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【就職、退職、起業、倒産レポ】

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ライターあゆみむの足跡。Rグループ、教育系NPO、ITベンチャー、ニート、起業、廃業、個人事業まで。その後の再就職からの再離脱もそのうち書くかも知れません。
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記事一覧

生まれたからには、挑戦するのだ。会社倒産からの再出発。

9月2日、私は去年の冬から通っている弁護士事務所で打ち合わせをしていた。女性弁護士さんの、やわらかな雰囲気の会議室。大ぶりな薔薇の造花、子どもの遊べるスペース、壁にはいわさきちひろの子どもの絵がかかっていて、いつも穏やかなヒーリングミュージックがかかっている。 女性限定というわけではないが、やってくるのはほぼ女性だろう。この穏やかな環境は、彼女たちの緊張や殺伐とした心情、ショックのあまりにぼんやりした頭とのコントラストを感じさせた。そして私もまた、その一人だった。 私たち

自己肯定感が低く、意識の高い就職活動生へ。「社会を見る」「経験を積む」ためだけの新卒入社は人生の無駄使いかもしれない。

先日久しぶりに大学生と話す機会がありました。学生団体や企業のインターンシップの経験豊富な、超活動的な大学4年生。 彼女は、活動経験が豊富な上に、友達もいっぱいいて、自分が本腰いれてやりたいオリジナルな活動もあって、しかもその活動もすでにチーム(団体)で始動していて、ものすごく意識が高い。 *** おはようございます。原口あゆみです。今日は過去に書いたブログを部分修正した記事をお送りさせていただきます。...それって、毎日更新って言う?(←厳しい声)はい、なんとか、そう

ずっと貴和製作所にいたい...社会不適合者のための作業所って、必要じゃない?

社会に適応できない。人間関係が苦手すぎる。でも、なんとか頑張って生き延びてきたし、障害認定まではいかない。だから、社会に激突して砕け続けないといけない。あなたは一人で生きていけるでしょう。と、言われる。 *** その日は彼女の体調もよかったので、いつもより長めに近所を散歩しながら、いつものパン屋や気になっていたお店を覗いていた。驚いたのは、気になっていたお店が2軒とも、障害を持つ方のための作業所だったということだ。 「作業所かぁ...。私もできることなら作業所で作業し

世界が広すぎて生きづらい

「特技」ってなに?と先生に聞いたら「これだけは誰にも負けないっていうもの」と返ってきて、そんなものはないなと思った。だって国語は得意だけど全国1位じゃないし、作家さんとかいるし。絵も好きで描いてただけだし。 無理をしないと生きていけない。 ナンバーワンじゃなくオンリーワンでもいいけどさ、それでは誰にも選ばれなくて死んでしまう。だって今すでにみんな違う人間だから、生きてるだけでオンリーワンなんだけど...。それだけじゃ生活していけないでしょう。 オンリーワンなりに、みんなに

「もしも、世界中の全員が好きなことだけやっていたら」(世界はうまくいくはずである)

4年前、そんな脳内お花畑なタイトルのブログ記事を書いた。我ながらよく書いたと思う。 あのころ私は興味の向くまま好きなことをしていたし、本気でそのお花畑を探そうとしていた。シェアする生活を見に行ったり、関連の本を読んでみたり。実際の生活はどうしていたかというと、もっぱら貯金を崩していた。その後、パートナーとささやかな事業を初めて収入が入り... マイナスになったり... 大きくなったり傾いたり... 事業に奮闘するうちいつの間にか投げ出してしまっていたお花畑探しに、もう

締め切りまであと3日。「 #社会人1年目の私へ」の筆が進まない人へ。

自分を否定したいわけじゃないが、過去の正当化もしたくない。 そんな葛藤の結果....やや反則的な書き方を編み出したのでちょっと読んでみてほしい。筆が止まっている人の参考に少しでもなればとても嬉しい。締め切りまで、今日含めてあと3日ある。このお題で書こうとするともやもやして書きづらい人の作品こそ面白そう。ぜひ読んでみたいです。 (ちなみに私が書いたnoteはこちらとこちらの2本ですが、まずは以下を読んでほしいっす) 私の陥った葛藤もし「社会人1年目の私」が「現在の私」から

どうか、オフィスに戻らないで

みんながオフィスフロアに戻ったあとの上島珈琲店で、『ジョジョの奇妙な冒険』を読んでいた。アイスの黒糖ミルク珈琲はいつのまにか薄まってしまってなかなか減らない。 ランチタイムくらい、一人にならないと耐えられなかった。30分でも異世界に旅立たないと無理だった。 カフェる時間のない時は、眠気が限界に達するとトイレの床で数分転がっていた。 残業の合間には、1階外の共有喫煙所でタバコを吸っていた。社内政治という言葉をもっとも忌避していた私は、当然社内の喫煙所は使えない。夜のガラ

