見出し画像

夢と眩い光が駆け抜けた夜     hololive 5th fes 「Capture the Moment」 stage3  現地参戦レポ


とても長いです。


こんにちは。リョと申します。

 2024年3月16日-17日の二日間、年に一回のホロライブの祭典であるホロライブEXPO&fesがありました。
 EXPOこそ外してしまいましたが、筆者は自力と愛すべき友人たちのお陰で推しである星街すいせい、大空スバルの出演するstage2,3とホロハニの計3公演を現地で応援することが叶いました。


感想を一言で述べるなら、あまりにもいいライブでした。

 全てが終わったstage3終演後の多幸感といったらありませんでした。ホロメンそれぞれの全力のパフォーマンスとそれに応える会場の熱量、これぞライブだと名するにふさわしい最高の体験をさせていただきました。


 そして毎度のことではありますが、拙いながらでもこの感情を何かの形に残したいと思いレポを書きました。
 なかなかアーカイブも上がってこずで記憶を何とか掘り起こしながらの記録になりましたが、現地での感想とアーカイブを一度だけ観ての書き殴りになります。
 少しでもあの時の熱を思い起こせるものになっていればと思います。




まず今回の会場については触れずにはいられませんね。

大きかった。

 会場内の撮影ができなかったためここは現地の方しかわからない点だと思いますが、とにかく会場がでかかった。
 初めて入ったときの天井の高さ、外の明るさに対して薄暗く広がる空間の大きさ、見渡すばかりの椅子とオタクたち、天幕と3面のステージの圧力は凄かった。
 そしてステージが三つともガッチリしている。V界隈に来る前もライブには色々行ってきましたが、経験上間違いなく最大の会場でした。

筆者はstage3で引いたのはC19ブロック右方。画像のあたりです。 

 右手側のステージは非常に良く見える席でしたが、正面は傾斜と前の高身長兄貴によってほぼ見えず、左は遠すぎる&柱に邪魔されてサブモニターすら視認するのがやっと。今回のセトリと演出的に左モニターが遠くても楽しめる要素が多くて助かりましたが、全く見えないというのはなかなかつらいところがありました。
 あとは音。音響機器の数の関係もあって音ズレがある他、でかすぎてコールや音も気を付けないと結構ずれました。

 この辺は最後にまとめて書きましょう。もどかしさや気になることも多々ありましたし現地勢なら結構な方がこの辺は分かってくださると思いますが、それでも倍率を思うと現地は全席神席です。

なによりどんなライブでもそうですが、今回のライブはそれを加味しても本当に現地に行けて良かったと心から思えるものでした。



セットリスト


1,キラメキライダー☆ /team stage3
2, Lamy*Love♡Fest☆ /雪花ラミィ
3,ω猫 /AZKi
4,ソングオブザデッド /Kureiji Ollie
5,むげんだいすき /さくらみこ&白上フブキ
6,シュガーソングとビターステップ /Watson Amelia
7, mumei /Nanashi Mumei
8,合縁事変 /ラプラス・ダークネス
9,初恋サイダー /百鬼あやめ,雪花ラミィ&Anya Melfissa
10,偽物人間40号 /Anya Melfissa
11, Who's Toxic? It's YOU! /Moona Hoshinova
12, S.T.Y /常闇トワ
13,空色デイズ /紫咲シオン,Watson Amelia&Nanashi Mumei
14, Shiny Smily Story /team stage3
15,シンデレラ・マジック /紫咲シオン
16,ネコカブリーナ /猫又おかゆ
17,君の最推しにしてよ /湊あくあ
18,ぼなぺてぃーと♡S /ロボ子さん,湊あくあ&Ceres Fauna
19,僕が死のうと思ったのは /ロボ子さん
20, ODDTAXI /Ceres Fauna
21, melting /百鬼あやめ
22, Gimme×Gimme /猫又おかゆ&Moona Hoshinova
23, LETTER☆彡 /白上フブキ
24,アワーツリー /さくらみこ
25,星街すいせい オリジナル楽曲メドレー /星街すいせい
 1,灼熱にて純情
 2, Newton 
 3,ソワレ 
26, RAD DOGS /常闇トワ,ラプラス・ダークネス&Kureiji Ollie
27, The Last Frontier (Edited.ver) /AZKi&星街すいせい
28, Capture the Moment /team stage3



曲が多かった。
足と腕と喉を限界まで追い込みながら楽しんでました。


1,  キラメキライダー☆

 今回のフェスではSSSが中盤に歌唱されることが確定となっていたこと、そしてここまでの2公演で歌われてきた全体曲などを考慮するとやはりこの曲に行き着きます。
 サビ前に声を出せるところとか数年前特有の分かりやすくて乗りやすい曲調が好きなんですよね。説明不要の安定感がありました。

 全体曲では三面に展開されているステージ全てが使用されるのですが筆者の前にいたメンバーはフブキちゃんをセンターにした6名でした。

あとアメリアの動きが可愛い。

 最推したるすいちゃんは逆サイドで見えなかったのでもうこっちをガン見してましたが、個人的にあずきちが来てくれたのはとても嬉しかったですね。


2,  Lamy*Love♡Fest☆

 stage3の切り込みはラミィちゃん。この曲は予習が間に合っていないほぼ初見曲でしたが「ラミィちゃん、こういう曲持ってるんだ」という感想が強かったですね。
 遠めに見ても全身をいっぱいに使ってキレよいダンスを見せつけてくれました。

 声質や過去のオリ曲のイメージからバラードやゴシック、そもそもジャンルを問わずBPMの速さとは縁の薄い印象を抱いていましたが高く可愛く通る声がめちゃくちゃあってて良かったです。他のコーレス曲にも総じて言えますがもっと予習しておけば絶対楽しかっただろうなという後悔が残ります。
 でもハイテンポ電波曲は問答無用で楽しかった。

 
3,  ω猫

 ちょっとこっち方面だとは予想していませんでした。ω猫か〜。

ハイ可愛い~

 絶対エンドロール辺りで会場を美しく染めてくるだろうというヤマを見事に可愛く裏切ってきました。猫モチーフを基調に可愛いポップな曲は割と多くリリースしていますが全体ライブで持ってくるのには驚きました。

