気球に乗ってどこまでも事件を思い出したら、
もう一つ強烈な事件を思い出してしまった。

小学校のプールの時間である。

プールに入る前にみんなでラジオ体操をしていた。

当時ものすごい怖い、おばあちゃん先生がいた。担任されたことはないので優しい一面は全く知らない。

そんなおばあちゃん先生が、その日はラジオ体操の当番だったようだ。

笛をくわえて、ピッピッ！と鳴らしながら中央でラジオ体操をしていた。

先生達もスクール水着のような紺色の水着を着て、下はまだジャージ姿。

そんな格好で体操をしていた。

わたしは背丈が小さいので1番前だった。

途中、少しずつその予兆はあった。

時々、先生の水着が肩から落ちるのだ。

因みにブルドックのような顔をしたおばあちゃん先生で、程よくふくよかな先生だ。

あれは確かわたしは2年生だったと思う。

先生の水着、ズレがちだなぁ。

そう思いながらラジオ体操をしていると、

なんと、先生が途中から水着がはだけてもそのままピッピッ！と笛を鳴らしながら体操を続行するではないか。

え！それって…   え？？？

子供でも分かる危機である。

段々と先生の片乳の膨らみが見えてきてしまったのだ。

まぁ外見が外見だから、セクシーとかじゃない。

思い出すのは子供心にも銭湯で見たおばあちゃんのそれだ。

でも、体操は終わらない。

先生は水着を直すタイミングを完全に失ったようだった。

とうとう、とうとう、出てしまったのだ。

オマメが。

ああ、やっぱり銭湯で見たアレだ。

子供心にそう思い、

次にわたしは他の先生達の顔を見渡した。

先生達はなんの反応も見せずに、体操をやりきり、何もなかったかのように子供達をプールへ促した。

今思えば絶対あの日の職員室は荒れたと思う。

帰りはちょっと飲みに行った先生もいたと思う、衝撃的な事件でした。

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