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知らなかった幸せに出会えた日のこと

改めて、ボイスフルアソートに来てくださった皆様、ありがとうございました。
林檎スコップとしての初ステージ、無事に終わりました。今はライブ後の…午前2時くらいですね。今の気持ちを書き残しておきたいと思いました。


正直、不安でした。

ずっとおまみさんを応援してくださっていた方々からしたら、私なんて「いや、誰やねん」という感じだろうし。練習は楽しい反面、当日のステージは、お客さんの目にどう映るだろうかと考えていました。

一緒にやらせてもらうからには、「染が加わって、良いこともあったね」と思ってほしい。たとえそれが無理でも、せめて「1人の方が良かったんじゃないの」。そうは思わせたくない。その想いで練習してきました。
(もちろん皆様をそんな心の狭い方々とは一切思っていないのですが、染はもともと性格がめちゃくちゃ卑屈です)

当日リハが終わって、本番自分たちの出番が来るまでの間、実は私よりおまみさんの方が緊張していました。なんででしょうね。本人も「私なんでこんな緊張してるの!?」って何度も言っていました。
私は私で、「今日は今までと違って私と一緒だから緊張してるのかな」なんてネガティブに考えて、つられて緊張したり。

いざステージに出てみると、機材の準備を急いでいたこともあるんですが、あんまりお客さんの方を見られなくて。でも、「いる、結構いる、すごい」って思ったのは覚えています。

弾き始めると、「あ、楽しい」ってじわじわこみ上げてきて。「おまみさんの歌すごいでしょ、すごいでしょ」ってそればかり考えていたなあ。そればかり考えていたら結構弾き間違えちゃったなあ。

印象に残っているのが、最後の曲で皆さんが手拍子をしてくださったんですよね。あれが本当に嬉しくて。私たちが皆さんを楽しませたいって思っていたのに、皆さんが私たちを楽しくさせてくれた。「おまみさんの歌をたくさんの人に届けたい」という想いは今後も変わらないけれど、私も1人の奏者として、ここにいていいのかも、なんて思えました。

ライブの後は物販。まだ活動を始めたばかりの林檎スコップはこれといったグッズも用意できず、それでもチェキを撮ってくださったり、お手紙やプレゼントをいただけたりして、本当に本当に幸せでした。まさか私にもお手紙やプレゼントをいただけるなんて思ってもみなかったので、もうびっくりやら嬉しいやら。ほんとに泣くかと思った。

なんだろうな。タイトルにも書いたんですが、「こういう幸せもあるんだ」って初めて知りました。自分の大好きなピアノを弾いて、大好きなシンガーに歌ってもらって、お客さんが聞きに来てくれて、褒めてくれて。「ここにいてもいいですか」っておそるおそる聞いたら「もちろんいていいよ!」って言ってもらえたみたいな感覚。受け入れてもらえたって言うのかな、こういうの。

実はあの日、いくつか素敵なお誘いもいただきました。その全てが実現に至るかどうかわからないけれど、これってすごいことだと思うんです。「やらせてください!」って言っても、なかなかチャンスが来ない世界のはず。なのにこんな、まだ初めてステージに立ったばかりのユニットに声がかかること。こんな光栄なことがあって良いのでしょうか。なんか、もう、お客さんも出演者もスタッフの方も、みんなみんな優しい人しかいなかったの。なんだったのあの空間は。不安だったのが馬鹿らしくなってくるくらい温かい空間でした。

会場から撤収した後、おまみさんと少し寄り道してお話しました。2人とも完全に余韻に浸っていて、ベタなことに出会った頃の話なんかして。「すごいね。幸せだね」って何度も何度も繰り返して。今日皆様からいただいた幸せを、当たり前じゃない幸せのまま、ずっとずっと大切にしていきます。そしておまみさんもライブ後の配信で話していたけれど、今日がようやく林檎スコップにとってのスタート。いつか大きな木になって、花を咲かせて、立派な実がなるように、頑張っていきます。どうか時々水をやったりしながら、見守っていただけると嬉しいです。

本当にありがとうございました。

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