 とにかく可愛い。ホロハニの「センパイ」でもそうでしたがお姉さんみのある人が可愛い曲やきゅるん系の曲であざとく攻めてくるあの戦法、本当に強いしブッ刺さるのがよくないですよ。
 新ビジュアルでかわいくにゃんにゃんされるともう…可愛くてしょうがなかった。公開当時も思っていましたけど顔が良すぎるんです。
ダンスもちょっと甘い歌声も最高でしたし会場みんなでにゃーにゃー叫ぶのも楽しかったです。

 あと個人的にあずきちが全体ライブでこういう可愛い曲を選んでくるようになったというのも嬉しいポイントの一つでした。

 もちろん彼女の真骨頂は歌唱力と声に感情を託す力から織りなされる「心に響く」曲だと思っています。実際に今までの全体ライブ、複数人参加ライブの場面ではそういった曲で会場の空気をガラッと変える役を任されていることが多かったのではないでしょうか。
 ですが所属やビジュアルを変え、新たな魅力をどんどん発信している最中の彼女だからこそこういった可愛く弾けた曲、アイドル全開の曲で会場を盛り上げるという選択肢がごく自然に、魅力的に使えるようになった。そう思うとすごくいいチョイスでしたし、私もめちゃくちゃ嬉しかったです。


4,  ソングオブザデッド

 オリ―、シャウトが似合う子ですよ。パワフルの化身。
そして自身のコンセプトにピッタリな選曲で会場の温度を一気に上げに来ました。この曲マジでイントロからテンションが勝手に上がってくる。

 がなり・低音・パワーパフォーマンスが映える入りからサビに移る時の可愛らしい声に変わるところとかたまらんですね。
間奏での楽しそうな姿と煽りが非常にうまいもんで、こっちも全力で声を張り上げずにはいられませんでした。


5,  むげんだいすき

 KVの構図もあり勝手にみこちはおそらくすいちゃんと組んでくるだろうなと思い込んでいたので完全に虚を突かれました。
シュガーラッシュとかいう神曲もあるし今回のイベントの協賛にブシロさんもいたし…絶対来ると思うじゃないですか。
しかしこれはこれで納得感が半端ないユニットと選曲でした。

 自身の魅力をうまく見せる術に長けた二人があんなきゅんきゅんソングでくるもんですからめちゃくちゃアガりますね。隣の35Pのお兄さんとかぐちゃぐちゃになってました。

二人そろって声がべらぼうにかわいいんですよ。

 個人的にこの二人はコーレスの多さなどもあって曲の予習を割とがっちりしており、その過程で「フブちゃんの歌声…すきやな…」ともなっていたので非常によきでした。安心感が凄い。
あとダンスの属性が曲に合いすぎです。二人とも速さや艶ではなくかわいいやテンポの良さにステータス振ってるダンスの使い手なイメージがありますが、ダンスから歩き方から盛り上げ方まで全部が実に可愛かったです。


ここから左モニター、筆者からはほぼ何も見えなかったパートに入ります。


6,  シュガーソングとビターステップ

 オタク遺伝子に組み込まれたドラムに会場全体が沸いていました。やっぱりこの曲は否応なしにテンション上がりました。
 そしてこれを歌うのがアメリアというのが良いですよね。全体の日本語話者としてのレベルがバグってるせいもありますが、ENの中では比較的日本語を苦手とする彼女がめっちゃ頑張って練習したんだろうなというのがひしひしと伝わります。テンポも語彙もフレーズ数も大概なあの曲を見事に歌い上げてくれました。
 アメリアの日本語歌唱ってなんかクッソ可愛いんですよね。本当にニコニコしながらペンライト振ってました。

 あとアーカイブで見返すと動きが本当に女児。ダンスも上手いんですが膝肘のバネ感がなんかちんまくて凄い可愛かったです。めっちゃ動いてたし生でしっかり見たかった。 


7,  mumei

 生のmumeiは凄かったです。本当に待ってた。

 発表当時話題になり筆者もよく聴いていた曲ですが、あの空気感の楽曲をあの広さの会場でやるのは相当の勇気と技術が必要なはずです。ぶち上げ曲と違って声の質感で勝負するタイプの曲って本当に難しいはずなのに、会場全体がしんと聴き入っている感じがたまりませんでした。
 mumeiはBメロの「a」の音が反響する進行からEDMを強めた音で会場を掴む流れがそもそも楽曲として気持ちいいんですよね。静かでしっとりしているが同時に音に体を預けてノれるので現地適性がめっちゃ高い。
爆音EDMなのに流れる空気やピアノの音が優しい、そんな不思議な空間がそこにありました。

 なによりムメイの声が美しい。絶対マイナスイオン出てる。優しいとかきれいとかだけじゃなくて心地いい揺らぎがあって本当に耳にすとんと入ってきてくれるんですよね。 遠くて彼女の姿や前の景色はあまり見えませんでしたがすっごく良い時間でした。


8,  合縁事変

アーカイブ感想メインで。
ラプ様、マジでライブがうまい勢ですよね。

 私の位置からではその見事なダンスは見えず、歌声も音響の関係で綺麗に聞こえませんでしたが、治安が大変悪い音に合わせて楽しくノらせてもらってました。
 手足を縦横に使うのも重心の激しい上下動にも負けずきっちり歌唱してくるのも大概ヤバいですが、ステップのバネがずっと途切れないのを見ると本当にダンスの者なんだなということを感じます。


9,  初恋サイダー

実は初見曲だった初恋サイダーさんです。

 王道アイドル曲なリズムが流れてきて少し安心しましたね。いや現地では見えなかったんですけどめちゃくちゃダンスしてますやん。綺麗な歌声や~と呑気に楽しんでましたがBPMに合わせてめちゃくちゃ動いててビビりました。
 あとこの三人、甘い歌声のJP二名がいるのもあってアーニャさんのパートがえらいかっこよかったです。推しだからというのは言ってはいけない。


