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歌声にあなたの魂情報が出ている!

長年音楽業界で働いてきて、数えたことないけどレコーディングもライブも1000件を明かに超えてきた頃から

「歌ってその人の全部が出るよなぁ。どんなに上辺を取り繕っても隠せないものだなぁ。」

と思うようになった。
まあ、歌だけじゃなく、ピアノとか他楽器とか、なんでもそうだと思うのですが
口でどう言おうと、見せ方をどれだけ上手にしようと
魂の情報がダダ漏れになっているということ。

長年音楽業界ではたらいてきて
自分の経験だけではなく、たくさんの他アーティストさんとご一緒したり、ライブを観に伺ったりする中で、その感覚はよりクリアになっていきました。

ちょっと前から、他の人にボイトレをするというのを初めて仕事として解禁して以来
私のレッスン?の肝は、

「その人の魂のずれ?を見つけて一番輝く状態に戻す」

ということになっているように思います。
ボイトレというと、「歌がうまくなりたい」と思っていることが多いんだけど
「歌がうまくなる」って実はそんなに大事じゃない。大半の人にとって。
うまかったらかっこいいから、素敵に見えたいから、「歌のうまさ」を身につけたいと思うわけだけど
それよりも、もう声そのものが、まるで裸のように、性格も魂も何も隠せないのを痛感していくごとに、

「うん、生き方そのものから調整しよう。」
ってなる。

だいたいの、「こう歌えたらいいのに」とか「こういう声が出したいのに出ない」とか「自分の声が好きじゃない」とか
そういっただいたいの歌にまつわる悩みのほとんどが、「呼吸」と「発声」を適切に学んだら、自動的に解決してしまうからなのだ。

そして、「呼吸」と「発声」には
かなりその人の生き方、考え方、悩んでること、などなどかなりの情報が詰まっている。
ゆえに、そこを見れば、どういう性格ゆえに何に悩まされているかがわかるし
その悩みや考え方が、どう人生を、歌を、声をブロックしているのか。正直そこまで見える。

「え!?なんでそこまでわかるんですか!?」
と驚かれるが、声に出ているのです。

もうちょっと説得力があるように説明するなら
人の精神状態と呼吸は密接に繋がっているので
不安な時、ストレスが多い時、呼吸は浅くなる。
アーティスト気質の人だと、ほとんど呼吸が止まっていることすらある。
(私は実はすごく止まりやすいタイプ。)
逆にリラックスしているときは呼吸がゆったりと深いはずです。

また、自信と声の関係も密接で
これは声の大きさというより、「響き」の方が重要なんだけど
自分に自信がある時、声は大きくなり
自信がないと時、声が小さくなる。

日本で長年「文字だけでも存在感がやかましいww」とどこに行っても言われたこの私が
NYに引っ越して、英語が全然ダメすぎて周りが何いってるかわからず、日常の些細な言い回しもわからず言いたいことがさっぱり言えずに自信を持てなかった時
「これ本当に私かしら!?」と思うほど一時期萎縮してしまってた。
自信を失うことがたくさん重なった時期。

こんなにうるさい私でも!
自信がなくなるだけでこんなに声が小さくなって
、「え?何!?」とよく聞き返されてたよね。お恥ずかしながら。
(さらに、日本でいう「え?」が、アメリカでは「ハァ〜ン!?」みたいな感じだから、日本人的にはかなり強烈でショックを受けてました。笑。)

それくらいに、心と発声って繋がってるんです。
さらに、言霊パワーがありますから

・声の響き
・声質
・話し方
・言霊

から伝わる印象を見れば、
その人の魂の個性(良さ)、性格の傾向、現状の悩み、精神状態、
などなど、かなりあらゆる情報が浮き上がってくるんです。

ここで、最近人にボイトレをするようになった私がいつも一番大事にしているのは

「人と人とを比べて優劣をつけない」

「ひとつの正解に当て嵌めないで、その人だけのベストの正解を探す」

ことなんです。
私も若い時から何人かの先生にちらちらっとスポットでボイトレを受けたことはあったんですけど、ふつうに考えたら
みなさんそれぞれ「なんとかメソッド」とか
名前がついてなくても、その人の型があって、それにそって道筋を立てて教えますよね。

(スクールだったりするとそうでないと成り立たないだろうし)

でも、そのやり方だと、正直
みんなに同じことを教えてたり、その先生がやって個人的にうまくいったやり方を押し付けて、喉を壊してしまったり、気づいたら生徒みんなが先生のコピーみたいになるの!

