シモダヨウヘイ

毒にも薬にもならない話が好きです。

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2023年7月31日-連れ風呂

生まれてからまだ一度も丸一日一緒に過ごしたことのない0歳が、目が覚めたら同じ空間いる不思議。部屋のどこかで吐息や声が聞こえる。 昨日は迎えに行く前に義父がお風呂に入れてくれたので、こっちに帰ってきて風呂に入れることはなかった。よって今日が初の入浴補助。事前にYouTubeでお手本動画を見て予習する。登場している赤子たちが大きくなってこれを見て何を思うのかはさておき、なんて便利な時代なのか。ありがとうママさんYouTuber。 久しぶりにお風呂に少しぬるめの湯を溜め、体を洗

    • 2023年7月30日-初日

      出産から里帰りしていた妻と0歳が自宅に戻ってくる日。気合をいれて前日に散髪し、土産に買ったドーナツの箱を引っ提げて昼過ぎに妻の実家まで電車に揺られて向かった。 軒先にいた義母に出迎えられてリビングに案内される。たまたま帰省していた妻の兄一家とは初対面。知らない顔が並ぶ中、妻の顔を見つける。きょとんとしていた。髪を切っただけで夫の顔を忘れるなんて。ようやく慣れてきた義実家のリビングで突然の所在なさに襲われた。時間差でようやく認識してもらい、気を取り直して子の姿を探すと、ちょう

      • 【往復書簡】10通目( 岩谷さん)

        岩谷さま ぼやぼやしている間に夏は秋になり、そして冬になり、いつの間にやら新しい年を迎えていました。お手紙の返事、たいへんたいへん遅くなりました。 お返事が滞っていた最中も、度々のご来店ありがとうございます。お越しいただくたびにお返事に書こうと温めていたネタを大放出してしまい、同じ話をしてもなぁと下書きフォルダの文章を削除する流れを何度か繰り返しました。手紙でのやりとりはボールを投げる前にどんな球を放るかじっくり考えられて良いのですが、オフラインの場で相対してキャッチボー

        • 【ひつじが月報】2020年6月(副音声)

          週報を月報にした結果あまりにも味気なくなってしまったので、急遽裏月報を書いてみることにした。いつまで続くかわからないけど、ひつじがの副音声担当として表では書けないような思惑や意図の部分なんかを惜しげも無く晒していきたい。惜しげも無さすぎて突然非公開にしたり削除したりするかもしれないが、その時は画面の向こうで赤面して身悶えしている僕を想像してもらえたら幸いです。 ひつじがの6月主な出来事(のほんの一部)は表月報の方で書いたが、6月はそれまでの休業期間を使って机上で構想していた

        2023年7月31日-連れ風呂

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        • 往復書簡
          26本
        • ひつじがのこと(第1章)
          77本

        記事

          【往復書簡】8通目(岩谷さん)

          岩谷さま 未だ明日はどうなるか予測がむずかしい中、探り探りではあるもののなんとかひつじがを再開できました。ノンアルコールよろこんで、また対面にてお話できる日を楽しみにしております。 過去と現在と未来に関する雑感を聞いてみたいです。 そんな再開から早いもので1ヶ月が経ちました。早速立ち止まることを忘れて走りっぱなしになっていたので、振り返るきっかけをいただけて助かります。こういう話を自分発信の形で書くとどうしても野暮ったくなってしまうので、ご質問に答える形で、少しだけひつ

          【往復書簡】8通目(岩谷さん)

          【往復書簡】6通目(岩谷さん)

          岩谷さま 前回のお返事からおよそ1ヶ月弱。変わっているものもあれば変わらないものもあって、その中で自分はというとあいも変わらずのんびりとした生活を過ごしています。活動範囲も自宅とお店(自宅から歩いて数分)の往復、あとはたまに食料調達にスーパーへ行くぐらいですが、先日買い物がてらちょっと足を伸ばして近くの川を見にいきました。 いつもなら素通りするような場所なのに、水面を見るのが久しぶりすぎてちょっと感動して思わず写真をとってしまいました。絶景でもなんでもないのに。そのぐらい

          【往復書簡】6通目(岩谷さん)

          【往復書簡】13通目(ジャッキーさん)

          3月の庚申で夜学バーさんにお邪魔したのも遥か昔。長かったのか短かったのかおよそ2ヶ月周期の庚申の日が再びやってきました。 4月の頭からひつじがはおやすみしていて、すっかり昼型の生活に染まっているのですが、せっかくなので今日は起きてお返事を書いています。今はもうこの時間帯(ただいまの時刻は深夜3時過ぎ)に起きている方が珍しく、なんだか体に悪いことをしているような罪悪感に駆られています。営業再開したあと元の夜型生活に戻せるか不安でなりません。 この2ヶ月間はほぼほぼおうちでの

          【往復書簡】13通目(ジャッキーさん)

          【往復書簡】4通目(岩谷さん)

          岩谷さま 窓の外はいつの間にか春ですね。 こちらは四月に入っておとなしく家の中で過ごす時間が続いています。毎日外に出たくてうずうずする気持ちをなんとか抑えているのですが、そういうときに窓から差し込む陽の暖かさだとか窓を開けたときにふっと入る風の涼しさだとか、そんなものをちょっと肌に感じるだけでなんだか救われたような気持ちになります。どれも別に特別ではなく、ずっとあるものなのに、そういう当たり前に感謝する感覚を今更取り戻しつつあってなんだかおかしく思います。 自分の好きで