右モニターです。筆者が一番見やすかったパート。


10,  偽物人間40号

 前回のフェスでアーニャさんの歌声が好きになった民だったので、今回は何でくるかなーオリ曲かなー😊とワクワクしてたら流れてくるのは治安の悪い音とカッコいい歌声でした。私この曲だーいすきなのでめちゃくちゃびっくりしました。
 この子本当に見た目にそぐわずかっこいい曲の申し子すぎるんですよ。

 ライブ会場特有の低音やキックが強くなる音響だとこの曲の音圧とパワーは大変凄まじいものでした。そしてアーニャさんの可愛らしい容姿から飛び出す芯のある歌声とその身丈を見紛うほどの存在感を放つパフォーマンスのかっこよさが堪りません。普段のトークに覗く軽快な毒とかを見てるとイメージは容易なはずなのにドキッとします。
 曲と声質のマッチも個人的にアツかったですね。「ジャンキー」という言葉の息の抜け方に甘さと痺れがあって癖になります。

 そしてBメロまでぶっといサウンドとアーニャさんの綺麗な声のコントラストで震えてたら、「クソが」を皮切りにサビで声をかっこいい方面にシフトしてくるんです。やばかった。

 Cメロも会場全体が赤いライティングになる中で、ふわふわの髪と可愛らしい目をたたえたアーニャさんがかっけぇ顔と声で佇む瞬間とかもたまりませんでした。

11,  Who's Toxic? It's YOU!

 歌唱力の魔境であるID勢、その筆頭格たるムーナさんの出番です。
今回はハジけた楽曲で魅せてくれます。今年も凄かった…

 ニッポンで生まれ育った私が言うのも変な話ですが、なんかこのアメリカンな曲が妙に懐かしかったんですよね。
クラッシュロックとでも言えば良いのか、ちょっと前の洋画で男女が楽しく遊んでいるハイライトで絶対流れてたろと言いたくなる不思議なノスタルジーがある。
 MVのコメント欄を試しに見に行ったらみんな2000年代のロックを想起していて膝を打ちましたが、確かに私が幼かった頃抱いていたアメリカのイメージをそのまま持ってきた感じがあります。

ここすき

 そしてカラフルでロッキンな曲調にまっすぐ突き抜けてくるムーナの歌声が気持ちいい。過去二回のステージでは荘厳、美麗なバラードと攻めて来ていただけに爽快な歌でぶん殴られるのがたまりませんでした。
 ダンスも曲に合わせたガーリー&パワフルながら非常に綺麗と流石のものでした。腰のキレとステップの軽さが異次元。やっぱり海外勢のライブの上手さには圧倒されますね。
本当に楽しかった。

 あとはあずきちへの言及にも近いですが、今まで重厚な曲で会場を染めてきた歌うま勢が出演回数を重ねてこういう曲にもシフトしてくるのは楽しいですね。生で間近で堪能できて良かったです。


12,  S.T.Y

 アルバム曲ばかり予習で回していましたがイントロでハッとさせられました。なんでこの存在を忘れてたんでしょうかってくらいあの場での披露にはピッタリな曲ですよね。

 トワ様には比較的珍しいファンへの爽やかでまっすぐなアンサーソング的な色の強い曲ですが、暖かい歌詞とバンドサウンドが映える曲調がとても心地よかった。何より圧倒的な歌唱力と伸びやかで優しい声が会場を包んでいくあの感覚は素晴らしかったです。曲中何度か綺麗なまなざしをしているのも本当に好き。

トワ様の瞳の優しさというか、不思議な暖かさは何なんでしょうね

 トリを張ってもおかしくないレベルの歌姫が中盤で出てくるのも、会場の熱気を引き継ぎながらも優しく美しい空気を生み出していくのも最高に贅沢な話です。ラストのペンライトを揺らしながらの大合唱を受けたトワ様の笑顔も最高でした。

13,  空色デイズ

 ホロハニでも拝んでいましたがやっぱりシオンちゃんの姿が見えるのは嬉しいですね。歌もダンスにも凄まじく長けている子なのでライブをスマートに盛り上げてくれるかっこ良さがあります。
マジでライブのポテンシャルが怪物。

 ほんでようやく近くに来てくれたアメとムメイ。ホンマに可愛いですね。二人ともソロではまた別路線の楽曲を披露していましたが、平成アニソン特有の早すぎないBPMで分かりやすくアがれる曲調が非常にマッチしています。アメはダンスかわいいし、ムメイはいつものごとく足とかパフォーマンスのシルエット全体がスラっとしすぎててドキドキするしで最高でした。

14,  Shiny Smily Story

 二日間の間にみんな来ることがわかっていたのか徐々にコールも厚くなっており、stage2の時よりはるかに声を出しやすい空気になってましたね。
 FFさんにもstage1ではコールが薄くて寂しかったという話は聞いていたので心してコールしました。

そしてここでまさかのすいちゃんが眼前の右モニターに登場。筆者もガッツポーズが止まりませんでした。

かわいいですね

 この時点ではまだすいちゃんはセンターモニターに来るだろうからと諦めていましたし、加えてSSS歌うすいちゃんとか有りえんほどにレアなんですよ。
 全力でオタク出来るあの感じはめちゃくちゃ楽しかった。

 今思うとこの曲が全体ライブで披露される機会自体はありましたが、扱いで言えば「全体ライブのド定番だから」的と言えばいいか、オープニングを盛り上げる起爆剤としての役割が色濃くなっていたように感じていました。
勿論それでも楽しいですし安心感や全体ライブならではの感情もありました。
 しかし毎年出てくる新しい全体曲が持つ、その年のコンセプトを歌に昇華する力とラストの感動との掛け合わせの強さの前では印象が薄まってしまうのも無理はないというのが私の感想でした。

 ですが5年目という区切りとなり、新しい客層も多くなった今年のフェスでそれが披露される意味合いと、高まった期待感や広いステージ、そしてセトリのど真ん中で3面全てを使って豪華にそれを披露する演出の妙がSSSに与えるパワーは絶大でした。
 これぞホロライブという高まりとともにSSSを楽しむことができたあの時間、本当に楽しかったです。

