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ぬかみそのハピネス

ここ数年、何度かぬか漬けにトライしている。
キュウリや茗荷など夏野菜が安くおいしい時期になると一生懸命手入れをするのに、空気が涼しくなってくるとその存在を忘れだめにしてしまう。
せっかくいい感じになってきたのに…と、がっかりと反省をないまぜにしてしばらくぬか漬けのない生活を送るのだけれど、ご近所でおいしいぬか漬けをおすそ分けしていただいたり、どこかのお店でおいしぬか漬けを食べるとまたはりきってとぬかを買ってきて、野菜くずを漬けるところかやり直している。

年末にカブを頂いたのを機にまたぬか床を作った。
欲張ってたくさん漬けたら、水分が出過ぎて水が上にたまった。
マメにキッチンペーパーや給水スポンジで水分を取っていたのだけれど、
2、3日手入れを忘れたら表面に白い膜が張ったようになった。
下の方のぬかを取り出してみたら大丈夫そうだったので、表面だけ取り去ってぬかを足した。
けれど、どうもそれから膜が張りやすくなった。

ところが出来はとてもいい。
酸味が少しあるくらいの漬かり具合が好きなのに、今まではなかなかそこにたどり着かなかった。
今のぬか床だと、この酸味がちょうどいい感じ。
でも、白い膜が張りやすいからドキドキしていた。

今日、どうしたらいいか、と思ってGoogle先生に訊いてみた。
すると…「カビかも」と思っていた白い膜は、産膜酵母(さんまくこうぼ)という菌(ぬか床にもともといる酵母菌の一種)とのことだった。
カビではないので、うっすら張るくらいだったら混ぜ込んでしまっていいらしい。
なるほど、どうりでいい感じにしあがっていたわけだ。
酵母菌が頑張っていたというわけ…。

早速いそいそと大根を漬けこんだ。
明日の朝にはいい具合に漬かっているだろう。
ささやかだけれど大事な一日のハピネス。
週末の気温の上昇にちょっとドキドキしている。


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