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【言葉】「一緒に完成させましょう!」日ハム山崎福也投手を動かした一言

昨年のWBCに始まり、にわか野球ブームがいまだに続いています(笑)。いやー、見始めると面白すぎる!バスケと並んで、チェックしたい試合やチームが多すぎて、嬉しい悲鳴の日々となっております。今後も「にわか」スポーツファンとして応援していきたいと思います!

さて今回取り上げる、山崎投手を知ったきっかけは、惜しまれながらも短い生涯を閉じた阪神タイガースの横田慎太郎選手でした。山崎投手は横田選手と同じ病に倒れ、その後に復活を果たし、学生時代だけでなくプロになってからも様々な困難を乗り越え、見事に開花し、さらに今年からは新天地への移籍を決断。先日は移籍後初勝利を果たしたとのこと。今後により一層期待が高まるところです。今回はそんな山崎投手のエピソードをシェアしていきたいと思います。


野球が出来る幸せ、勝つことの喜び

野球ができる幸せや、勝つことの喜びをかみしめています。ファイターズの一員として、スタートを切ることができました。ホームでも、ビジターでも、常に温かい声援を送ってくださるファンのみなさん、感謝の気持ちでいっぱいです。初登板はエスコンフィールドでした。球場全体が一つになる雰囲気。緊張感も登板後の疲労感も、今までに味わったことがないものでした。新庄(剛志)監督からは「この1試合を託すぞ」という空気を感じました。チームを勝たせられなかったことへの悔しさを消化しながら、監督を男にしたいと本気で思いました。

2024年4月10日 6時5分スポーツ報知より

先日の初登板では残念ながら白星で飾ることはできなかったわけですが、これまではビジターとして登板していたファイターズ本拠地のエスコンフィールドに、今度はホームとして挑むということは、さすがの山崎投手にとっても相当緊張されたのでしょうね。ちなみにやっぱり新庄監督は「カッコいい!」(笑)。男が男に惚れるといいますか、そうした畏怖の念すら感じますね。

最も大事な言葉は「成長」。一緒に「完成」させましょう!

僕自身、最も大事にする言葉が「成長」です。昨年のFAは野球人生の分岐点になりました。規定投球回に到達したことがなく、2ケタ勝利も1度だけ。31歳の投手に、多くの球団が興味を持ってくれました。常に上を目指し、成長できるチームはどこなのか。ある時、一人で考えました。

「山崎投手はまだ、完成していません。私たちと一緒に完成させましょう」と言ってくださったのが吉村(浩)球団本部長です。完成、という言葉が一番に浮かび、お世話になろうと決めました。「10年間で100勝」という共通の目標もできましたから。栗山(英樹)CBOからも「このチームで成長するサチが見たいよね」と言葉をいただきました。チーム・ファイターズには、ものすごい力があります。

同上

今回、この記事を取り上げたい、と思ったフレーズがこの部分です。「成長」したいという気持ちって本当に大切で、常にそうありたいですよね。もし、「もうコレで自分は成長した、もう学ぶことは何もない」などと傲り昂ぶっていたとしたら、または「もうコレで十分だろう」などと限界を自分で決めてしまったとしたら・・・。これ以上成長することはできませんよね。

さらにそんな中で球団の吉村本部長から「一緒に完成させましょう」と仰って頂いたとなれば、「成長」したい山崎投手にとっては、ものすごく心を動かされたことでしょう。実際、今回のFAに関しては他球団からも金銭的にはファイターズ以上のオファーがあったという話も出ていました。そんな中で、「なぜ山崎投手はファイターズを選んだのか?」というのがちょっとした話題を生んだのも事実でした。そんな裏側には山崎投手にとって、この「突き刺さる一言」が切っ掛けになったのかもしれませんね。

ちなみにラストの栗山監督の「このチームで成長するサチが見たいよね」という一言。まさに栗山監督らしい言葉だな、と思いませんか?普段メディア相手に語っている言葉だったり、それこそWBCのドキュメンタリーでも栗山監督が語るシーンが多数登場してきましたが、まさに、こうしたフランクな物言いでガッツリ選手の心を掴む。まさに「言葉」の力をきちんと理解されている方ならではだなと思います。

野球を楽しもう!プレッシャーなんて感じなくていいから!

