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気が付けばプロカメラマンになってたという振り返り。仕事の取り方などまとめ。

こんにちは。香川のあれこれを配信するローカルwebメディア・ガーカガワ編集部の原田と申します。
ガーカガワについては別の記事に書いていますのでご興味のある方はそちらをご覧いただくとして、ざっくり説明すると月間50万PV程度で、大手のニュースサイトにはひととおり記事を掲載してもらっている中堅どころのローカルwebメディアです。

タイトルを見るとガチガチのカメラマンみたいに見えるかもしれませんが、実は本業として行っているわけではありません。
ただ、わりと撮影依頼は多くて、月によっては収入の大半を占めるなんて時もあります。

プロのカメラマンを目指す人からすると「ふざけんな!」と思われるかもしれませんが、僕自身は最初からプロのカメラマンになろうと思っていたわけではありませんでした。
今でも「プロ」と名乗るのは少々おこがましいのですが、結果的に、多い月には写真の仕事だけで大手企業の賞与分ぐらいの収入を得ることになったいきさつを振り返ってみたいと思います。

よくある「写真撮影での稼ぎ方」みたいな王道のやり方とは違うと思いますが、振り返れば王道じゃなかったから逆によかったのかも…と思うこともありますので、これからプロのカメラマンを目指す人の参考になればなと思います。

まずは最近の実績から

とある商品撮影時の様子

先に実績を見てもらわないと説得力がないと思うので、ここ1~2年、どんな撮影案件をこなしていたのかをちょこっと紹介します。

まず一番多いのが景観撮影です。これは自治体や観光協会、旅行会社、自動車ディーラーさんなどからの受注が多いですね。

ホームページやSNSなどweb用素材や広報誌などの冊子に使われるそうで、それほど高画質は求められません。

楽しかった撮影と言えば、昨年度一年間、某庁の事業で全国のお祭りの撮影で回ったことでしょうか。地方のいろんな人たちとお話ができて、美味しいもの食べて、ついでに観光もして… またこんな仕事こないかなと思っています(笑)

次に多いのが商品撮影ですね。よくある商品のブツ撮りもありますが、どちらかというとプロモーション用にモデルを使った商品写真の方が依頼は多いかな。モデルさんは商品イメージなどに合わせて、常に10人程度は手配できるようにしています。

個人向けの撮影はあまり単価が取れないのでほとんどお受けしないのですが、場合によっては結婚式の前撮りとか、タレント事務所さんの宣材写真とかお受けすることもあります。
そう言えば、某県知事さんからの依頼で自身のプロモーション用の個撮をしたこともあります。この時はさすがに緊張しました(笑)

それと、撮影とは直接関係ないのですが、某市の事業で、市内の高校生たちに写真の撮り方や情報発信の手法などを昨年度からほぼ月イチでレクチャーしています。若い子はすぐに吸収するので、楽しく教えています。

事例を出したらキリがないのでこれぐらいにしておきますが、この程度の撮影レベルでも十分仕事になるんですよね。
こういう状態になるまで何をしたのか、どんなことがあったのか、ここからはそれらについて振り返ってみたいと思います。

結論:いろんな人たちと会っていくうちに自然と仕事に繋がった。

これをご覧になっている人は写真撮影そのものの技術はそれなりにあると思うので、どうやって撮影技術を習得したのかみたいな話は割愛しますが、僕自身は誰かに教えてもらったとか修業したなんてことはありません。
そもそものきっかけは15年ぐらい前に、必要に迫られてカメラを買って自分で撮りだしたのが始まりです。webの仕事をしているので外注するほどでもないけど、写真が欲しいみたいなことが多かったのです。
なので、大変申し訳ないのですがそもそも写真が好きで始めたわけではないんですね。今でも自分が撮影した写真を「作品」なんて思うことはありませんし。

で、転機が訪れたのが今からおおよそ7年前、冒頭に自己紹介したローカルwebメディア・ガーカガワを始めたのがきっかけでした。

ガーカガワ

その頃にはいろんな人から写真が上手だねなんて言われるようになって、試しに小さなフォトコンに応募したら入賞してしまうぐらいになっていました。
ガーカガワを立ち上げる時、ローカルメディアによくある、ただ開店閉店情報やグルメにイベントなんかをガイドブック的に紹介するのはつまらないと思い、他との差別化の意味で写真のクオリティーにこだわろうとしました。

