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フランキンセンス キリストに捧げられた魂の涙

クリスマスが近づいてくると懐かしい香りが思い浮かびます。
オレンジにクローブやシナモンなどのスパイス類がブレンドされたオレンジポマンダーの甘い香り、あとはフランキンセンスやミルラなどキリスト誕生に由来する香りです。
アロマのお店で働いていた時の今のシーズンブレンドはこのどちらかだったので、煌びやかな街並みの中お店に入るとふと似た香りがすることがあり、その度あの季節を懐かしく思います。

今日はもうすぐやってくるクリスマスにちなんでフランキンセンスをご紹介します。

フランキンセンス

Boswellia carterii  別名:オリバナム、乳香
カンラン科 樹脂を水蒸気蒸留 CO2抽出のものもあり
原産:ソマリア、オマーン、エチオピア
主成分:モノテルペン類(α-ピネン、β-ピネン、β-ミルセン、リモネンなど)
セスキテルペンア類(β-カリオフィレンなど)
エステル類(酢酸オクチル、酢酸ボルニルなど)

主な作用

去痰、抗うつ、空気の浄化、抗炎症、免疫刺激、鬱滞除去、収斂、抗カタル、鎮静

適応

呼吸をスローダウンさせることから、瞑想に
気管支炎、喘息、アレルギー、創傷、スキンケア、膀胱炎、消化不良
禁忌:特になし

植生態

カンラン科の多くは熱帯砂漠に生息し、暑く乾燥する環境で育ち、体の熱に働きかけるため強力な抗炎症効果があり、特に気管支や肺など呼吸器系の各症状に役に立ちます。
樹木を傷つけて出る樹液の固まったゴム樹液は傷や細胞の損傷を治す働きがあるので、創傷のケアやスキンケアとしても幅広く利用されています。
樹高3〜7mの低木、細い葉で白〜淡紅色の花を咲かせます。
古いラテン語でfank(純粋な)- incensium(燻く)=「本当の薫香」という意味を持つように、古くから芳香植物として利用されてきた歴史があります。

  • フランキンセンスはベンゾインやミルラなどと同じ樹脂を使いますが、これは人間が使用した最古の芳香植物と言われています。その歴史は4000前にも遡り、薫香や香油としてギリシア、エジプト、ペルシャ、ヘブライ、ローマ人たちに利用されてきました。宗教的な儀式に使われていたようです。

  • フランキンセンスとミルラは、キリストが誕生した際に東方の三使者からの贈り物として聖書に登場します。


  • エジプトでは薫香として日没に寺院で焚かれる「キフィ」の原料の一つとして、また燃やした煤を集めミルラの樹脂と一緒に練ってアイライナーのような化粧品として(コフ・またはコール)魔除け、邪眼から身を守るとして使われていたそうです。

  • 樹脂は「ティアードロップス」「魂の涙」とも呼ばれ、感情や魂の傷を癒すとされてきました。また病人を燻蒸して悪霊を払うために使ったとも言われています。
    過去のネガティブなエネルギーを手放す意味があったようですね。

  • 第5チャクラ(スロート)、第7チャクラ(クラウン)に対応、瞑想や祈り、スピリチュアルな場面に利用されます。オーラを浄化し、サトルエネルギーを調和するとされています。

パーソナリティー

一人の個人の中にある様々な面をつなぎ、一つのパーソナリティーとして統合する手助けになると言われ、肉体を解放に向かう状態に導くとされます。
古代から宗教儀式で重要とされてきたのはこういった超心理的傾向からかもしれません。
バレリー・アン・ワーウッドはレジンに惹かれるタイプの人を「レジニー」と呼びました。レジニーは知恵、誠実さ、スピリチュアリティ、強い倫理観があると言っています。
サルバトーレ・バタリアはフランキンセンスのような拡散しやすい香りを好む人は思考型(T)で、きちんとしていて計画的なため判断型(J)としています。
フランキンセンンスやミルラのオイルを好む人は内向的(E)で自分のエネルギーや集中力を自己に向け、レジンタイプの人は直感型(N)と判断しています。
MBTIで示すフランキンセンスはINTJ型でしょうか。

また占星術では、星座は獅子座、支配星は太陽とされています。
元素は(熱・湿)と言われていますが、火の要素も少し入っているかなぁという実感です。
ただシナモンやオレンジのような外向的なエネルギーではなく、穏やかに守り安心させてくれるオイルです。

ヨガの講師の方はこのフランキンセンスやサンダルウッドを好んでレッスンや瞑想に取り入れているのも聞いたことがあります。
フランセンスのスモーキーなバルサム調の香りは柑橘類やフローラルノート、ハーバルな香りなど幅広く相性がいいので、男女問わず好まれるオイルです。
また禁忌も少なくスキンケアとしても有効なのでしわやたるみの改善などアンチエイジングにも積極的にブレンドされます。

キーワード
過去を手放し、「今、ここ」にフォーカスするセンタリングオイル


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