 あとこれはアーカイブで初めて気づきましたが、全体曲歌唱時はそれぞれ6人の組み合わせは同じでステージだけ移動、それを3回やることでどれだけ席が微妙でも一度は推しが近くに来るという仕組みになっていましたね。
通してみると偏りはあったように感じますが、この辺りは嬉しい計らいでした。


15,  シンデレラ・マジック

 先ほども書いた気がしますがやはりシオンちゃんのステージは強いですね。曲の構成やパフォーマンスで醸し出す空気感に毎年凄みが乗っているのを感じます。

 声質は可愛い寄りなんですけどギターが暴れるサウンドのかっこよさとそれを引っ張るような凛とした歌い口のシオンちゃん、全体に漂う美しいキレの良さもあって、惹きこまれている間に一曲が終わる心地よさがあります。言語化が難しい。
 stage3全体を思い返してもかなり印象の強い一幕でした。


16,  ネコカブリーナ

 おかゆんも自分の空気で会場を染めてくるパワーが高いですね。
落ち着いたボイスではありますが、歌は音圧や透明感とは違う方向で会場をよく駆け抜ける感じがあるんですよね。粒の細かいEDMにノッていながらも歌声にしっかり聴き入ることができます。

 新曲でしたがキャッチーで分かりやすく楽しめるので助かるのも大きかったです。この日二回目の成人男性による全力猫コール、楽しかった。


17,  君の最推しにしてよ

 上手く言えませんがライブでのあくあちゃんは本当に「バーチャルアイドル」って感じです。ただのアイドルやシンガーではないこの感じは理由も併せて言葉にするのが難しいのですが、割と伝わる感覚なのではないかと思ってます。伝われ。

 歌唱の声質や可愛らしい動きもありますが、自身の活動のバックボーンに沿った歌を表現する技術やアンサーソング適性の高いパーソナリティ、ファンに向ける言葉を紡ぐときの質感などどれをとっても愛されるアイドルのそれがすぎます。
 実際に会場での沸き方やコールの熱量、彼女を迎える暖かさにはえもいわれぬ良さがありました。

 あと小難しく書いてますけどコールが楽しい、曲が可愛い。そこに尽きます。


18,  ぼなぺてぃーと♡S

 友人とカラオケでバカ騒ぎしながら歌ってた高校時代が懐かしい曲です。同年代ならこの感覚分かると思う。

 ここまでコッテコテに可愛い声の3人集めてオタクの好きな曲をぶつけてくるその性根、非常に好きです。全員可愛いくてちゃんと個性の違う柔らかさの声なのでキマり方もひとしおでした。

この並びにおけるファウナのお姉さん感、すごい

腕ぐるぐるしてるところとか可愛すぎです。ファウナも声がふわふわすぎるのにこの並びだとめっちゃお姉さんで強すぎました。ちょっとは加減せえ。
文面で察してるとは思いますがここは全力でキモオタしてました。楽しかったです。


19,  僕が死のうと思ったのは

 カバー選曲部門では個人的にぶっちぎりで刺さりました。全体ライブの場でこのテーマの曲持ってきて会場をきっちり魅了してみせるのは本当に強い。

 両親の趣味もあって原曲は良く知っていたのですが、力強くも包まれるような中島さんの声とは全く異なる解釈を持ってきたのがまた良かった。
 のちに本人のYoutubeチャンネルコミュニティに選曲の意図などが投稿されていましたが、淡く儚い音の中に掠れと息遣いが覗くロボ子さんの声により、彼女自身がイメージしたであろう”失意とそれでも見出した行く先”が見事に表現されていました。
 ムメイの時も述べましたがこういう声を張れば良いという訳ではない曲を広い箱、盛り上がる舞台の半ばに持ってくるのは途方もない勇気と実力が必要なはず。

 姿もサイドモニターも碌に見えない後方から見ていただけの私でも、心なしか濁った音響でその声が届くだけだったあの場でもどうしようもなく胸を掴まれる歌唱でした。
凄かったです。

 アーカイブで見るとパフォーマンスなどでまた色々発見もありましたが、一番はロボ子さんの口元が印象深かったです。
 歌うとふにゃりという音がこぼれてきそうな口元と笑みが曲のラストに出てくるのはとてもズルかった。

ここズルかった


20,  ODDTAXI

 静かにその空気を噛み締める会場に続くにはピッタリの人選でしたね。
美しい声と落ち着いた曲調が静かに揺れ落ちていった心をゆっくりと温めてくれました。

 3時間近い体力勝負、テンション勝負の現場でこういう落ち着けるパートががあるのは嬉しいですね。声が綺麗な人の歌はこうやってゆっくり聴き入るのも大好きなので。
 あとは日本語曲の歌唱力も確実に上がってましたね。地味に難易度の高いリリックパート交じりの曲でしたが柔らかな声を活かしながら歌い上げていきました。


21,  melting

 めちゃくちゃ正直に申し上げます。百鬼組の人本当にごめんなさい。
今までお嬢の歌って自身のキャラクター性やそこに合わせた和テイストに比重を大きく置いた歌が多かったこと、私の歌の好みがそこには重ならないのもあってあまり刺さらないものが多かったんですよ。
 でも今回聴いたことない曲が流れてきて、新曲か知らないだけのカバー曲かその場では判別尽きませんでしたがめっちゃ良いなって思いました。

 イントロから会場全体に青空を広げていくような音が走り、それを支え引っ張っていた低音がサビに向けてぐっと音を強める。しかしそこからキラキラと広がる音とお嬢の歌声が突き抜けてくる。
 そして歌詞は自分か誰かは分かりませんが衒わずまっすぐ背中を押すような、上を向こうとする言葉が散りばめられていてとても優しかった。
めっちゃ良い曲でした。

