面倒なこと

私は、アロマンティック・アセクシャルを自認している。
何度か呟いたことがあると思うが、自認するよりずっと前のことを書いてみようと思う。

もしかしたら、私は何となく周りの人とは違うのかもしれないと思った、恐らく一番最初の出来事のことだ。

まず、小学校高学年の頃を思い出してもらいたい。周りの人たちが「○○君がかっこいい/〇〇ちゃんが可愛い。」「好きな人いる?」「あの子、○○と付き合ってるんだって!」「○○があの子のこと好きなんだって!」のような会話を急にし出すようになる。

正直言って訳が分からなかった。
今までお互いを異性として意識するなんてことは無かったし、気が合う人間と楽しく遊べるだけで、嬉しかったから。

私は周りの人たちが誰が好きだの、誰が付き合っているだのの話を小耳に挟むことはあれど、どうにも興味が持てなかった、というかどうでも良かったのだ。

皆、感情が振り回されてそうで大変だなぁという意識だったので、そこに周りと違うことへの劣等感は無く、寧ろ興味なくてラッキー✌️ぐらいの気持ちだった。

ただある日、平和に過ごす私にも面倒なことが(といったら失礼になる)起きた。
小6のクラスで席替えで隣になったり、修学旅行で同じ班になったりしていた男子(ここではAとする)と仲良くなったことで、たちまち噂が流れるようになったのだ。
想像できるだろうが、周りの人から言われたことは大体こんな感じだ。

クラスの女子「Aのこと、好きなの?」
私「いや…?別に………(友達だから好きではあるけど、この子の聞いてる”好き”とは違うだろうな)」

クラスの女子「Aがあなたのこと好きって言ってたよ!!」
私「あぁ…そうなんだ?(どうしろと?)」

暫く何人かからそんな話をされたけれど、
その後、Aとは疎遠になった。
私が上記の反応をしたことを、Aに伝えた人がいるようである。
また、あまりよく覚えていないが、私自身も面倒なことになりたくなくて、Aを避けてしまったところもあり、大事な友人を1人失ってしまった。

A本人に話を直接聞いたわけでもないのに、周りの話を聞いて距離を置いてしまったこと。
誰かを介して、私の反応が伝わってしまっていたなら、きっと傷つけていただろう。

昔のことにはなるが、未だに思い出す。
とても面倒なこと。
でも、自分が周りと違うことに気付けた出来事でもあるなと、今になって思う。


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