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【ゲスト紹介#1】「人間探求大好き、なぜなぜ博士」|福井健/FoundingBase人事

<何に命を燃やしているか>
「いつも燃やしててあたりまえじゃないー!?基本全力投球だよ。その方が楽しくない?」
とエネルギー溢れる福井さん。現在 、株式会社FoundingBaseの人事として勤務し、年間300人以上の若者と面談。彼らの生い立ちや、どう生きてどう死にたいか、そしてどうありたいかなど人の本質を表すようなところまで知れるように、深く濃い対話をすることを心がける。徹底的に面談相手と向き合い、その人が心の中で求めていることや、切望している生き方・在り方を共に模索し、その延長線上にFoundingBaseプログラムがあれば「ぜひ一緒に働こう」というスタンスで仲間集めをしている。真摯に、徹底的に向き合い、採用を行うからこそ、本当に社会が変わっていくようなチームが出来ていくというのが信条。溺愛してやまないものは千葉ロッテと2歳になる愛娘。


<今、一番脳が痺れていること >
こちらが期待していたものを超える行動変容を見れた時!

FoundingBaseの人事担当として、地域に人を送り出す。そして人と向き合い続ける中で、嬉しい事も辛い事も裏表なんだよね、と熱く語ってくれた福井さん。

>福井さん
「こっちが想定しているものを超えるぐらいの変化とか、行動変容をするようになる様とかを見ていると、コミットメントをつくって彼・彼女に対して想いを馳せて、時間も脳みそも心もその人に向けて良かったなと思う。」

奥が深そうで何だかとってもわくわくしたので、何かそういったストーリーを共有して頂けませんかと聞いてみた。

>福井さん
「陳腐になっちゃうんだけど、うちで活躍している人がいて、高校を卒業してフリーターをしてましたみたいな子なんだけどね。で最初会った時は、まじヒッピーかぶれの「資本主義大嫌い」みたいな事しか言わない、勉強とかまじで嫌いですみたいな子だったんだよね。

悪く言うわけではなく、一般論としての話なんだけど、高卒でフリーターやってて「まじ資本主義嫌いです!ヒッピー最高です!」なんて言ってたら、普通の面接とか就活だとまず落ちると思うんだよね。けれども、僕らの会社が見たいのは、そういう経歴とか学歴とか見えやすいレッテルじゃなくて、その人がこれまでどんな人生を歩んできて、何に一生懸命になってきて、これからどう生きていきたいと思っているか、というところ。その人個人が持っている価値観だとか、世界観とか、どうありたいかとかを大切にしてる。そういう視点から彼女と向き合ったとき、彼女が物怖じせずに自分の考えをぶつけてくれる姿勢とか、彼女なりに一生懸命に一つ一つの選択と向き合ってきた真摯さを感じて、一緒に働きたいと思った。

当初は彼女が仲間になることに対して地域の側から、経歴がそんなに見栄えのいいものじゃないから反対もあったけど、そんな彼女ももう今年の10月で3年の任期を全うし終えた。

3年間の現地での生活の中で、彼女の価値観がちゃんと磨かれて、彼女の性格とか、生き方とか、スタンスとが色濃く滲み出るような役割をつくっている彼女の姿があったんだよね。」

個性が会社や団体に抑圧されてしまう、という方がまだまだ多いと感じる今日の日本社会。なんだかとっても興味深い会社。興味深い話。具体的に仕事を通して滲み出てきた「彼女らしさ」を聞いてみた。

>福井さん
「具体的にいうと人当たりがよくて、人と人との関係が凄い好きですみたいな奴で。でもなんかわかんないけど、お金稼ぐ事とかに凄く抵抗あるみたいな子だったんだけど、ある時、まちなかにある空き店舗を借り、期間限定のかき氷屋をやるみたいなことをやったんですよ。

彼女にとって初めてのチャレンジだったけど、町の人に助けてもらったりしながらめちゃくちゃちゃんと売上を出していて、彼女としてはそれまでお金を稼ぐ=悪と思っていたけれど、
『人との繋がりの中で 血の通った形でお金がまわるのってすごく素敵な事だと思いました』
って素直に言えるくらいになってたんだよね。
そういった経験を経て、用意されたものじゃなくて自分でつくってこういう仕事をしてみたいです、こういう役割を担いたいですっていう語りができるようになっていた。たった3年だけど、入り口を見ている自分から見ると凄く成長したなって思ったんだよね。

これって、人の可能性を信じてるともいえるけど、いい意味で予想を上回ってくれたと思うんだよね。こういう人間の掴めなさというか、理解しようとしても分からない部分に出会うとさ”びきびき”って毛羽立つよね。面白い。」

離れていても自分が関わり、地域に送り込んだメンバーが目の前の課題に直面しながらも予想を上回る成長を遂げていく姿に直面する瞬間は、脳が痺れるという福井さん。向けられる神経の全てをその人に向け、人に対して誠意を持って接し続ける福井さんだからこそ感じる事ができる至高の瞬間であり、だからこそ関わる人も全力で向き合い成長をしていくのではないかと感じた。


<シゴトカイギ・参加者に期待すること>
「対話を通して、何かしらのエッセンスを自分なりに汲み取り、自らの力でネクストアクションに繋げていって欲しい」

人を唯一無二の存在と認め、その人の経験や考えた事が基点となって、次のアクションに繋がりその人をその人たらしめるという事を実感している福井さん。
その中で、自分に出来るのは目の前の人を対話を通じて解きほぐし、その人だけの解を自らの力で作り上げていくお手伝いだけだ。と見守りながらも、委ねることを大切にしてきた彼のスタンスが伺える。

<なぜ引き受けてくださったのか>
もともと自分自身も企画していたものだから。シゴトカイギそのものが好きだから。
「こと」に理由をつけようと思えばキリがない。けれど、実際のところ「こと」に理由を見出すよりも先に動いている身体があり、感じている心があり、考えている頭がある。そう思うと、「なぜ引き受けたのか」という問に対する答えは、「楽しそうだから」という単純な理由で十分だと思う。


<この人をゲストに推した私の想い>
シゴトカイギが目指す、深く双方的な対話を日々実践しているのが福井さん。今回是非ゲストとしてお呼びしたいと思いお願いさせて頂きました。

「答えが無いものの、答えを作りたい。かつそれが想定していなかった答えだったら面白いよね!」
とキラキラした目で語ってくれる福井さんを見ていると、不安や見栄や他人からの目…そんなものを置いて、自分の覚悟を持って一歩踏み出したくなるのではと思います。
私自身、福井さんと話していると、自分の中でもつれている事がひとつひとつ解かれていく、そんな感覚を覚えました。参加者の皆さんも福井さんとの対話を通して、絡まった自分の考えを解きほぐし、本当に自分が求めている事をもう一度見つめ直す時間にできるのではと思っています。

【お申込みはこちらから】


インタビュアー:弘重裕子、宮地優奈/記事:宮地優奈

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