 後になって新曲だと分かったときには驚きました。見れば渡辺翔×星銀乃丈に堀江晶太まで噛んでるお強い曲とのこと。そら私にもぶっ刺さります。

 fesで新曲を初出しすることも過去にありましたが、ここまで空気感を変え清涼感とその裏で流れるサウンドの粋なリズム取りが映える曲で勝負してきたお嬢。
 こういうのがあるからライブはたまらないですね。


22,  Gimme × Gimme

 人選と曲の噛み合いが強すぎです。
 質の異なる艶やかさを武器とする二人のコントラストが凄かった。おかゆんは定番のかっこいい低音、ムーナは芯が強くも他の曲の歌唱時よりも透き通りと美しさを前に出した高音。
 ダンスもバッチリ決めながらこの二つをフルに使ってサビで殴りかかってきます。

 ここのモニターが見えないパートはそれが障壁となりにくい曲・パフォーマンスが固まっていたため一回目の左モニターパートよりも印象深い点が多かったのですが、ここは近くで見たかった。くやしい。

ここから筆者の近かった右モニターに舞台は戻ります。
そして一番の盛り上がりがここにありました。

23,  LETTER☆彡

まあ来ますよねって感じで期待感も高まっていたLETTER☆彡です。
発表時はありそうでなかった推しへの想いと繋がりを前面に出した歌詞に衝撃を受けたものですが、この曲の現地での破壊力は凄まじかったです。

まずサウンドがライブ向けすぎる。ギターの存在感を筆頭に生バンドの良さが出てました。そしてフブちゃんのパフォーマンス力ですね。サビのダンスとか可愛すぎました。なんだそのしっぽ魅せダンスは

ここはどえらい可愛かった

 ホロ全体を見てもダンスで激しく動くタイプではないですが、その細やかさと軽やかさで盛り上げてくる名パフォーマーです。

 そして推しの名前を叫ぶ例のパートです。これ本当にズルい。説明不要の感動で叫ばずにはいられませんでした。
 かつてはライブの時でも自分を主役にする振る舞いに謙虚さやぎこちなさもあったフブちゃんでしたが、こんなにまっすぐ愛を叫ぶ歌を歌いきって、退場時には「愛してるぞー!」なんて言い放って行くんですよ。
 多分すこん部の皆さんはここで消し飛んでたと思う。私もちょっと危なかったです。


24,  アワーツリー

 4thfesからなかなかの数の曲を出してきたみこち。さすがに直前に出したきゅんきゅんかあてんしょんで来ると思ってましたが、またも見事に外されました。
 筆者の読みがザルすぎるのも大概ですが、去年の選曲に続いてここでアワーツリーをぶつけてくるみこちは見事過ぎます。

 そこまで熱心に歌も配信も追えていない身での印象に過ぎませんが、みこちは本当にアイドルライブにおいて不思議な魅力を発揮するひとだなと思います。「歌唱力が高い」というよりも「彼女の歌として歌うのが上手い」というイメージなんですよね。みこちの歌として本当に完成されていますし、見せ方に細やかさとこだわりを感じるダンスも本当に凄い。

 ほんでアワーツリーですよ。
 ファンとのかかわりや想いを乗せた曲を多く持つみこちですがサビへの盛り上がりと言葉の紡ぎ方が本当に綺麗な空間を生み出してました。
 サビでアガるのではなくジーンとさせられる感じは会場にもどんどん伝播していて、35Pを筆頭に泣いてる人とか泣きそうになりながら応援している人が多かった記憶があります。
 私も興奮しながらどこかで心をくすぐられていました。

 あと隣、この時は後ろにいた35Pのお兄さんは本格的にぐちゃぐちゃになっていました。背中から感じるくらいにはぐちゃぐちゃになってた。
 分かる。推しが目の前に来てエモ曲かましてきたらそうなる。




25, 星街すいせい オリジナル曲メドレー

 みこちのターンが終わりさあ誰がくると身構えていたらモニターに出てきたのは青色の三角形。あの瞬間の心拍数の跳ね上がりは凄まじいものでした。

23年の人生で初めて三角形というものが神々しく見えました

 日頃大した応援も出来ていない不出来な星詠みですが、ここを譲らない己の運命力には感謝してもしきれません。
 手を突き上げる訳にもいかず、椅子を殴る勢いで渾身のガッツポーズを振り下ろして、全身で興奮を爆発させずにはいられませんでした。

 ソロ枠のトリとして、満を持してすいちゃんが登場です

 他の公演でも必ずそうと言うわけではありませんでしたが、今回のすいちゃんはKVでど真ん中を張っており、過去5回の全体ライブうち2nd以降は必ず何かしらのトリを担当、それぞれ圧巻のステージで話題をかっさらってきた言わずと知れた歌姫です。
 なんならホロの歌におけるある種のラスボス枠だと思ってます。ほかの子のファンから見てもそういう認識であれば嬉しい。
 推し!強すぎるぞ!

 そんな星街すいせいなら流石に運営もセンターモニターを使うだろう、自分の眼前にある右側ステージには来ないだろうと無理やり割り切ってライブを楽しんでいただけに、こんな幸運があって良いのかという喜びはもうとんでも無かったです。

 これだけの間推していますがすいちゃんを間近で見れる機会なんて本当に貴重なんですよ。当たり前ですが。
 最近はありがたいことに比較的席運に恵まれてきた筆者ですが、全体ライブレベルの倍率で表情まで見える席を引くのは至難の業です。
 1stは外しましたが2ndは拝めました。ホロの3rdfesも行けましたし阿蘇ロックも直近のミドグラも行きましたよ。でもすいちゃんの曲をこんなに近くで欲張りに、でかくて楽しい会場で聴けるなんて、本当に代えがたい幸運でした。

そんな大興奮を瞬時に処理していたら、あのイントロが流れてきました。

25-1  灼熱にて純情

灼熱!! 

こういう盛り上がるライブでは本当にブチ上がりますよね。
2ndや阿蘇でも感じましたが会場のボルテージがグワっと高まる感覚が全身に突き刺さってくる。あまりにカッコいいカッティングから速いテンポでイントロが進み、一瞬の静寂をぶっ壊すように「wii-wii-woo!!!」と声を張り上げるのが最高に気持ち良かったです。

「お待たせ!」じゃないんですよ!こんな瞬間をずっと待ってた!!!!!!!!
こっちがマジでありがとうなんだよ!!!!!!!!!!!!!!