そして新庄監督は、いつも気持ちを楽にしてくださる方です。初対面の時に「野球を楽しもうよ。プレッシャーなんて感じなくていいから」と声をかけてくださりました。すごくいい香りがして、かっこいいな…と思ったんですけど(笑い)。楽しむことも、新庄監督から学んでいる最中です。子供の頃の夢は「日本ハムの3番打者」。二刀流は正直、本当にチャンスがあれば…という気持ちです。

同上

すみません、山崎投手と同じくらい新庄監督のファンなもので・・・。判官贔屓です(笑)。ド派手なパフォーマンスで破天荒、それこそ「傾き者」なんて言葉がぴったりの新庄監督ですが、実は野球に関してはものすごくストイック。そうした真面目な一面の照れ隠しとして、ああしたパフォーマンスでカモフラージュしているのでは?と思うくらいです。なんせ、阪神時代にあの野村監督の指導を受けているわけですから、野村イズムも継承されているんだと思います。これまでの2年間は必死に若手育成に注ぎ込み、ようやく開花の3年目に待望の大型移籍による山崎投手の加入ですから、嬉しさも一入なのでしょう。

ファイターズが僕に頑張る力をくれた

中学3年の頃に、脳腫瘍と診断されました。生存率10%。余命7、8年。死を覚悟しました。16年前の3月21日に北海道で手術を受け、北大病院の沢村(豊)先生に命を救ってもらいました。手術の前日には札幌ドームでロッテとの開幕戦を見ました。ダルビッシュさんの完封勝利や球場全体が揺れた稲葉ジャンプ。ファイターズが、僕に頑張る力をくれました。

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FAという大きな決断時に、やはりこうした昔の思いも蘇ってきたのかもしれません。バッファローズも素晴らしいチームだったけれども、もっと「成長」するために最適な場所はどこなのか?さらには、過去の自分を振り返り、これからの10年間をどの球団で過ごすべきなのか・・・?あまり軽はずみに使うべきフレーズではないかもしれませんが、今回のファイターズ行きは「運命」だったのかもしれませんね。

「サチの力はこんなもんじゃない」オリックス中嶋監督の言葉

今年でプロ10年目を迎えます。土台をつくってくれたのは、間違いなくオリックスです。背番号が17から0に変わり、サイドスロー転向で生き残ろうとしたこともありました。何をどうしていいか分からない僕に、手を差しのべてくださったのが当時の中嶋(聡)2軍監督。「サチの力はこんなもんじゃない」と先発で使い続けてくださったことが、今にもつながっています。

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バッファローズもいい球団なんですよね!特にここ最近は「投手王国」としても定評がありますよね。ちなみにファン開拓のための「オリ姫」イベントや、公式YouTubeなども毎回スタッフと選手たちが面白おかしく、盛り上げている姿がとても好感です。そして山崎投手のコメントにも登場している中嶋監督!一見地味な印象ですが、采配はもちろんのこと、選手やスタッフ陣からの信頼の厚い様子。気落ちしている時に「サチの実力はこんなもんじゃない」なんて言って貰えたら・・・こんなボス、最高ですね。

僕の恩返しは始まったばかりです

たくさんの方の支えがあり、こうして野球ができています。僕と同じ病気で亡くなられた方がプロ野球の先輩や後輩にもおられることを考えれば、僕には野球しかありません。必ず活躍し、北海道を盛り上げ、背番号18を自分の番号にします。僕の恩返しは始まったばかりです。

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最後の段落では、もしかしたら横田慎太郎選手のことも触れられているのかな?なんてファンとしては嬉しい想像をしてしまいます。もちろんそんなに気負わず、とにかくベストコンビの伏見寅威捕手との「さちとら」コンビで2桁勝利してもらいたいと思います!ちなみに別の記事でしたが、伏見捕手とのやりとりについても書かれており、本当に気が合うんだろうなというコンビ愛を感じましたね(笑)。


いかがでしたでしょうか?単なるファン目線記事なんですが、それでもやっぱり「言葉」が人を動かすことがあるんだな、という好例だったように思います。さらには山崎投手ご自身が「よい出会い」に恵まれているということもあるように思います。これは単に運が良いということだけでなく、恐らく山崎投手が「人との縁」を大事にされているのかもしれません。

頑張れ、ファイターズ&バッファローズ!

さて、新庄監督率いる「新生ファイターズ」も今年が3年目。ボスは今年の結果次第でユニホームを脱ぐと宣言しちゃっていますから、なんとしても長期政権をお願いしたいところです(笑)。若手チームもどんどん成長していますし、なんせ目下リーグ第2位です。今年の「台風の目」になりそうですね。ちなみに、昨年の覇者、バッファローズは残念なことに今のところは、リーグ下位におりますが、もともと力のあるチーム。山本、山崎というエース級の移籍によるパワーダウンはあるかもしれませんが、きっと波に乗ってくれば、元々の力をだしてくることでしょう!それと他球団も面白いので今年も目が離せません!最早どこもかしこも応援したくて・・・という状態です。



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