(HALO PMS) さやか と恭介


 御崎海香の計らいで、さやか の周囲で唯一記憶を消されなかった恭介。ある日彼の周りで自分以外、彼女の存在を覚えていない事を不思議に思う。彼女の家族を尋ねても、彼女どころか彼女の母自体が自分の家との関係を忘れていた。
 ついには、幼馴染であるはずの彼女の存在が自分の妄想だったと思い始めるも、自分が買った覚えのないどころか、彼女が自分を想って勝ってきてくれたCD、そして自分がやけになって割ってしまったケースを見て彼女の存在を確信する。
 彼の記憶では幼馴染と親友だった志筑仁美と交際を始めてからも確信は変らなかった。彼は自分の日常を過ごしつつも彼女をなるべく探すようにし、その生存を気にかけていた。
そんな時、その本人が目の前に現れた。紅いトレーニングウェアを着ていたが見間違えることなく彼女だった。
一緒にいた仁美は彼女のことを覚えておらず誰だか分からなかったが、恭介だけは彼女を覚えていた。恭介が自分を覚えていたことに涙する さやか 彼女は自分の身に起きたことを話す。
自分がある理由から、軍に拉致されていたことや今日まで無理やり訓練を受けさせられていたことを。しかし、魔法少女についてのことは信じてもらえるか不安だったため話せなかった。
恭介の方から、「どうして さやか が軍隊に拉致されるの?」と尋ね彼女がどう答えたものかと窮していると。完全武装のUNSC憲兵隊がやって来て彼らを取り囲み さやか を拘束した。

HALOの世界で恭介の腕は奇跡に頼らないと治せないか?

#HALO の世界ではすでに高性能な機械化義手が実用化されているが、一方で身体を機械化した障がい者への偏見はいまだに根強く、本来なら義手に換装することも出来た恭介がそうしなかったのはその為。手を作りものにすることに対する不安や、肝心のコンクールが義手を持つ障がい者の参加を認めていなかったため。演奏中に義手が故障すれば品位を落とすし、手を機械化していることが何らかの不正に繋がるのでは?という懸念があったためこのような出場規定が設けられていた。
障がい者向けのコンクールもあるので、人に聴いて欲しければそちらでどうぞ!というわけである。
これを障がい者に対する差別と見る向きもあるが、「パラリンピックとオリンピックを分けるのと同じだ」という反論もある。
果たして、バイオリン・コンクールを障がい者競技と同じに見るべきかはさておき、現状身体障がい者は出場できない。
なお、万能細胞を用いたフラッシュクローンにより新しい腕を作って移植するという方法もあったが、元の腕を失うことを彼と彼の両親がともに恐れたので結局治療できなかった。

事情を知る。そしてその後

美樹さやか が魔法少女になった理由と願いを聞いて愕然。
自分のわがままと八つ当たりのせいで彼女の人生を奪ってしまったと後悔し罪悪感に包まれる。

さやか の死を見届けた恭介は戦後、仁美と別れてしまう。記憶を戻された仁美はそのことに反対しなかった。彼女も さやか に対する罪悪感を覚えていたが、それだけではない。自分の愛と さやか の恭介に対する愛は重さが違う。自分は信じられないくらい恥ずかしくて、軽い女だ….。と自分を卑下した。自分は恭介と付き合う価値など無い。彼女の魂は恭介と共にある。
 やがて、バイオリニストとして大成した彼は魔法少女の保護活動を行う団体に寄付をしチャリティコンサートを開くようになった。
 彼女が命を懸けて守ろうとした世界を、自分も守るために。


ifさやか 生存ルート


 戦後、恭介は さやか と交際し始める。
 将来を期待される少年バイオリニストと戦争の英雄との交際は、しばしばセンセーショナルな話題に。
 しかし、最大の問題は彼の さやか に対する感情だった。
 さやか は純粋に彼を愛していたが、彼は さやか に対する罪悪感や恩義から彼女と交際していた。幼馴染である彼は さやか を異性としてみることが出来なかった。


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