No.31 FRIL「手数料篇」

https://m.youtube.com/watch?v=GQmfugXrHm0


[企業・商材について]

フリマアプリ。ネット上のフリーマーケットであり、誰でも手軽に出品・購入ができる。ファッションアイテムをメインに、ホビーや楽器なども取り扱っている。2016年11月時点で、600万ダウンロードを突破。大きな特徴は、販売手数料が無料なこと。(ただし、期間限定。当初は2016年10月1日から12月末と予定されていたが、その後も継続されることが発表された。2017年1月現在、継続中。終了時期は未定。)

競合他社の情報としては、メルカリが3000万ダウンロードを突破している。ただし、出品した商品が売れた際は、販売価格の10%がメルカリに支払われてしまう。ラクマは400万ダウンロード、期間限定で出品手数料無料。ZOZOフリマはダウンロード数を公表しておらず、期間限定で出品手数料無料にしている。


[ターゲット]

若者。ファッションに関心のある人。


[企画の思考プロセス]

FRILは、(期間限定ではあるが)販売手数料が無料。ターゲットにとっての魅力になるはず。

数社の競合会社も期間限定で無料サービスを実施している。そんな中、FRILはダウンロード数がトップクラス。(ダウンロード数を好評していない会社があるので「トップ」と言い切ることはできないが、No.1か、それに近いと考えられる。)

フリマアプリは販売者が多いほど、利用者にとって使いやすくなる。そのため、「FRILは手数料が無料」とターゲットに強く印象付けることができれば、競合に比べて数的に有利なので、利用してもらいやすくなる。

CMで、手数料がかかる嫌な気持ちを表現する。具体的には、実際のフリーマーケットで、購入者が支払っている途中に手数料が引かれている状態。そんな光景を見て「手数料払うのって嫌だな」と思ったターゲットに、「FRILは手数料がかからない」ということを伝え、印象に残す。


[CMの仕掛けを簡潔に言うと]

フリマで手数料が引かれる光景を映した後、FRILなら手数料が無料だと伝えることで、印象付ける。


[演出のポイント]

■エキストラの服装までこだわっている。

通常のCMならエキストラの服装まで特にこだわらない。しかし、今回はファッションの広告なので、センスの悪い服装をしている人が映れば、CM(=FRIL)の魅力を下げてしまうと考えられる。その点、一人ひとりがファッション性の高い洋服を着こなしているので、ターゲットに良い印象を与えている。


[自分がクリエイターだったら]

■お客さんと店員であることをもっとわかりやすくする。

元のCMでは、お客さんが販売員よりも低い位置に座っている。実際のフリーマーケットでは、販売員が座って販売しわお客さんは立って回る。そのため、販売員が低い位置にいることのほうが多いはず。加えて、「はい。五千円。」というセリフから始まっているが、これは“代金を支払っている”とも“お釣りを渡している”とも受け取ることができる。誤解されないようにもっとわかりやすくしたい。

販売員の位置をお客さんより低くし、さらに、セリフを変える。販売員が「五千円になります。」と言った後、お客さんが「はい。」と言う。そう変更することで、CMの話が理解しやすくなると考える。

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