遺書のようななにか

ああ、気が狂いそうだ。
僕は掲示板に書かれてる言葉に、大脳を掻き乱され、そして発狂した。2019年9月11日のことである。
いまは17時44分。昔と違って日記は紙ではなくスマートフォンでかけるようになっていたため、時計は今この画面上に記されていた。ブロンを大量摂取する毎日にも限界が来たのかと感じた。
被害妄想が激しい。これは統合失調症の患者の症例だ。僕は、統合失調症になったのだと悟った。原因はブロンしかない。
ブロンとは、風邪薬のこと。一般に咳止めである。しかし、この錠剤にはジヒドロコデインとメチルエフェドリンという、悪魔の成分が入っている。これらは少量摂取じゃ何も起きないが、多量摂取すると、モルヒネのような、多幸感をもたらす。これが現代の【合法】ドラッグだ。
僕は2ヶ月前にこの薬にはまり、毎日20〜30錠を飲んでいた。このドラッグは覚せい剤より依存が高いとも言われることがある。そして案の定僕は辞めることが出来なかった。
上手く付き合えば必要な時に使うドーピングのように用いることも可能だ。薬との付き合い方が上手い人はこれをできる。しかし僕には無理だった。2、3日開けないと、耐性がつくと、多くの人に言われても、毎日飲み続けた。その罪がいま、私を襲っているのだ。
私は国からお金を貰おうと思っていた。しかし、掲示板の人間に、脅迫され、卑下され、地の底へと突き落とされていった。たしかに悪口は書かれていた。しかし僕には、命の危険を感じる程の恐怖のようななにかを感じさせた。
狂っているのは僕だ。それは間違いないはずだ。それはあってる、落ち着け、俺。パニック症状のような発作がいまおきている。
僕はブロンをぶち込み、ウィスキーで流し込んだ。この死ぬよりも苦しい感覚を記録しておかなければならないと、体で感じた。わかるか、みんな。俺の心が。俺の心がみんなに分かるのか?????
家族に棄てられ、心には鬱病という悪魔が潜み、隣には統合失調がいる。上を見ればパニック障害。就労もできない上に、ヤク中。依存するなにかが欲しかった。ただそれだけだった。家族に迷惑をかけるつもりはなかった。ただ、ただ、僕が僕でありたかった。僕のレゾンデートルを確かめたかった。僕のアイデンティティを。生きた証を。
後編があるかは分からない。

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