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最近遊んだマーダーミステリーゲームの感想【2023年10月29日】

10月末に遊んだパッケージマーダーミステリーゲームの感想。
基本的にネタバレには配慮しています。

個人的評価基準

5点:ストーリー、キャラクター、システムなど要素それぞれの完成度が高く、作品としての強い特色やオリジナリティがあり非常に楽しめた作品、そして多くの人におすすめ出来る作品。
例:超能力者バトルロワイアル、ホワイト・レイヴン・レッド・ダイ

4点:要素それぞれの完成度が平均点を上回っているか、マイナス要素があるもののそれを上回るプラス要素を兼ね備えた総合的に楽しめた作品。
例:ゆっくりと苦しみをもって、カタリカタリ

3点:要素それぞれの完成度が平均点程度、またはプラス要素とマイナス要素のバランスが同じくらいの作品。大きなマイナスはなく最低限楽しむことが出来るもの。
例:消えたパンツと空飛ぶサカナ、奇想、アムネジア

2点:平均点以上だと感じる要素が少ない、またはある特定の要素で大きなマイナス点があるなど。このあたりから、つまらなかったが面白かったを上回る可能性が割と高くなってくるかもしれない。
例:アンカーミステリー01西洋鎧の鳴る館、五つの柩

1点:特定の人には刺さるかもしれないが多くのプレイヤーが満足するには至らないと思われる要素がある作品。
例:作品名は伏せる

八月のタイムマシン

グループSNE・cosaicのシリーズと違ってビジュアルイラストがはっきりとあるタイプ

• 版元:グループSNE・KADOKAWA
• 形式:オフラインパッケージ作品
• プレイ人数:6~7人(GMレス)
• プレイ時間:180分
• 発売日:2023年1月31日
• 参考価格:3,850円
• 個人的評価:5
• プレイキャラ:辻 黄之介
• 参考

グループSNEさんから出ているパッケージ作品だが、MYSTERY PARTY IN THE BOX SERIESではなくMYSTERY&ADVENTURE BOXというシリーズの第2弾(ちなみに第1弾は焚家)。こちらはcosaicさんではなくKADOKAWAとの共同作品。
前作もそうだったが、こちらのシリーズはミステリー&アドベンチャーというだけあり、普通の殺人事件にダイナミックな要素が1つ加わっている。この作品はタイトルからも分かる通り、ゲームにタイムマシン、時間移動が関わってくる。

シナリオの出来が非常に良く、純粋なミステリー要素だけでも勿論楽しめるが、タイムマシン・SF要素の出来についてもじゅうぶん面白いと思った。時間移動の要素を含む作品では、
・過去で何かした時、未来に影響を与えるのか?
・別の時間軸の世界に移動するのか?
・そもそも過去を変えることは出来るのか?
といった点が作品ごとに異なり、そういった前提条件をしっかり設定しておく必要があるが、それらがしっかりと説明されており、また納得のいく内容となっていた。
ただしどうあってもややこしいことには変わりないので、ミステリー要素とは違う側面で頭を使う必要があることは考えておいたほうがいい。

また、青春SFと題打っている通り、田舎町の若者になった視点でゲームを没入して楽しめる点も良かった。難しい要素が入っていることもあって難易度は少し高いように感じたが、とても良い作品だと思う。
余談だけど不良キャラをプレイするのは結構好き(理解が追い付かないことを「俺バカだから分からねえけどよォ~」でなんとか乗り切れるので)。

ダモクレスの旗印

箱がでかい

• 版元:newmerous
• 形式:オフラインパッケージ作品
• プレイ人数:6~7人(GMレス)
• プレイ時間:180分
• 発売日:2020年11月14日(ゲームマーケット2020秋)
• 参考価格:5,500円(3000円でも買えるかも?)
• 個人的評価:3
• プレイキャラ:ドナルド・エルドラード
• 参考

ゲームマーケット2020秋で発表された結構前の作品。同じサークルの作品としてはカルネアデスの陰影をプレイ済で、おそらくこのサークルとして初のマーダーミステリー作品なんじゃないかと思う。この時のゲームマーケットで「やたら箱が大きいマーダーミステリーが出てるな、気になるなぁ……」と思っていたものの荷物がいっぱいで買うのを断念した覚えがある。

カルネアデスの陰影と同じような雰囲気で、架空の国家を舞台にした、権力者達が集まる場で起きる事件の謎を解く作品。結構前に発表されただけあって(?)、割とシステム面が王道なタイプ(グループSNE/cosaicシリーズに近いか?)。

この作品の最大の売りはやはり重厚な世界観と、国家権力者達の闘争という部分だと思う。朗読劇パートもそれなりにあるので、そこでしっかり世界観を理解し、没入出来ると楽しめるかも。
個人的には朗読パートがそんなに好きじゃないのと、軍事っぽい争いごとにはあまり興味が無いタイプなので、面白くなかったわけではないけどそこまでのめりこんでプレイ出来なかったような気がする。

泉涌館の変転 - REDRUM MURDER MYSTERY PACKAGE-

めちゃくちゃスタイリッシュすぎてビビった

• 版元/作者:タンブルウィード
• 形式:オフラインパッケージ作品
• プレイ人数:7人(GMレス)
• プレイ時間:150分
• 発売日:2023年5月14日(ゲームマーケット2023春)
• 参考価格:7,700円
• 個人的評価:2
• プレイキャラ:四条 零士
• 参考

有名謎解き製作団体が作ったということ、また非常に優れたゲームシステムが搭載されているという前評判で遊んだ。
結論を言うと、その前評判の通りゲームシステムはすごく良く出来ていた。デザイン面も綺麗で見やすく出来ていた。ゲームマスター必須のシナリオのいくつかは、この作品と同じシステムを用いればレスで出来ると思う。

問題なのはミステリー要素の部分で、バランスが非常に悪いと感じた。ネタバレが出来ないので多く語ることは出来ないけど、いわゆる陣営間のバランスがあまり取れてないと思う。システム面が良すぎるだけにいくらかその不満点は緩和されている気もするが、これが一般的なタイプのシステムだと相当評判悪い作品になってしまうんじゃないかな……?
後一部のキャラクターの言動や設定にもツッコミどころがあって、納得出来ないと感じてしまって満足度が下がった。そして値段が相場より結構高い(まあこれはアプリを専用で作っている以上仕方ない部分ではある)。

ただ、上で書いたようにシステム面はとても良いし、ツッコミどころの部分もあまり気にしないタイプの人にとっては満足出来る作品なのかもしれない。今年の秋のゲームマーケットで2作目が出ることが既に明らかになっているので、ミステリー面のバランスが改善された作品となっていることを期待。

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