 やっぱり全力で声を出せるライブがナンバーワン!
 どうだこれがライブだといわんばかりのパワーがたまらんかったです。この熱量と盛り上がりはやはりすいちゃんにしか出せない。
星詠みならわかってくれるかと思いますがペンライトを赤にするか空気読んで青にするか、もう面倒くさいし拳にしてやろうかと悩みましたがここはぐっとこらえて青ライトを振りかざしてました。

 あと何と言えばいいか、ペンラや腕を振ることに慣れているとこの曲本当に楽しいんですよね。静動が激しく綺麗に配置されていて本当にノッていて楽しい。すいちゃんを待ち侘びた会場を一気に揺らしてくれました。

 そして少し曲が進んだところで急に音が変わったときには再度崩れ落ちました。
 だって大好きなギターのフレーズが聞こえてきたんですよ!

25-2  Newton

 開演前ちょっと思ってたんですよ。これだけオリ曲を持っていてその一つ一つが大トリ張れるレベルの名曲揃いのすいちゃんのセトリとか読めないですし、もしかしたら各stageで一度ずつあったメドレー枠なのではないかと。
 いざその時が来ると本当に嬉しかったですし、そこにNewtonが切り込んできたもんですからもう頭がハッピーなことになってしまいました。
強い持ち曲が増えるとそれぞれの披露の機会という問題が出てきますし、実際すいちゃんはその嬉しい悩みを多分に抱えている人だと思いますが、こういった形でたくさんの人に聴いてもらえるのはやっぱり嬉しいです。

 ちなみにアフタートークでも明かされていましたが、今回のメドレー方式の導入を提案したのはすいちゃんだっとのこと。納得ですね。


 しかしまあみんなNewton好きですよね。
私も大好きですよ。負けねえ。

 ソロライブでの「大好き!」が取りざたされがちなイメージがありますが、最近はすいちゃん自身の語りやNHKラジオ「ぶいあーる!」 でのじんさんとの対談もあってか、すいちゃんの内面・自身の歩みや心そのものに肉薄した曲であることも広まっているように思います。すごく嬉しい。
筆者はアルバム発売後初めて聴いた際はその心の内をまっすぐに綴る歌詞と、自分を取り巻く”言葉”の力をここまで鮮烈に曲に落とし込めるのかという衝撃を強く受けていました。

そしてメドレーで披露されたのはなんと2番から。私の一番大好きなパートから始まったので心がまた沸き立ちました。
歌詞の良さが際立つのが2番からなんですよ!!!(大声)サビの言葉選びがこの世界を実によく指し示しているなと思います。
   

変われない  分かってよ
信じて    嘘つき
 

 言えないことも見せられないこともたくさん抱え、時に必要な嘘を積み重ねることもあったであろう軌跡を思うと本当にここの歌い方にグッと心を掴まれました。
 灼熱から一段階落ち着きながらもそのテンポと心を揺さぶる力に引っ張られて腕を突き上げるばかりでした。本当に泣きそうでしたが、この時は嬉しさと記憶をなくすほどの興奮と、それを見届けられていることへの不思議な感傷もあって涙は枯れてました。
凄く晴れ渡った心で楽しめていた。

 そんでみんなが大好きなこの曲のカッティングです。
 メドレーだと分かった瞬間にまあ来るでしょうとはなっていましたが、この時ばかりは本当に喜びで全身がぶっ飛んでしまいそうでした。

ソワレです。

25-3 ソワレ

 もう正直このへんは記憶ないですよ。まだ出ぬアーカイブに頼らず記憶を振り絞って書いてますが、ほんとに楽しすぎて嬉しすぎてどうにかなってました。

 この曲も2番から始まります。Bメロといいサビの「見逃すな!」といい、歌詞がピッタリすぎる。

 サビも凄かったですね。
 MVに寄せたゴージャスな背景映像、何度も見返したすいちゃんの可愛いダンス、そしてソワレの言葉に合わせて指を高くつき上げるあの瞬間。すべてが幸せでした。

 そしてCメロのStar tail大合唱、楽しすぎます。
 そして落ち着いたパートからまたサビに戻る時のワクワク感、ラストに合わせて最高潮の盛り上がりになる会場と私、最後まで幸せと興奮でめちゃくちゃになりながら楽しんでいました。

 すいちゃんがステージを降りた瞬間には
「すいちゃん!!!!!!!!!!!!!!ありがとう!!!!!!!!!!!!!!」
と叫ばずにはいられませんでした。

 もう本当に、あり得ない程燃え尽きました。
 最初は席次に嘆いていましたが本当に良かったです。
そしてあのすいちゃんが良く見える席で最高の一幕を楽しんでいる自分が、4年過ぎてもずっと変わらず星詠みであって本当に良かったです。
あの瞬間は会場にいるすべての星詠みと心から抱き合える自身があったくらいには幸せでした。
一生忘れません。




26,  RAD DOGS

 この辺からもう頭おかしくなってましたからね、大喜びで聴いてました。
こう思えばすいちゃんもですがトワ様、ムーナ、アーニャ、みこち、ふぶちゃん、ムメイにあずきちと、全体曲も併せるとマジで推しメンが近くによく来てくれました。stage2の推しの引きが悪かっただけに凄い幸運だったと改めて感じます。

 そして何気に2回目も近くに来てくれたトワ様に大はしゃぎしてたらこの選曲ですよ。体に響く低音と共に飛んでくるサウンド、吹き上がる炎の熱も相まってすっ飛びました。

 すいちゃんによってひとしきりパワーを吐き出した会場を見事に鷲掴みにしてくれました。
 全員声が合いすぎなんですよ。まっすぐ突き抜けるラプ様、パワーとリリックにぶつけるようなうねりを乗せて掻き分けてくるオリ―、美しさと奥行き、そしてラスサビのロングトーンで見せつけてくれたトワ様、最高すぎました。

