【ボクシニ 〜20年のキセキ〜】25

4月初旬

僕は草野球チームに復帰した
昨年加入して
今季が2シーズン目


「好きな野球ができる」


それだけで心は弾み
笑顔が絶えることはない


自分で言うのもなんだが
昨季はそこそこ活躍した
一年目にして主力として成績を残した
でも今季は違う…
ここでも気を遣ってもらい
負担の少ないポジション(ファースト)を守らせてもらう


〜試合終盤〜


『カキーーンッ』


一死二塁から自分の後方にフライが飛ぶ
キャッチして二塁ランナーのタッチアップに備えてサードに全力で投げる


「痛ぇーーー!!!!!」


傷口が裂けるような激痛が僕を襲う
僕はうずくまりしばらく動けない状態


ガヤガヤ…


周りがざわつく
これはマズいと判断した僕は
痛みに耐えながら笑顔で


「ごめん、大丈夫!」


と、反応した
その後何とか試合をこなしたが足取りは重い


傷口をかばうせいで
満足いくプレーができない
投げるも
打つも
走るもできない
何よりヘッドスライディングができないことがプレーの幅を狭める
好きなことも満足にできない…
ショックはかなり大きかった


僕は死にました


もうあの頃の僕は死にました
もうあの頃の僕は昔の人間…
いや、別の人間
では今の僕は誰なんだ?
心の葛藤は
まだまだ続いていく



つづく


#ボクシニ

#20年のキセキ

#野球 #激痛 #ショック #別の人間 #心の葛藤

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鍼灸師・スポーツトレーナー・治療家 本を読むことが苦手、というかできない… そんな畑違いの自分が小説に挑戦しました。 内容はノンフィクションです。 ぜひ一読ください。
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