤田エピソード、好きなんです。

 ▼藤田宜永の直木賞受賞作はこちら

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この作品の装丁も好き!

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(2021年7月8日 VOL.3826 配信 メールマガジン あとがきより)


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