27,  The Last Frontier

 この2日間のライブのハイライトは全てここに収束していました。

 興奮で記憶も理性も飛んでいたのであと何曲か、そしてすいちゃん以外誰が歌ってないかすっかり忘れていたので、この二人で出てきた瞬間に色々な感情が一気に噴き出します。
 そして2年半前から何度も聴いたストリングスが流れてきて、本当に感情をぐしゃぐしゃにされてしまいました。

2年半、この瞬間を待ってた。待ってて良かった。

 声にならない悲鳴が出ました。
 この「ホロライブの全体ライブ」の場で、しかも大トリも大トリで、今の二人が揃いの衣装で肩を並べてそれを歌いますか。
ずっと見たかったですよ。ずっと思い描いていましたよ。それでもこんな形で、この上ない形でその時を迎えられた感動は私にはまだ知り得ないほどのものでした。


キモいのは承知ですが語らせてください。もう今更です。


 私があずきちを知ったのはおそらく2019年。一番初めにしっかりと観た配信は2020年の生誕ライブで、もっと遡れば11thの「from A to Z」や当時好きだったイラストレーターの焦茶先生が2代目衣装を手掛けたことが切っ掛けで彼女の歌に触れました。


 にじさんじを中心に始まり色々な歌ってみたや広告に流れてきた花譜ちゃん・すいちゃんのオリ曲からこの世界にどっぷりだった当時の自分にとって、この時期から様々な楽曲に乗せて自身の世界を歌っていたあずきちはとても魅力的なシンガーでした。
 ですが同時に彼女のYoutubeで開催されていたライブなどで他のホロメンなら数万人集まるところが数千人(それでも凄いですが)しか集まっていないのを見て、もっとこの人は沢山の人に評価されるべきなのに何でだと、どうしようもなくもどかしく感じていたことも良く覚えています。

 そして二人が同時に在籍している時代を丁度見届けていなかったイノナカというプロジェクトです。
 リアルタイムで見届けられていない私が何を語り何をエモいだのなんだの言っても、それは後付けの浅はかな感性だと思います。

 ですがそれでもあずきちが苦しみながらもその活動の軌跡を残し続けてきた姿やかつての仲間として語られるすいちゃんとの関係、そしてVのオタクとしての期間で見てきた50万人ライブの「いのち」の歌唱と涙、数々作られた歌に滲む想い、ソロライブで披露されたThe Last Frontierとその制作の背景、彼女がAZKiとしてそこに居なくなっていたかもしれない可能性、姿を変え切っ掛けや武器を手に入れホロライブの一員としてこの舞台に立つようになったまでのこと。

 少しだけではあってもそれを見届けてきた私には、その全てがあの一曲に詰まっていたように感じました。
この辺はもう何を言っても野暮です。まだ見ていない方はすいちゃんとあずきちの感想配信を見てください。語られるべきこと全てはここにあります。


でもここは触れたい。歌詞割りと書き下ろしです。

 筆者はすいちゃんの1stソロライブを現地参戦できていません。よってその当時余りにも現地に行きた過ぎた悔しさから、アーカイブを冗談抜きで一日1-3周していました。もはや怨念です。
 そんな訳で披露された曲はセトリから歌詞から音源版との違いから血肉レベルまで暗記してしまっており、TLFもその例に漏れず歌詞を一言一句思い浮かべられるほどに聴き込んでいました。

それがいけなかった。

 歌詞が違う、歌いわけのパートが違うことにあの場ですぐに気づくことができ、それらが何を指し示していたのかということにもすぐに思い至ることができました。
 もう泣くとか感動するとかを通り越して、胸がどうしようもない感情でいっぱいになりました。反則もいいところですよ…

かつては餞にも成り得た歌だったものを、共に進む想いの歌にしてくれた二人とその歩みには感謝しかありません。

 手紙のこととか制作のこととか、この辺はこれ以上書きません。というか軽率に書けません。
 この想いとかふたりが重ねてきたものとかあの歌唱に込めたものとかを下手に書いて、Twitterであふれてる軽いエモや言葉や感想のように消費したくないです。
 それくらい、二人を追ってきた身からすると感情があふれた瞬間ばかりだった。ただただ嗚咽が漏れそうな口を押さえて見入っていました。

 観た人なら、あの場にいた人なら、星詠みなら、開拓者なら、もっと言えば私と同じような遍歴や推した時間の長さを持った人であれば、少しは伝わってくれると思います。伝われば嬉しい。
 本当に、これを見届けることができて良かった。これを少しだけでも噛み締めることができるくらいに二人のことを応援していて良かったです。

ありがとう…ありがとう…


30,  Capture the Moment

 全員のキービジュアルを映しながら音楽が流れます。
多幸感でいっぱいになっていたと同時に、夢みたいな2日間ももうこれで終わってしまうのかという寂しさが強く浮かんできました。

 良い曲ですよね。今までの全体曲を見ても一際大団円のED感が色濃くありながら壮大な力強さがある。
 SSSの要素も混ぜてきていたことも話題になっていましたが、本当に集大成たる曲として申し分ない存在感がありました。

 正直もう当時は楽曲がどうとか覚えていません。凄まじいライブを現地で堪能できて、推しの活躍もこの目にしっかりと焼き付けることができて、2日間の楽しさや幸せを心と体のすべてで感じながら、ただただ笑ってペンライトを振っていました。

どんな言葉も月並みになってしまう、本当に最高のライブでした。
ありがとう…



エンドロールの時間です。
ライブ現地特有のエンドロールに手拍子を打ったり声をあげたりするあの空気感、好きなんですよね。
それぞれの演者の名前やファンネームやセトリ、特に今回であればTLFのように盛り上がった曲では大きな拍手が上がっていました。

作詞 AZKI 星街すいせい
ありがとう

そしてバンドメンバー、COVERの文字、ホロライブを応援して下さるみなさま、これらが流れた時の大拍手、全てが終わった後に会場のあちこちがら上がる感謝の言葉、全てを受けながらstage3は幕を下ろしました。