          【往復書簡】4通目(岩谷さん)

          【往復書簡】アーカイブ(仙仁透様)

          京都に住む塾講師の仙仁透さんとのお手紙のやりとり。会って話せばマシンガンですが、ここではゆるゆると日頃持つ興味関心について話しています。お互いの職業柄「対人コミュニケーション」に関する話になるのがわりと多めですが、基本的には毒にも薬にもならない話ばかりです。 1通目(仙さん→シモダ)イントロダクション。読み返すまで完全に忘れてたが「だからこそ今の読書をサボらないようにしないといけない」なんてことを当時の自分は宣ってたらしい。本当にサボらないようにしないといけない… 2通目

          【往復書簡】アーカイブ(仙仁透様)

          【往復書簡】アーカイブ(急行2号様)

          福岡を中心に創作活動をしている急行2号さんとの往復書簡。作家と飲食店店主というそれぞれ別の視点から、「遊び」や「道具」など様々なとっかかりを手掛かりに、自己の成長や他者との関係性などについてやりとりをしています。まわりみちも多いですが、道中何かしらのヒントが見つかれば幸いです。 1通目(シモダ→急行2号)そもそもサカナクション山口一郎さんのとあるインタビューを見たのが急行さんとの書簡を始めたきっかけだった。その動画で知った《浴びる遊び》や《探す遊び》について、渇くから探すみ

          【往復書簡】アーカイブ(急行2号様)

          【往復書簡】2通目(岩谷さん)

          岩谷さま お手紙をいただいてから一日半が経とうとしています。当たり前に呼吸をするのすらなんだかむずかしく感じてしまうような日が続きますが、深呼吸をするには良い機会とのんびりしています。先日はお引っ越し等でご多用の中、わざわざご挨拶にお越しいただきありがとうございました。 季節柄よくあるものかもしれませんがお別れの挨拶はさみしいものです。とはいえ今回よかった点が二つあります。一つは岩谷さんのお引っ越し先が「ちょっと遠いけど行けないことはない距離」だったこと(順番が前後しただ

          【往復書簡】2通目(岩谷さん)

          【往復書簡】11通目(ジャッキーさん)

          先日はありがとうございまいした! 偶然庚申の日(夜通し営業日)に東京に滞在することになり、これは行かねばとこの書簡を始めてからは初めての夜学バー訪問でしたが、日頃お店にこられている皆様と朝まで楽しく過ごせて大満足でした。 思いの外この往復書簡も認知されていて、とはいえ知ってるけど読んではいないと言う正直なお声もいただけて、そして何より日頃このお手紙でやりとりしているお話を実践されている現場を覗くことができたのが収穫でした。 これまでのやりとりで出てきた言葉を用いるならば

          【往復書簡】11通目(ジャッキーさん)

          【往復書簡】12通目(仙仁透様)

          今こうやって連ねている書簡のやりとりは、まさに手品の種明かしだなあと先のお返事を読みながら感じていました。毎度野暮ったい質問をしてしまって申し訳ない気持ちにもなるのですが、それ以上に毎度知りたい好奇心が優っておりますので、引き続き野暮な問いにお付き合いください。そのお返しでもなんでもないですが、こちらも真摯に解を出させていただく所存です。 さて、企画論・コンテンツ論の話はまたどこかでお酒を片手にやるとして、いただいた大将からのお題について連日頭を抱えていました。と言うのも、

          【往復書簡】12通目(仙仁透様)

          【往復書簡】9通目(ジャッキーさん)

          「来て欲しいお客」が開けやすく、開けたくなり、覗き込んだ瞬間に「すてきだ!」と心躍らせるような状態にお店を保っておいたりすると、良いとやはり思います。「世界」づくりの一環として。 自分のお店に「来て欲しいお客」ってどういう人なんだろう。ここしばらく考えていました。いや、考えることはもうずっと前からしてたのですが、それを改めて言語化しようと試みていました。ひつじがは(おそらく夜学バーも)不特定複数が自由に来店できるのがウリの場ですが、だからといってそこが何でもアリの無法地帯

          【往復書簡】9通目(ジャッキーさん)

          【往復書簡】7通目(ジャッキーさん)

          おてがみの枕がてら、つい先日のお話をさせていただきます。 その日夜遅く、26時半頃に最後のお客様をお見送りするため階段を降りた(ひつじがは2階にあります)のですが、その時ちょうど店先で普段お昼よく行くご近所のお店の方達と鉢合わせになりました。数名で連れ立っていて、「今から行けますか?」とわざわざ寄ってくれたとのこと。悩んだものの、その時もう閉店時間を過ぎていたので(ひつじがの閉店時間は26時頃です)、店じまいを理由に断ってしまいました。 入ってもらった方が面白い話を聞ける

          【往復書簡】7通目(ジャッキーさん)

          【雑感】ひつじが日報200210

          2020年2月10日、おかげさまで無事に昨日ブックバーひつじが一年目の営業を終了しました。当初は毎日書いていた日報も割と早い段階で更新頻度が減り、挙句開き直って週報へと鞍替えし、その週報すらヒイヒイ言いながら書いていて、隔週にしてしまおうかと目論む始末。とは言え言葉に残しておけば後から読みかえせて便利なのはわかっているので、せめて節目ぐらいは雑感を残しておきます。 この一年、長かったのか。短かったのか。正直まだあんまりわかっていません。「もう一年も経ったのか……」と目を細め

          【雑感】ひつじが日報200210