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Q. 次の試験を受けたいんだけど、今から勉強を始めて間に合うかな?

A. 受検者の皆様に、どのくらいの期間勉強したかアンケートを取りました!

資格試験、いったいどのくらいの期間勉強すれば合格圏内に入ることができるのか、気になりますよね。

特に申込み期限ギリギリで申し込む場合は、試験日が近いこともあり「今から勉強して間に合うかな…次回の日程にした方がいいかな」と悩む声をよく目にします(X担当談)!

というわけで、協会としても学習期間の目安をしっかりお伝えしていく必要があると感じ、2022年から受検者を対象にしたアンケートを取り始めました。

各級の受検者はどれくらいの期間勉強したのか?

では早速アンケート結果を見ていきましょう!皆さんの回答結果をグラフにしてみましたよ。

◆調査期間:2022年11月18日(日)〜2023年1月10日(火)
◆調査対象:2022年11月18日(日)実施の冬期検定受検者 全年代男女
◆サンプル数:6,152 ◆調査手法:色彩検定受検者を対象にしたインターネット調査

1級以外は「1か月」の回答が最も多いという結果になりましたね。級によってばらつきが出るかなと思っていたので、意外な結果でした。

ではこの結果から、どの程度の学習期間を確保すればよいか、級別に考えていきましょう!各級の学習ポイントも解説しますので少し長くなりますが、お付き合いいただけると嬉しいです。

3級

最も多かった回答は「1か月(31.8%)」でしたね。これは受検申込み期間の最終日(5月中旬)くらいから勉強を始めた計算になります。実は調べてみると、公式テキストの購入数が一番多くなるのが試験の約1か月前。なんとなく合点がいきました!それに続いて「2か月(17.6%)」「2~3週間(15.0%)」が多いですね。

3級は色彩の基礎や基本的な配色技法を学ぶため、初めて本格的な色の勉強に触れる方が多い事は想像がつきます。

公式テキスト3級編より抜粋
3級は色彩の基礎を学ぶので「カンタン」と思われがち
でも重要な内容ばかり!

1級まで受検した方がよく口にされるのは「3級をなめたらあかん!」。実は3級って、色彩検定2級以上を目指す場合のみならず、様々な色の分野(パーソナルカラーとか)を勉強していくうえで、かなり大切な内容が詰まっています。「一番簡単な級だから」と軽く考えず、これから色の世界に足を踏み入れるための大切な下準備と思っていただければ幸いです(とはいえ肩に力を入れず、楽しんで学習してくださいね)。

というわけで、今まで全く色について触れてこなかった方は2か月、イラストや絵画、ハンドメイド小物などを楽しんだり、ファッションに興味があるなど、ある程度色彩に触れてきた方は1か月の学習期間を確保すれば大丈夫かなと考えます!

2級

2級を受検する方は、既に3級の内容を学習して基本は押さえていたり、デザインなどのお仕事をされていたりと、ある程度知識の"土台"がある場合が多いのではないでしょうか?

2級になると内容が非常に濃ゆくなりますが、上記のような理由もあって「1か月(28.8%)」の回答が最多になったのかな?と考えています。また、3級に比べて「2か月(19.3%)」「3か月(14.7)」の回答が約2ポイントずつ増えているものの、そこまで大きくは変わらない数字ですね。

公式テキスト級編より抜粋
2級は内容が濃いですが、楽しい内容もいっぱい!

ということで、3級からのステップアップを目指す方は、おおよそ3級と同じくらいの学習期間を確保しておけば良さそうです!

3級を飛ばしていきなり2級を受ける方は、先に3級テキストでの学習をおすすめしていますので、上記プラス半月~1か月ほどを見ておいていただけると大丈夫かと思います。

1級

色彩検定最高峰の1級!やはりこの級だけは長めの学習期間を確保される方が多いですね。

最も多かった回答が「2か月(20.7%)」。次に「3か月(17.4%)」「1か月(17.3%)」「4~6か月(16.1%)」。この辺りの回答が非常に多いのが特徴ですね。

1級の特徴は何といっても2次試験実技が大半を占めており、今までのマークシート方式とはガラッと変わるため、慣れが必要です。また、色の明度や彩度を判断する問題や、お題に沿って配色を作る問題も出題されますので、普段から色を使うお仕事や趣味をされていない方にとっては少し難易度が高そうです。

2022年度試験より抜粋
視感測色の問題:問題用紙に印刷された色チップが、↑の等色相面のどこに当てはまるかを問われます

さらに、2次試験では3級、2級に登場した内容も総合的に問われます。
先ほど申し上げた「3級をなめたらあかん!」という意味が分かる気がしますね!

色に対する解像度を高くしたり(訓練で身に付くものです!)カラーカードを使った配色演習をしたりと、普段からの積み重ねも必要になる1級!

というわけで、最低でも2か月、万全を期す場合は半年間を見ておいても良いでしょう。おすすめの学習方法は「普段の生活の中で色相やトーンを意識する」こと。息をするように色を考えることが1級合格の近道と考えます!過去問で出題形式を確認することも忘れずに。

試験に合格するだけでよい!という方は1か月でも大丈夫かもしれませんが、せっかくなので「色彩マスター」を自負していただけるよう、少し余裕をもった学習計画を立てて、「付け焼刃」にならないようにしていただけると嬉しいです。

UC級

UC級は「知識の確認」を目的に試験を作っていますので応用問題などはなく、基本的に公式テキストの内容をしっかりマスターしておけば大丈夫!
それが示すように、合格率は90%近くあります。しかし!

  • UC級は個人受検がほとんどでモチベーションが高い(なので合格率が高い)

  • 専門用語や遺伝のことなど意外と覚えることが多い

という特徴から、「甘く見ていると落ちる」といえるでしょう。
アンケートの結果から、他の級に比べて少し学習期間が短いことが読み取れますが、それでも「1か月(29.5%)」が最も多くなりました。

3級と同様、初めて色に触れる方が多いUC級。覚えることが多くなりますので、最低1か月は学習期間を取っておくと安心かもしれません。

まとめ

資格を取得する時って、学校の勉強や仕事の合間に学習する場合が多いです。なのでなるべく効率的に、短い時間で知識を詰め込みたくなりますよね。

しかし、色彩の勉強は単なる暗記だけではなく「色に対する意識や解像度を高める」必要もある特殊なものです。ですので、なるべく時間を取って身体と脳を訓練してほしいというのが本音です。

「試験まで時間が無い!」「絶対この年までに合格したい!」という場合はとりあえず暗記型の学習法で良いと思いますが、ぜひそんな場合は合格後も訓練を継続していただけると嬉しいです。

街中の配色を観察したり、洋服のコーディネートや資料作りなどの際に配色イメージや色の効果について思い出していただき、ご自身の生活とともに色彩を楽しめば、いつの間にか知識が定着していることでしょう。


オマケ

動画で楽しみながら色彩検定の勉強ができる!「教えて!色彩先生」シリーズもぜひご活用ください!公式テキストの内容を、有名声優さん扮する先生達が教えてくれますよ。

■3級編「教えて!色彩先生」

■2級編「もっと教えて!色彩先生」

■UC級編「教えて!色彩先生 UC」


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