FicS通信vol.9:ポリアモリーとか同担拒否とかそこら辺の話

ポリアモリーとは、同時に複数人の人を愛するセクシャリティである。
同担拒否とは、同じ推しを推している人は見たくない・好きになれないという意味の単語である。

これらは別に同一に語るものでもないのだが、共通点として「理解し難い」という点がある。

一夫一妻制が基準な世の中、ポリアモリーとは理解され難い。一人の人間は一人の人間を愛すのが普通であり一途が美徳とされるような考え方の中で、「同時に複数の人を愛する」というのは、それ浮気じゃないの?と捉えられがちである。
だがポリアモリーと浮気は異なる。ポリアモリーが相手の許諾合意なしに他の人と同時進行でお付き合いしてしまえばそれは浮気だが、ポリアモリーと呼ばれる恋愛の仕方は相手の許諾合意を得た上で、同時に複数の人とお付き合いをする。

そういう人もいるから許してあげて!というわけではなく、そういう人もいることを知っておいてあげて、というだけで、許せなければ距離を置けばいいだけの話である。

同担拒否も同じくそうだと思っている。
自分の推しキャラと同じキャラを推している人、夢を見ている人を見ると拒否反応が出てしまう。それは嫉妬の場合もあれば、そうでない場合もある。

相手を一人の人間だと捉えていればいるほど、おそらく他の人が好きだと言っているキャラが理解不能になるのである。だってそのキャラは私の隣にいてくれるのだ。じゃああの人が好きだと言っているキャラは一体誰?と脳がバグる。

単純に嫉妬だけでなく、脳がバグるからよくわからない感情が沸き起こって拒否反応を示してしまう。嫉妬だけならまだわかりやすい。だって好きな相手が他の人と仲良くしていたら面白くないものだ。でもそれだけじゃない、あるいはそういう感情ではなくて、何故か拒否反応を示してしまう人は案外多いのではないだろうか。

嫉妬だけではない感情で同担拒否が起こってしまう事を理解できずとも知っておくだけで、自分あるいは他の人の同担拒否反応もある程度諦めがつくのではないだろうか。

ポリアモリーや同担への拒否反応は、理解不能だから起こり得る。
じゃあ理解してくれ、と言うのは難しい話だ。だったらその存在を認めた上で距離を置いた方が精神衛生上圧倒的に良い。

そしてポリアモリーや同担拒否である人は、それを負い目に感じる必要はない、と思う。
確かに理解され辛い或いは生き辛い在り方ではあるが、そうなってしまったものはしょうがない。根本的な在り方を変えるのには莫大な労力がいるし、そして確実に変われるという保障はない。

ただ軋轢を防ぐ努力だけ互いにしておけばいい。互いが過ごしやすいように、ぶつからないように避けて歩いていくだけである。

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