改めて、本当にありがとうございました。




少しこぼれ話ではないですが。

 終演後、規制退場でもなくあの人数を2つの出口から逃がす関係で結構混雑していたので、筆者はしばらく自分の席にいました。
 その周りにいた人たちが結構な確率でみなさん放心していて、でも幸せそうな顔をしていたのが本当に印象的でした。

 ちょっと離れたところにいたおにぎりゃーのお兄さん、前にいた眼鏡のあくあクルーのお兄さん、その隣の女性、初対面4人が順番に目を合わせて頷き合い、「‥‥凄かったっすね‥‥」「‥‥はい…良かった…」と消し飛んだ語彙で通じ合うあの瞬間がとても愛おしかった。
言葉に困って握手とサムズアップで全部解決しました。
 それくらい言葉も余計な感覚も吹っ飛ぶライブでした。
 今回筆者は友人と帰っていましたが一人じゃなくて本当に良かったです。頭が冷静になってきたあたりで、誰かと感想をぶつけ合わないとどうにかなってしまいそうでした。



 勿論難しいポイントもありました。
 音響や距離も無視できませんが一番はやはりどこの席でもほぼ確実に見えない、めちゃくちゃ見えづらいステージが発生するという点だったと思います。

 そしてソロ曲→ユニット→MCのブロックが終われば次のモニターへ移動、使われていないメインモニター二枚は映像を抜いてくれるでもなく完全に沈黙しており、結果的には現地を当てても推しが見える位置に来てくれるかというお祈りガチャをもう一度強いられるという「全員に不平等を平等に与えることでバランスをとる」システムがここに乗っかってきます。別で私が参戦したstage2はこのシステムと偏りが悪さをして、正面は近いのに推しのスバルが全然見えないところばかりに現れるという悔しい結果に終わっていました。
 今回のすいちゃんに関しても私は運良く近くで観れましたが、前日のような悔しい思いをする可能性が大いにあったと思うと手放しには笑えません。

 悪くは無いんですよ。決して悪くはない。多分あの会場でできうる最善策でしたし音響も幕張なら贅沢は言えません。
それでも今後の開催においてここはなんとか改善してほしいところでした。 
 演者の増加に伴うファン数とそれを入れるハコの問題は以前から言われており、すいちゃんの2ndライブやぺこちゃんのライブ等でも「この辺りが限界ではないか」という論はちらほらと目にしていましたが、本当にこのへんは逃れ得ないところになってきていると思います。エキスポとの同時開催も協賛や集客の関係上切り離しづらいところもあるだろうし…
 難しいですね。

 あとこれも仕方ありませんが分母が増えてライブの快適度を下げる人が多かった印象はあります。
 本当に主観なんですけどね。

 無理にルールを敷けとは言いませんが曲中に喋る人や興味ないターンにスマホをいじる人など、UOやハイジャンプ勢に隠れてライブの楽しみをじわじわと奪いかねない人が周囲に見受けられたのは心苦しいところでした。
 私の右にいた、右ステージ展開時は前にいた星詠みさんは高身長&ジャンプ&横揺れで非常に見づらくはありましたが言えば抑えてくれましたし、そういった配慮が互いにできる方が多くなれば嬉しいなと思います。




一応残したかったと言えど暗い話ばかりでもいけませんね。
締めましょう。

 今回のfes stage3、全体で見返せば本当に素晴らしいライブでした。
 私はライブの良さを演者の歌・ダンスの強さや演出、そこに至るまでの過程や自分がその演者をどれだけ好きかなどなど、色々な部分で考えるようにしていますが、現地体験の楽しさという点でいえばVのライブの中でも現状群を抜いて素晴らしいものでした。

行けて良かった。年始の能登の地震から始まり、仕事面であまりにも激動の2か月と繁忙期に追われる中でも、この日を心の支えに戦ってきた甲斐がありました。

 本当に会場の熱気が凄かったんですよね。異様と言ってもいい程に癖の強い見た目のオタクがひしめくデカいハコで3時間近くブッ通しで腕を振って跳ねて体を音楽に合わせて揺らす中で、たくさんの魅力やこだわりがぶつかり合う瞬間に立ち会えるというのは本当に凄い事でした。
 カメラでも色々な人が抜かれてましたが、たくさんの人があれにも負けない感情を大爆発させた顔や動きでライブを楽しんでいました。

 そして色々と書きましたが、やっぱりすいちゃんの晴れ舞台を良く見える席から見届けることができて、そしてずっと見たかった景色を目撃出来て本当に幸せでした。
 良い曲もいっぱいあった、トワ様やムーナといった推しメンの歌唱も最高だった。ですがやっぱり普段から好きで追ってる、もっと言えば4年以上も懲りずに好きでいる推しが歌う最高に好きな歌を聴けたこと。それだけで満足でした。

 どれだけ取り繕っても好きなものがそこにあったというだけで幸せになれてしまう馬鹿で良かったです。



 ホロライブも5年目の節目を迎え、今回のライブのフィナーレの感動といいこれを超えるのは中々に難しいのではなかろうかというライブを魅せてくれたのではないかと思います。
 今後どうなるか、何を変え何を残していくのか、そこは我々がどれだけ何かを発しようと最終的にはそれを創る人たちに委ねられています。これからのホロライブのコンテンツが良くなり続けることを願っていくほかありません。

 ホロも本当に大きくなったなという感覚を皮切りに色々言葉が出てきそうになりますが、あの日の会場で感じたものや話した人、交流やそこにあった熱量、なによりホロメンが見せてくれた輝きには何物にも代えがたい良さがありました。それだけで十分です。

 そんな心に、景色にまた出会える日を心待ちにして、これからも推しを全力で応援していきたい。
 そう心から思える最高の2日間でした。

 あの日を作ってくださった沢山の方、あの日会った方、そして最高のライブを作り上げてくれた皆様、ホロメンのみんな、そして推したちに感謝を込めて、締めくくりとさせていただきます。

 大変な拙筆ではありますが読んでいただきありがとうございました。


本当にありがとうございました!






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?