ところで今、皆さんはどのようにして撮影案件を取ろうとしていますか?
YouTubeやSNSですか? 最近、カメラマンなのかYouTuberなのかよく分からない人増えましたよね(笑)

YouTubeやSNSにハッシュタグを付けたりして作例をアップするのもいいとは思いますが、それってみんなやってますよね。競争激しいですよ(笑)
確かにSNSあたりでカメラマンを探している人は一定数いますが、だいたい安く撮ってくれる人を探している傾向にあります。SNSで集客するなんて時代に合っているようで、実は今から始めるには一番効率の悪いやり方なのかなと思っています。

僕が結果的に良かったなと思うのは、ガーカガワの取材を通じてたくさんの人と会うことができたこと。例えば「写真撮影のご用命はありますか?」なんて飛び込み営業を行っても多くは門前払いになるのは目に見えていますよね? でも取材だとたいていの人は喜んで会ってくれます。
そして自分のお店なり会社なりが記事になると当事者は気になるので必ず記事を見てくれます。そしてそこには予想以上に綺麗な写真が…

そこからあらためて写真を撮ってもらいたいという依頼が来るようになりました。

それと、ローカルメディアと観光業というのはすごく相性が良くて、いろんな取材をこなす中で地場の広告会社さんや自治体の観光系部署の人などとも知り合うことが増えてきます。
そうすると、意外とそういう人たちがカメラマンやライターを探していることに気づきます。
でも、皆さんがよく言われるのが「カメラマンさんて、めんどくさい人多いですよね(笑)」。なんか心当たりあるでしょう? 実際、売れてないカメラマンさんて写真は上手いかもしれないけどコミュ力が低い人って多いですよね(笑)

だから、常に「いい人いないかな…」ってアンテナ張っています。でも、そういう人たちは人となりが見えないSNSなんかでカメラマンを探すことってほぼないそうです。特に地方では誰かの紹介みたいなことがすごく多いと思います。
例えばイベント会場(こちらは取材ですが)なんかで知り合った人がカメラマンだったりしたら、まさに打ってつけなわけです。

たっぷり人と会うので、自然とコミュニケーション能力は身につきますし、どんな写真が反応が取れるのか、依頼主はとのような写真を求めているのか、こんなことも分かるようになるのでますます仕事が入ってくるようになるのです。
メディアが育てば撮影の特典として記事を1本書けば喜んでくれますしね。これも付加価値です(笑)

ちなみに釈迦に説法かもしれませんが、プロカメラマンとアマチュアカメラマンの決定的な違いってなんだか分かりますか?

正直、プロより上手に写真を撮るアマチュアさんはたくさんいますし、機材だってプロ顔負けのお金の掛けようです。

プロとアマチュアの決定的違いは、自分の撮りたい写真を撮っているのか、クライアントの求める写真が撮れるのかの違いだと思います。

僕も他のカメラマンさんが撮影している現場を見かけることが多いのですが、すごい機材使ってて、きっと綺麗な写真撮るんだろうなとは思うのですが、愛想のないカメラマンに撮られているモデルさんに自然な笑顔はありません。綺麗な写真は撮れても、いい写真は撮れないんだろうなと思うことはあります。

写真そのものより撮影現場の雰囲気作りの方が大事

以上、つらつらと書いてしまいましたが、結論を言うと、写真の仕事を取るためには、いろんな人と会うことから始めましょうという話でした。

ローカルメディアを運営しているからそんな事ができるんでしょう? と思われるかもしれませんが、そう思うならWordPressをちょこっと勉強してあなたもローカルメディアをやってみればいいんです。行動力さえあれば意外と簡単ですから(笑)

それか、単に作例をアップするSNSなんかやめて、取材していくSNSに切り替えるという方法もあるんじゃないでしょうか?

綺麗な写真が撮れるようになるまでいろいろ試行錯誤されたと思いますが、同じようにあれこれ考えながらやり続ければ、きっと何らかの結果はついてくると思いますよ(笑)


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