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記憶を記録にせねば

少し記録として書き残しおこうと思います。

埼玉県議会2023年9月定例会に提出されていた、子どもだけでの留守番や外出を禁じる県虐待禁止条例改正案に反対しました。反対理由はこう自由しますが、同じ趣旨の意見書を知事、県議会宛に送っています。
ちなみに何の反応もありません。
意見書の他には署名、募金等、やれそうなことはやってみました。

報道でご存知かと思いますが条例案は取り下げられました。
ちなみに取り下げた際の会見の要旨が報道されました。

リンク貼っておきます。ぜひご一読ください。

僕は虐待禁止ということに関しては全面的に賛成です。
この改正案では虐待をなくすことはできず、子どもたちやその保護者、関係者の混乱や分断しか生まないものであると考え反対しました。

子育て世代からは「埼玉に絶望した。埼玉を出る」「子どもと頑張ってきたことが虐待なのか?」「できないものをなぜやれというのか?」という声も聞きました。普段、政治に対しては発言しない方々も声を上げました。

埼玉県が暮らしたくない県になるかもしれない、これは危機であると、実感したからこそ声を上げたのだと思います。

虐待禁止条例改正案で禁止されている行為の例はこのようなものでした。

子どもを自宅や車内などに放置することを禁止する。成人の「養護者」が小3以下の子どもを放置することを禁じ、小4~6については努力義務とする。罰則は設けないが、県民には通報を義務づける。

・小学生だけで公園で遊びに行く
・児童が一人でお使いに行く
・不登校の子どもが日中家にいる状態で、親が買い出しや仕事に行く
・兄の習い事の送迎時に、弟が昼寝をしていたので起こさず外出する
・ゴミ捨てにいくため留守番させる
・小学校1年生から3年生だけで登下校する
・18歳未満の子と小学校3年生以下の子が一緒に留守番をする
・車などにどんなに短時間であっても残していく


僕の虐待禁止条例改正案について反対した理由は以下の点となります。

条例案は現実に即していません。
共働き家族労働状況から考えと、できないものはできません。
条例を違反するなと言っても難しいのが現実です。「埼玉条例です」が見守りのために時短でお願いしますは残念ながら通りません。では何のための条例なのか、疑問しかありません。

子どもたちの成長の機会が失われる。
みなさんもご経験がある通り、私達は子ども時代に子どもだけの世界をつくることで成長していきます。
お使いや習い事、ちよとした遠出といった経験で自信を積みかさねていきます。今回の改正案はこの成長を失わせるものだと思います。

子どもたちが安心して楽しく生活でしるようにするのは大人の責任です。
責任を子どもに負わせるような、子どもたちの行動が制限されるような条例には反対です。

条例案は子育て世代に対する非常にネガティブなメッセージである。
様々な事情の中で子どもと保護者は寄り添い生活しています。高校生のきょうだいに子どもを預けて外出することを虐待とする条例、実際にきようだいのめんどうを見ている高校生はどう感じるのか想像した上での改正案なの疑問です。
ひとりでお留守番ができるようになった子どもに、あなたは虐待を受けていると思わせることが何を生むのでしょうか。

罰則がある、ないの問題ではなく、あなたたちの行為は「条例違反」であるというメッセージを発信すること自体に反対です。

また今回の条例提案会派は一定の思想以外の子育てに対する懲罰感情を強く感じます。
そもそも、条例の通りに行動できるインフラや体制は整っていません。
子育ての当事者、大人だけでなく子どもたちの声を聴き取っていない、一方的な条例に基づき「条例違反」を通報さるのは反対です。

顛末としては条例案は取り下げられました。やはり声を上げる、声を集めることはとても大切で、大きな力を生むと思いました。意見の取りまとめをされた皆さまには本当に感謝しかありません。ありがとうございました。

ですが、開会中の9月定例会での成立を断念しただけなので、また提出される可能性はあります。
取り下げに際しての記者会見で、自民党県議団の田村団長は「説明に不十分さがあり、不安を与えたことを猛省している」と謝罪したものの、内容や手続きは「瑕疵はなかったと思っている」と発言。今後、改正案を再提出するかどうかは「ゼロベースで全く何も考えていない」と答えています。
また会見の最後の最後で、「お留守番は、家の中で子どもがひとりでいるかは、外形上分からない。そういう場合は、通報がないだろうと想定していました。」と発言しています。
この人達には、見えていない、聴こえていない、憤りしか感じません。

政治学者のハンナアーレントは「エルサレムのアイヒマン』で思考についてこう書いています。
「「思考」とは「誰か他の人の立場に立って考える能力」のことであり、複数的な視点から自らの行動の意味を吟味し、判断する能力のこと」
またアーレントにとって「話すこと」とは、自分とは異なる意見をもつ他者と語り合うこと。複数性を実現する
「活動」でなければならなかったそうです。

自民党県議団は思考していたのでしようか、話し伝えようとしたのでしょうか、はなはだ疑問です。

今後の埼玉県議会の動向については注意せねばなりません。今回の件でつくづく感じたのは、ほぼ単独過半数は恐ろしいということです。
ここまでのスピードで一方向に進められる。この件てば友達から言われたのは県議会議員選挙の投票率34.92%の件です。この結果が何を招くのかを深く考え、選挙に行かなければと思います、ちなみに埼玉県議選投票率は全国ワーストだそうです。

普段から自分の県議会、市議会の議員の発信内容や、その人のネッコの部分である思想をきっちり把握しなければいけない改めて認識しました。
今回の件で他の議員達の発言のポイントや立ち振る舞い、反対意見が大きくなってからの初が、改正案が撤回されてからの発言など参考になる材料は集められたと思います。ほどほど呆れる面も多々あったことも事実です。

記憶して記録して備えていきたいと思います。


https://www.tokyo-np.co.jp/article/282780/2#cagwy8xn1hf

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