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『 #はたらく細胞 』で血小板が幼児なのには根拠がある

アニメ『はたらく細胞』第2話のテーマは「すり傷」ということで血小板のお子ちゃまたちが大活躍でした。でもどうして幼児設定なのでしょうか。血液成分の大きさから考えます。

赤血球と血小板の比率を考えるとそこそこ合っている

高校で習う生物基礎の教科書(東京書籍)を見ると、主人公である赤血球の実際の大きさは7〜8マイクロメートル、それに対して血小板は2〜5マイクロメートル。中間をとった比率は7.5 : 3.5 = 15 : 7、ざっくり2 : 1です。

アニメでは、主人公の赤血球は新人っぽい女性として描かれています。仮に大卒の22歳女性とすると平均身長は158.1センチ。

厚生統計要覧(平成29年度)第2編 保健衛生 第1章 保健 第2-6表より)

この半分である約79センチが血小板の身長になりますが、表を見ると1歳児くらい。うーん、ちょっと幼すぎる……。

少し極端に設定して、血小板は大きめの5マイクロメートルとすれば、赤血球と血小板の大きさの比は3 : 2。そうすると血小板の身長は約105センチとなり、これは4〜5歳くらいの身長になります。おお、いい感じ!

血小板が幼児設定だったのは、赤血球との実際の大きさの比を考慮した結果だったというわけです。

ちなみにもう一人の主人公である白血球(正確には好中球)の大きさは12〜15マイクロメートルと、赤血球の2倍くらいの大きさ。アニメではそこまで極端に描かれていませんが、赤血球が少し見上げるくらい、白血球は背の高い男性となっています。

血液成分の大きさはテストによく出る

まとめると、血小板が一番小さく、次に赤血球、一番大きいのが白血球。この順番は生物基礎のテストによく出るから要チェックね。


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