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2023年度エコガーデナー養成講座 受講生レポート 24年1月・日曜クラス

とうとう2023年度のエコガーデナー養成講座も最後となりました。
1月の授業は集大成とも言える「樹勢回復」日曜クラスは ながさきさんです。
受講生の皆さん、卒業しても園藝部に関わり続けてくれたら嬉しいです^^

スタッフ 大沢

1/10(日) エコガーデナー講座日曜クラス  冬晴れ
気温は低いが日向での作業は日差しがちょうど良くあたたかい
今日は、園藝部こや前の のはら広場にあるシラカシの樹勢回復の座学と実習。

新しい街並みに植えられた新しい樹木、植えられて2〜3年で元気がなくなり
葉が黄色くなりやがて枯れてゆく…そんな事例が都会のあちこちで見られます。
そのほとんどの原因が樹木の深植えによるもの。
では、深植えはなぜ起こるのでしょうか?

座学
【なぜ樹勢回復が必要なのか】

気がつけば深植えだらけの街並み。マメシバさんが発注者に直接観てもらう為に
作ったレポートを元に深植えと樹勢回復についての座学。
街の木々に起こっていることと、樹勢回復の手順を確認。

  • 本来見えてなければならないルートカラーが見えていない。

  • そのため根が酸欠を起こしているので上の方に上がろうとする不定根が出る。

  • 不定根が増えることにより、下に生える垂直根を出せなくなってしまう。

  • 植える立場の人たちが、根に対しての想像力を蔑ろにしがちではないか。

【土壌の改善】

植物が植えられる土なのか?黒土の単用が多く、畑など短期間で野菜を植え替える場所では良いが、沢山の往来がある街並みでは黒土だと踏み締められて固くなってしまう。畑と街の環境の違い。

【地下支柱の素材】

自然に還らない素材(金属やナイロンのベルト)を使って何年も放置してしまう。
幹が締められ成長を妨げる。本来支柱とは仮設に立てるもので、しっかりと根を張り成長すれば必要がなくなるもの。

実際に見た事のない地下支柱、必要でなくなるタイミングなど、今まで考えた事がなかった。

【小さい木から初めてみる】

  • 各関係者(発注・設計・施工)が、小さく始める庭の共通認識を持つこと。

  • 最初から整った街並みを目指すのではなく、植物の成長を見越して木を植えてみる。

  • 大きい木より小さな木の方が、購入費用も抑えられるし、木にとっても支柱が大掛かりにならず、植え替えの負担も少ない。

木の成長を街で見守る仕組み、シモキタ園藝部の活動ととても近いように感じます。この取り組みがたくさんの地域で認知され、樹木が健やかに育つ国であって欲しい。

実習
【のはら広場 シラカシの樹勢回復&土壌改良】

周りのシラカシに比べると葉が黄色く弱ってきている。
この場所はレベルの確認はされているのですが、根鉢に過剰にかかる土を
振るい落とさなかったため、結果として深植えになってしまったそうです。
実習では深植えを改善し、土壌改良も実施。

土壌改良を行うシラカシ
落ち葉を除いて不定根を出す
根の流れに沿って傷付けないように土を掘る
酸素を求めて複雑に絡み合う不定根
10センチも深植えだった!
深植え部分で成長した不定根を切っていく
土に刺し込む竹筒、一度割って炭と赤玉土を入れシュロ縄で縛る


竹筒を掘った縦穴に埋め、乾燥防止に稲藁を被せてからシュロ縄で竹筒を割った杭で固定。

全て自然に還る素材。最後に活性剤を混ぜた水をやり完成‼︎


エコガーデナーとしてスタート‼︎

今日はエコガーデナー講座 最後の授業。1年間を通した気付きなど、みなさん発表し、卒業証書として認定エコガーデナーの手拭いをいただきました!
一年間の中で特に学びになったのが「表面で見えているものだけではなく、
見えない土の中なども頭の中で断面図をイメージして考えてみる」ということ。
今までにない新しい視点でした。
学んで来たことを活かして、今後のシモキタ園藝部の活動に関わって行きたいと思っています。ここからが新たなエコガーデナーとしてのスタートです!!

1月レポート:日曜クラス ながさき


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