16歳の私へ

16歳・・・高校1年生か。

高校生になって演劇を始めたばかり、
今は夏休みのオープンキャンパスにてやる演目の稽古の真っ最中かな?

初めてもらった役、鈴木君、無駄に声だけが大きい演技をしていたねぇ。

役者、やりたかったもんね。

ただ・・残念ながら君はこれからも主役をやることはまずないと思え。
というか、だんだん役者をやること自体が少なくなる。


え、演劇をやめたのかって?

いや、続けているよ、まだ。


入部して初めてやった学園祭のキャストオーディションに
落ちた君は
先輩に聞かれて、なんとなくで照明を選択しただろ?

そして、文化ホールの調光室に座って、
先輩や同級生が演じてるのを見ながら
ホールのスタッフさんに手取り足取り教えてもらいながら
初めて操作して。

そこでほめられただろ?

そこからずっと続けているよ。
今でも舞台照明を。

ただ、舞台照明だけじゃない。
制作とか小道具とか大道具とか・・・
とにかく舞台の裏方をやっている。

山梨で、働きながら、アマチュアで。


え?なんで東京に行ってないのかって?
プロじゃないのかって?

そりゃ・・・それは・・・タイミングを逃したんだよ。。。


でも、今はこれで良いと思っている。

こういうやり方も、悪くないぜ、意外と。

ただな、ここから10年、君は苦しむ、確実に。

というか、さまよう。迷走した後にぐちゃぐちゃになる。

時には、逃げ出したくなるときもあるし、何十回もやめたくなるし、
消えてしまいたくなるときもある。

演劇なんか始めなければよかったなんて思う時もある。

それでも、大丈夫だ。
・・・としかいいようがない。


だって、演劇を、舞台裏方を続けてきたから

出会えた仲間がいて
見えなかった世界が見れて

今の自分の人生の生きる糧の一つになっているんだ。


な?すごいだろ?

だから、やり続けるんだ。


今の私は、君が思っていた夢と希望とかとは
全然違う道に行っている。

それでも今の選んだ道に後悔はしていないよ。

私は今、目の前に迫っている公演に向けて全力で挑む。

だから、君もがんばれよ。


2019.8.8 10年後の君より


P.S 

そういえば、今度11月に今君と一緒にやっている同期のあの2人と再び演劇を作ることになったよ。
2人は役者、そして君は相変わらず、裏方をやる。
10年前の君と、10年後の私は
変わっているようで変わっていないから。

それだけは忘れずに。

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ハギハラ シホリ

演劇とアイドルと甘味をこよなく愛するヲタクなアラウンドサーティー。広く浅くたまに深くこじらせてます。アマチュアで舞台の裏方やってます。劇団やまなみ所属。ゼロ企画。山梨戯曲研究会主催補佐。
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