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ピーマンハラスメント

私は人生の2分の3を損してる、らしい。
嫌いな食べ物の話をしていて、言われた分を足してみた。意味わかんない。

「え、○○嫌いなの?それ人生半分損してるよ〜〜。」
好き嫌いの話をしていると、必ず誰かがこんなことを言う。
私はこの表現があまり好きではない。言われたからって別に腹を立てるわけじゃないけど、なんとなく萎えてしまう。マウンティングのスケール、でかくない…?


私は基本何でも美味しく食べられる方ではあるが、それなりに嫌いなものもある。
ピーマン、鶏皮、メントール。この3つは殿堂入りしていて、一生克服できない気さえしている。
メントールは独特の匂いとスースー感が苦手で、同じ車両で龍角散のど飴を食べている人がいたら一瞬で感知できる。(なんの自慢)
まあ、未だにブドウ味の歯磨き粉しか使えないのは我ながら危機感を感じてはいるが…。

それでも、嫌いなものは嫌いなのだ。
チョコミン党の妹に「人生の半分損してる!」と言われたところで、じゃあ好き、とはならない。
チョコミントが半分を占めているあなたの人生と、私の人生を一緒にするな、と内心思ってしまう。……めっちゃひねくれてるな。

確かに、言いたいことはわかる。
肉より魚派の私も、魚介類全般ダメな友達に「あの幸せを知らないのか…。好きになったら楽しみ増えるのになぁ。」とは思う。
好きなものを否定されるのは寂しいし、克服してほしくて薦めたくなるのも、わかる。
うん、わかるよ。でも、さ……。


食事という行為は人生の中でかなりの割合を占めていると思う。時間的な面でも、精神的な面でも。
食べるのも料理するのも好きなので、美味しいと感じるものから得られる多幸感は人生を豊かにしてくれる、というのも身に覚えがある。

ただ、押し付けるのはよくない。
少なくとも、あなたが好きなそれを食べられなくて不幸だと思ったことは一度もないし、むしろ避けることで安心感と幸せすら感じてるのに…。
「食べられないとマイナス」じゃなくて、「美味しいもの食べたらプラス、食べなかったらプラマイゼロ」の方がよっぽど幸せな人生送れる気がするんだけどな…?


なぜこんなことをつらつら書いてるかというと、先日、ピーマン嫌いが克服できる(らしい)「無限ピーマン」なるものを無理矢理食べさせられたのだ。別に今克服したいと思ってないから…!!

⚠️NO‼︎ ピーマンハラスメント‼︎⚠️

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