私も仕事をしたい。

私の「仕事」って何だろう。ずっとそれを考えている。 考えながら、最近習っている自然療法の一つ、靈氣の講習を受けてきた。前の記事でも少し触れたけれど、靈氣の五戒にある「業(ぎょう)にはげめ」の”業”の考え方がとても好き。ここでいう「業」って「仕事」のこと。仕事といってもイコールビジネスではなく。家事でもお世話でも趣味でもnoteでも客商売でも全ての行動の中で、何かしら「為すべきこと」をしているというニュアンス。 為すべきことができるということ。それって実はとても幸せなことな

それでも、社会に生きている

自己紹介去年の春に起業して、1年後には廃業して、フリーランスを始めたばかり。口座残高はマイナスだけど、今がいちばん幸せかもしれません。同性パートナーと猫2匹と暮らす、30代女性。  4月ということで、そんな私が思う「社会人」について、書いてみたいと思います。  私も、人並みにあります。リクルートスーツで就職活動したこと、転職活動したこと。インターン、アルバイト、派遣社員もやりました。あ、起業したから会社役員からの代表取締役も一応....。そんなこんなで、社会人経験もう10

もっと”わがまま”に生きたいでしょ?

「わがまま記」というマガジンを設置しました。 みなさん、わがままという言葉にはどんなイメージがあるでしょうか?私が今イメージしている「わがまま」というのは、「とってもしっかりした主体性」というようなニュアンスです。我慢をやめること、自分のやりたいことを知ること、それをやること、そして、人に訴えたり協力したりして叶えていくこと。  主に、そういうことが苦手な私みたいな人向けに、「わがままでいいじゃん!むしろ、人生わがままでなんぼじゃん!もっとわがままに生きようぜ!」と自戒を兼

【退職録1社目】もっと認められる場所に行きたい。(Rグループ)

 私は大学卒業後3つの組織に入って、辞めてきた。それぞれの退社録を振り返って書いていこうと思う。自分の中で変わっていった部分もあるけど、ずっと引きずっている課題もあったな〜って思う。  ***  もう10年も前のお話になります。2015年に回想しながらはてなブログに書いた記事の転載です。大卒後、ベンチャー気質の大企業、Rグループから”社会”に飛び込みました。  *** 自律神経失調症で退職 2007年、売り手市場で何とか受かって、2008年に新卒入社。(この秋にリーマ

【退職録2社目】恋人の手術よりも仕事を選ぶ、ワーカホリック絶頂期

 社会貢献したい気持ちが強かった私は、2社目として大学時代にインターンでとてもお世話になったNPO法人に入社し、3年間ほど勤務した。私には安定的なプライベートな関係性が無かったので、インターン時代もあわせると約5年もの間ここが私のホームだった、と思う。ここには書いてないけど、楽しいこともたくさんあったんです。本当に本当に本当に、お世話になりました。 ※注 この記事に書いてある私の感じた事や働き方は、あくまで私のことであって、団体自体や他のメンバーには一切関係ないものと

【退職録3社目(前編)】もう、会社を辞めるしかない。一人でカフェで泣きながら退職願のメールを書いていた。

3社目を目指した転職活動時期も、相変わらず私に「やりたいこと」はなかった。 学歴は良い、新卒で入った会社も良い(けど早々に辞めてる)、次はNPO(また辞めてる)と。表向きは「前回は社会貢献意識での転職、今回はキャリアアップでの転職です」と言っていたが、実態としては「前回はもっと認められたくての転職、今回はNPOでバリバリ働けなくなったからもうちょっと穏やかなとこにいきたくての転職」。 注:ちなみにNPOで働き続ける人は多いです。むしろ新卒からNPOでキャリアを積んでいるよ

【退職録】どんなに周りに迷惑をかけても、私は自分のために会社を辞める。【3社目(後編)】

3社目の約3年間、本当に恵まれた会社員生活だった。 私はいわゆるLGBT社員で同性パートナーがいて、それを特に隠さなかったけど(とはいえ大々的に発表した訳でもないので知ってる人と知らない人といたと思うけど)差別されるなんていうことは全くなく、私のみならず彼女のことまで気にかけてくれる優しい人もいて。 特に、「(辞めたくないけど)もう私は限界で、辞めるしかないんです」と混乱状態で上司に泣きついたとき。辞めないで働いてくれと言ってくれた。限界にさせないように働かせてくれた。