よくあるんです。

上手にはなるんだけど、それでいいのかなあ?
って思う。
かつて自分もそうなって悩んだことがあったんだけど、なんだか納得がいかないまま、せっかく好きで始めた歌が、歌うたびに苦痛になってしまうのが、一番悲しいじゃない。

なので、私が教えるときは

まずは徹底的に現状ついてる余計なものを削ぎ落として、その人の生まれ持った声の良さを最大限に出すってことをする。

そして教えるっていうより、その人の「心先生」にじゃんじゃか聞いて、「その人の正解」を見つけていくの。

そこで多くの人が悩んでることって実はだいたいこれ。

「あなたのここがよくない、こうしなさい、こうなりなさい、って周りに言われたことができなくて、できるようになりたいんです。。」

で、その時の顔!
眉を潜めてどよ〜ん。。。。

心先生ばりばり憂鬱ですやん。

周りに言われたわけじゃなく、勝手に自分が憧れの人たちと比べて自分をジャッジしてるケースも多いです。

はい、その思い込みをひっくり返すことが大切です。

いけないと思っていること、本当はよかったらどうですか?

誰かに「あなたのここがよくないから変えよう」と言われてること

実はそこがあなたならではの面白い個性だとしたらどうですか?

こんな風に、その人が無理して身につけようとしている重ーい鎧を、いっこいっこ外すたびに
顔が別人のように
ぱーっときらめくのです。
本当に違う人に見えます。光が見えます。

あ!心先生笑ってる!
正解みーっけ!!

自分には欲しいと思ってるあの素敵な武器がなくて、それを身につけるためにあれもしなきゃこれもしなきゃ、、でも憧れのあの人みたいになんで私ったらできないんだろう。。
努力もぜんぜんできてないしなんてダメなやつなんだ!!

そんなふうに思ってる時のあなたの声は
きっと冒頭の、すっかり自信をなくしてしまった私のようになってしまっているはずです。

でも、正解は、実は外にはないんです。

あなたが欲しくてたまらないその宝物は
あなたの中にしかないんです。

だから、余計な力みを取っていくこと。
体の力みと、心の力み、両方ね。
そして、最小限の力で、最大限響く状態にするんです。

そうすると、誰と比べてどんな声、じゃなくて
「あなた史上最高に魅力的な声」になるわけです。

無駄な力みが取れると
嘘みたいにコントロールがしやすくなります。
だからピッチも安定するし、音域なんか勝手に広がっちゃうの。

細かい歌い方の枝葉なんて
そのあとでいくらでもついてきますから。
ただの引き出しでしかないですからね。

これってたぶん、歌で言ったらそういうことだし
歌じゃない別のジャンルだとしても
すべて同じことがいえるんじゃないかと思う。

一番輝ける自分らしい自分でいること。

それができたら、何をやってもうまくいくだろうし
どう転んでも、結果的にベストの道へきっちり導かれていくはず。


自分が生まれ持った、自分ならではの個性。

それを否定しないで
まるまる好きになって、誰か基準のいい悪いではなく
個性として伸ばして行こう。

そんな話をすると
みんなの、心先生がぱーっと笑う。

その次に発せられる声は

ほらもう、ぜんぜん別人級に響きがよくなってたりするのだ。

なんでか魂って頭で考えていろいろ着飾ったり
ヘアメイクでごまかしたりするより
裸が一番魅力的みたいですよ!


しほり




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