寂しさは

寂しさは


よる

知らない街で知らない景色を電車の中からぼんやり眺めるとき

ひる

家族の怒鳴り声から逃げて寒々とした部屋で縮こまるカーテンの影のなか

あさ

泣き暮れて腫れた瞼越しに見える朝日が充血して熱を持った瞼を焦がすころ


寂しさは

孤独ではない

寂しさは

目隠しをされて猿轡をされて

冷たい地面に転がされた私の上を

気付かず跨いで進んでいく人の群れに絶望するとき

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